- 高大接続改革が必要な理由
- 国内外のどこでも自分の力で糧を得ながら他者に貢献することで幸福な人生を歩める人間の育成=知識・技能・思考力・判断力・表現力を身につけて主体的に他者と協働できる人間の育成
- 今取り組まないと対応できない
- 高校教育と小中の接続も念頭における
- (これをやるならドロップアウトとやり直しができる大社接続もしないと機能しない?)
- 試験と学校と選抜をそれぞれ自立したセクターに分ける方法を考えてもよい。モデルはイギリスのUniversity and College Admission System。
- 生涯にわたって学び続ける原動力は興味関心の喚起。
- 選抜における観点
- 認知的能力の次元を受験時点の達成度に基づくか,将来開花する潜在的な資質の評価に基づくか。
- パーソナリティなどの非認知的能力を含むべきか。
- 客観的で公平な筆記試験に基づくか,面接や推薦状などを総合的に考慮するか。
- 筆記試験では選択問題を用いるか,論述問題を用いるか。
- 入試に教員が関与すべきか,オフィスだけで行うべきか。
- アメリカは,1つの大学に不合格になることが受験生の将来に過度の影響を与えないので,AO型の総合判断入試が適合する。
2014/12/19
「高校・大学接続」『IDE現代の高等教育』No.566,2014.12
2014/12/18
ケイ・J. ・ガレスピー,ダグラス・L.・ロバートソン(2014)『FDガイドブック: 大学教員の能力開発』玉川大学出版部
- 最古のFDは1810のハーバード大のサバティカル,研究能力開発支援。
- 現在のFDは1950-60のアメリカの学生運動から生まれた=研究者の役割に対する伝統的な見方の見直し。
- FDの段階:学者の時代(50-60),教師の時代(60-70),開発者の時代(80),学習者の時代(90),現在はネットワーク推進者の時代(FDerが教授団・執行部とともにネットワークを構築して組織的な問題に建設的な解決策を提案する)
- アメリカ初のTLセンター:ミシガン大アナーバー,1962。
- ティーチング・サークル:6〜8人の教員で,興味のある共通テーマ(AL,PBL,TP,評価,コース設計)について集まり,学期単位で定期的に集まって教育への示唆を得る。
- ファカルティ・ラーニング・コミュニティ:サークルよりも広い,通年にわたって重要事項を取り上げる8〜10人の教員構成。
- コミュニケーションが上手な人は,会話の相手に焦点を合わせている。FDerに支援を期待する者も,本人に敬意を払う方法で支援が提供されることを期待している。
- テクノロジー活用の課題:(1)技術を避ける教員の態度理解,(2)適切な技術選択,(3)取り入れやすくするために教員の知識と目的を活用する,(4)センターのプログラムや目標に適した技術を使う。
- テクノロジー活用例:知識開発(情報の批判的省察),問題解決技能開発(問題配信,シミュレーション),学生間のつながり構築
- 研究大学では,改善ではなくイノベーションに力点を置く。
- 理事の新しい構想をいち早く把握して,センターの活動を構想に合わせる。しかし,多くの大学でセンターと執行部の優先事項がすりあわせられていない。
- 同じ分野背景を持つFDerへの反応はよい。FDerが研究者であること。そのため,学部と協働することが賢明。しかし,仕事の優先順位を学部に合わせていないセンターが多い。センターの活動に学部教員のオピニオンリーダーを巻き込むこと。
- 教員の多くはセンターを活用しないが,センターを可視化すること。新任教員研修やニューズレターなど。
- 優れた教員によるセミナー・レクチャー,他分野の教員とのコミュニティ形成も有効。
- センター教員はアクションリサーチを行うべき。
- 組織開発:ある教育機関とその部局における組織的な構造と手続きの開発であり,組織開発の取り組みは教員・職員・学生・他のスタッフを支援することを目的に,組織が効率的・効果的に機能するようになることを目指すものである。学科長に対してリーダーシップ訓練を行うことや,集団プロセスの効果的な利用,教育機関の使命の見直しや改訂,組織改革の実行,機関ガバナンスの問題などが組織開発分野の代表的トピックである。
- 組織開発は関係性に関わる:承認に関わる方針や手続きの見直しと改訂など人事の問題を包摂する。FDerは機関内の人間的・構造的な相互作用と,それが個人や内部組織に与える影響の両方を考える。
- 組織開発は文脈に関わる:機関の文化の考察を含む。主に4つの土台がある。(1)専門領域に根ざした同僚的文化,(2)明白な教育目標に焦点化した管理的文化,(3)コミュニティの全構成員の成長に重点を置いた開発的文化,(4)機関資源の公平で平等な分配に重点を置いた交渉的文化。
第3部の辞書的な有用性が優れている。第1部は中途半端に抽象化されているため,内容が実践的でない。理論化・体系化を目指したのであれば失敗しているし,よりケーススタディとして文脈情報を含めた記述の方が,示唆に富むものとなったはず。
2014/12/09
瀧川裕貴(2010)「社会調査の基本と技法について」『科学と社会2010』総合研究大学院大学,第3章,159-178
- 社会学では,自覚的に他者と関わるという意識がきわめて重要であり,そのための技法が重要。
- ブルデューの「認識論的切断」:われわれがもっている常識や先入観からいったん自 らを切断する方法を身につけなければいけない。
- 社会調査にあたり調査者の特権性を前提としない:「未開社会」を調査する態度はだめ。
- 盛山(2004)の調査倫理の3原則
- インフォームド・コンセント:調査対象者の協力は自由意志に基づかなければならない。
- ハラスメントの回避:調査対象者が不快に思うことは一切行わない。
- 秘密保持:調査対象者のプライバシーの保護のために匿名性が大原則。
- 主な調査方法:インタビュー,オーラルヒストリー,参与観察,質問紙調査
- ランダム・サンプリングが必要でない場合:今調べたいことが社会的属性に左右されない(例:心理学実験,人間の心理は人類共通?)
2014/12/08
「大学で”芸術家”を育てるということ」『大学時報』第359号(2014年11月),16-31
- 学生たちは,つくった作品を他人に批評される立場に日頃からいて,なぜオリジナリティを出せずに,誰かと同じような作品になってしまうのか,なぜおもしろいものにならないのか,という厳しい言葉が浴びせられることもしばしばです。
- われわれの美術大学では,日常的に個々の作品が共有されており,つねに作品を見られ,評価にさらされる,厳しい世界に学生はいるんです。
- 作品を通じて学生の個体認識ができる,これが大事な条件だと思います,作風はそれぞれの学生で違いますから,これができないと芸術分野の指導はできません。
- 従来から,作品を講評するときには「君のつくろうとしているものはどういうもの か」ということを必ず問うていましたが,今では「君の戦略は何だ」とさらに踏み込んだ質問をすることもあるようです。
- 多くの人に受け入れられるメッセージには,世の中に対する批判力が不可欠です。そうした力が芸術系の学生にはあると思います。
2014/12/05
市川伸一(2008)『「教えて考えさせる授業」を創る』図書文化社
- 実際の教室で起こる問題
- 既習内容を元に考えることを促しても考えあぐねてしまう子が多い
- 討論を通じてわからせたいと思っても,他の子どもの発言の意味が理解できない
- 塾などで先取り学習をしている子やすぐわかってしまう子は,授業に興味を失いがち
- 狙いからはずれた多様な意見で,わからない子がますます混乱し,結果として多くの意見は捨てられる
- 知識は自ら考える妨げるになるとの誤解が生まれたが,知識があってこそものを考えることができる。
- 教科書を開けば出ている基本事項は教師が共通に教え,相互説明などで理解の確認を図る。その上で,理解を深める課題によって問題解決や討論を行うことが,教えて考えさえる授業の基本。
- 予習で実験の結果をしても,においや温度など観察することは文字情報や写真を超える経験となる。
- 教わっただけではうまくできない技能を考えながら身につけていく学習は,スポーツ以外に国語や英語にも多くある。
- 問題解決は,知識注入・知識再生と比較されるキーワード。しかし,外からの情報を理解した上で取り入れる受容学習は創造的な仕事をしている人にとっても大切な学習であり,それなしに有効な問題解決学習はできない。受容学習を,受け身の学習や消極的な学習としか位置づけない教育論は破綻するだろう。
- 教えて考えさせる授業がうまくいかない時
- 目的や趣旨を理解しないまま実践している場合=教える部分できちんと教えない
- わかりやすく教えることがよくわからない=教えるための工夫が思い浮かばない
- 考えさせる部分でどういう課題で考えさせたらよいかわからない=教科書の練習問題も第一候補,他の先生の授業から学べばよい
- 授業には演繹型と帰納型がある。研究授業の多くは帰納型で展開される=概念形成を一種の問題解決にしている。
2014/12/04
松田稔樹・星野敦子・波多野和彦(2013『学習者とともに取り組む授業改善』学文社
- Science=神が創った世界を探求する,Art=人が生み出す人工的世界を探求する,Scienceの中には自然科学と社会科学がある(人で構成される社会を含めた自然界の法則や特性を解明する学問)
- 工学はつまるところ,設計の学問である。Scienceは因果関係という特定の正解を持つ問題を解明することを目的とするが,工学は正解のない問題解決を扱うための方法論を確立することを目的とする。
- 疑問を感じるのは,自分の考えと違う,というズレであり,ズレているのが自分なのか相手なのかを決めつけずに考えようとすることが探求である。
- Knowledge Result:自分の反応の正誤を知らされたり,励ましや注意を与えられて,自分の学習活動を柔軟に改善するための教師の働きかけのこと。
- 教示主義VS構成主義:前者は,生徒が理解できるかどうかは,教え方がわかりやすいかどうかにかかっていると考える。後者は,教師の役割は,生徒がわかることを助けることであり,そのためにはどこまでわかっていてなぜわからないかを探り,適切なKnowledge Resultsを返してその状態を改善することが重要だと考える。前者は教師の役割としてコミュニケーション機能を重視し,後者は計測・制御機能を重視する。また,前者は疑問を感じさせないことを重視し,後者は疑問を持ち解決することを重視する。
- 教師の意志決定モデル(吉崎 1998):生徒・教材・教授方法・教授ルーチンの知識→授業計画→モニタリングスキーマ(生徒の状況・時間→授業計画と実態のズレ→ズレとその原因の認知→計画通り・方法変更・内容変更)→対応行動(説明・板書・発問・指示・Knowledge Result)
- 臨機応変な対応とは,当初予定と全く異なる授業を行うことではなく,基本的には元の計画にどう戻るかであり,大きく分けると後戻りするか,迂回して前に進めるかの2通り。
- 教科書に書かれているからその課題を扱うのではなく,学習への動機づけを高めるために,生活・仕事との関連性を考慮することや,解決したり考えたりする意義のあるものを選択する必要がある。
- システムズアプローチが重視するのは,作業の効率化のために後戻りを最小限にすること。非効率の代名詞が後戻り,行き着くゴールを明確にすれば,その評価を高め,誤りやつまずきを取り除くための発想に集中できる。
- 教材研究は教材に関する知識を,学習者特性分析は生徒に関する理解を豊かにすること。これらの知識はよりより授業計画を考える前提になる。
- ガニエの教育目標分類:言語情報(=意味記憶),知的技能(弁別→概念→ルールと手続き→問題解決,難易度分類),認知方略,運動技能,態度の5種類。
- ブルームの認知領域6段階はわかりにくい。目標を明確にするには役立つが,目標を記述するには何かが足りない。
- 次元分け(坂元 1988):つまずき=一部の問題に正解でき,一部の問題に正解できない。誤り=どんな問題を与えても正解できない。
- 導入・展開・まとめの書き方こそ,知識注入主義を表している。ARCSや9事象は心理学的な理論との関連づけを重視しているのと対照的。
- 授業は生徒が考える場であり,発問が主であって説明はそれを補う従たる位置づけであるべき。
- 工学的アプローチ:行動目標→目標に準拠した評価
- 羅生門アプローチ:一般的目標→創造的学習活動→目標にとらわれない評価(評価は記述で実施し,さまざまな立場や視点から解釈を行う)
- 羅生門アプローチでは,形成的評価が重要:ポートフォリオ活用,概念地図作成,KJ法。
- 教師による主観的な評価を行っていた戦前の通知表を改善し,評価の客観性を高めるために戦後は正規分布に基づいた相対評価を行った。
- 海外の数学教育ではローンを組むテーマをよく扱う。
2014/12/03
溝上慎一(2014)『アクティブラーニングと教授学習パラダイムの転換』東信堂
- Active learningの訳としてカタカナを当てたい,なぜなら新奇性(新しい概念として定義を主唱する)を打ち出したいから。また,ナカグロは入れない。
- 本書の定義:一方向的な知識伝達型講義を聴くという受動的学習を乗り越える意味での,あらゆる能動的な学習のこと。能動的な学習には,書く・話す・発表するなどの活動への関与と,そこで生じる認知プロセスの外化を伴う。
- 一方向的な知識伝達型講義を聴く=能動・受動の相対的な基準を示す
- Bonwell and Eison(1991)のアクティブラーニングの特徴
- 学生は聴く以上のことを行う
- 情報の伝達よりも学生の技能の発展の方に力点が置かれる
- 学生は高次の思考(分析・統合・評価)を働かせる
- 学生は活動(読む・議論する・書く)に従事する
- 学生自身の態度や価値の探求がより強調される
- Fink(2003)の定義
- 活動を経験,思考を省察に置き換え,それぞれ行動する・観察すると,何を学習しているか・どのように学習しているか,一人で行うか・他者と行うかにまとめる
- 観察するを加えた点が特徴
- 中教審(2012)の定義(新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて)
- 教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり,学修者の能動的な学習への参加を取り入れた教授・学習法の総称。学修者が能動的に学修することによって,認知的・倫理的・社会的能力・教養・知識・経験を含めた汎用的能力の育成を図る。発見学習,問題解決学習,体験学習,調査学習などが含まれるが,教室内でのグループ・ディスカッション,ディベート,グループワーク等によっても取り入れられる。
- なぜアクティブラーニングか:大衆化と学習パラダイム転換。研究大学でも目的意識が希薄である。
- 深いアプローチの特徴の活動動詞:学習課題に対して振り返る,離れた問題に適用する,仮説を立てる,原理と関連づけるといった高次の認知機能をふんだんに用いて課題に取り組むことを特徴とする。
- 浅いアプローチ:記憶する,認める・名前をあげる,文章を理解する,言い換える,記述するといった形式的な問題解決を特徴とする。
- この学生は深いからOK,浅いからNGという類型化はナンセンス,多くの学生が深いアプローチをとる学習状況を作り出すことが重要。講義では,深いアプローチの学生も浅いアプローチを取らざるを得ないし,浅いアプローチの学生もALなら深いアプトローチを取らざるを得ない。
2014/12/02
八尾坂修(2002)「クオリティを高める学校の組織マネジメントと学校評価政策」『奈良教育大学紀要』51(1),171-181
- 米国は80年代に日本のTQCを徹底研究,90年代にTQMを構築して製造業を再生。TQCは経営資源の有効活用(ムリムダムラ排除),TQMは経営の再構築と革新まで対象を拡大。
- TQC:全員参加,品質優先,事実管理,顧客志向,いかにうまく作るか(How,内部改善志向)
- TQM:各自のコミットメント,社会環境に調和する品質優先,事実による説明・結果責任,顧客を含む全てのステークホルダとの信頼関係,何を作るか(What,革新的経営志向)
- マネジメント≠管理,=課題を乗り越えて当初の目的を達成すること
- いくつかのリーダーシップ学説
- 特性・資質理論
- 活動力,知性,支配性,自身,達成意欲,社交性が要因
- リーダーの形態(タイプ)理論
- 専制的,民主的,自由放任的のタイプ,権威的vs参加的リーダーシップ形態
- リーダーの行動(スタイル)理論
- PMのバランス
- Hersey and Blanchardの状況理論
- 教示的(高指示・低協労):部下の成熟度が低いなら,役割を明確にして手順を一方的に教える
- 説得的(高指示・高協労):部下の成熟度が普通なら,心理的抵抗なしに指示を受け入れるよう留意する
- 参加的(低指示・高協労):部下の成熟度が普通以上なら,促進奨励的行動をして,意志決定への参加を期待する
- 委譲的(低指示・低協労):部下の成熟度が高いなら,責任権限を大きく委譲して,自由裁量を高める
- Bolman and Dealのリーダーシップイメージ理論
- 4つの次元(各次元8項目,計32項目)で構成される
- 目標達成(分析的,組織的)
- 人間性重視(支援的,参加的)
- 対処的活動(強力的,機敏的)
- 自己象徴(鼓舞的,カリスマ的)
2014/11/19
小野善生(2009)「フォロワー視点によるリーダーシップ研究の可能性」『組織科学』43(2),27-37
- どのようなリーダーとのやり取りを通じてフォロワーが明確についていく意思を持つようになったのかを明らかにすることは,リーダーシップを理解するにあたって重要な視点となる
- Leader Member Exchange:(1)構成要因とそれらの関係からなるシステムであり,(2)メンバー間の二者関係を包含する,(3)行動における相互依存のパターンを包含する,(4)互いの成果への手段を共有する,(5)環境・因果マップ・価値観に関する概念を作り出すことである(Scandura, Graen and Novak 1986)。
- リーダーシップの2大分類(Burns 1976):(1)社会的交換(影響力を受け入れる代わりに何らかの報酬を得る),(2)変革型リーダーシップ(リーダーの目指す目的に自発的に参加する)→ カリスマ・モチベーション鼓舞・知的刺激・個別配慮の4要因がある。
- フォロワーのリーダーシップ認知プロセス研究:2つの認知過程がある
- 再認過程(recognition-based process):リーダーの働きかけ→LS発揮を判断→自分の暗黙のLS像と照合→合致する場合にLSを認知
- 推論過程(inferential process):リーダーに関する出来事(組織内の成功や成果)を何らかの媒体で知る→LSがあるかを解釈する
- リーダーシップをフォロワーの能動的な意識の変化を促すリーダーの行為とみなすアプローチでの研究:フォロワーがこれまでリーダーと認めた人物との経験を懐古的に振り返り,そこからどのような出来事を通じて意識が変化したのかを語りを通じて解き明かす
- 小野(2002):部長と若手社員,人事業務に関する禅問答的問い,部長の意図は考えを深めてほしい,育成行為がフォロワーにLSとして認識された
- 小野(2007):債権請負人が結果的に業務を効率化させてLSを認識する
2014/11/18
Matzdorf, F. (2010) "Benchmarking the Business Performance of Departmental Space in Universities," European facility management conference 2010: 9th EuroFM research symposium
- 5大学の43学部についてデータ収集
- 学部はビジネス・工学・人文社会科学・保健医学・教育・理学の6分野に分ける
- これらについて以下の学部ごとのデータを得る(*は最低限必要なデータ)
- 施設面積(教室,事務室・会議室,研究室,スポーツ施設,コンピュータ室,その他)
- 総面積*
- フルタイムスタッフ数*
- 学部学生数
- 大学院学生数
- 外部資金獲得額*
- 授業料収入*
- その他の収入*(一時収入,研究プロジェクト,特別プロジェクト,自己資金調達)
- 上のデータを用いてDEA実行
- 単位総面積あたりの授業料収入・学部資金獲得額を縦軸,単位面積あたりの研究費収入を横軸にしてプロット,フロンティア描画
- 単位面積あたりの数値を使う以外での含意は少ない
2014/11/17
Fekadu Mulugeta, "Institutional culture and sub cultures and Vision, mission and objectives alignment the case of Addis Ababa University, Ethiopia,"
- Organizational Culture Assessment Instrument(Cameron and Quinn, 1999)を使って学内調査
- 学内12学部の282/328人の教員が回答
- 現状評価はHierarchy(ControlとInternal focusの合成ベクトル)
- 理想はClan(FlexibilityとInternal focusの合成ベクトル)
極めて単純な分析。
2014/11/14
Wilkins, S. and Huisman, J. (2014) "Factors affecting university image formation among prospective higher education students: the case of international branch campuses," Studies in Higher Education,
- UAEの高校2・3年生を対象,UAEには2012年次点で37のブランチキャンパスがある)
- 466→384/796質問紙調査+23人(インター校4校)の質的調査
- 質問項目は41(うち8項目は属性),7件法で回答
- 特定のブランチキャンパスについて,全体的な印象に影響を与えると思う程度を聞く
- 項目の例:ウェブサイトの情報,オープンキャンパスで得る情報,キャンパスの立地,本国キャンパスの歴史,現役生や卒業生からの評判,進路指導教員のコメント
- 調査項目を因子分析にかけて,近い人からの推薦,大学の広報,現地校の特色,ブランチ校の特色,本国校の威厳に分類
- Significant other の大,プロを雇ってブランディングなどをするが,その費用対効果は小さいと見る。
2014/11/13
JUAN DE DIOS JIMÉNEZ1 and MANUEL SALAS-VELASCO (2000) "Modeling educational choices. A binomial logit model applied to the demand for Higher Education," Higher Education, 40, 293-311.
- ある大学のビジネス学部の1年生
- 4年生学位か3年生学位かを選択する(Y=1 or 0)?入学試験時にどちらを要求したか?
- 説明変数は単純:性別,卒業後公共部門で働きたいか否かダミー,入学時スコア,プルタイムダミー,過去に修了しなかった学位があるか否かダミー,父母の学歴,家計所得,キャンパスエリア外ダミー,自宅生ダミー,奨学金ダミー,投資動機ダミー,就職見込みダミー
短大と四大を迷うケースでの分析に応用可能。
2014/11/12
MANUEL SALAS-VELASCO (2006) '"Private returns to an university education: An instrumental variables approach," Higher Education, 51, 411–438
- 4種類の賃金関数を推定
- 通常のミンサー型賃金関数
- ミンサー型に学歴を内生変数とした場合
- 説明変数ベクトルに多数の変数を投入するもの
- さらに学歴を内生変数にする場合
- 大学が行う独自調査によって卒業生の労働時間と収入を得る
- 結論は通常のモデルでの収益率が7%,操作変数を使うモデルでは13%になる
2014/11/10
松下佳代・田口真奈(2012)「大学授業」『生成する大学教育学』第3章
- 教育から学習への背景:ユニバーサル化と学生獲得競争。
- 学習論では,学習は自己・対象・他者の3つの構成要素から成ると考える。
- ヘンダーソン(1992)の民主主義的な生活のための教育の3つの学び:教科学習・自己学習・社会的学習
- エンゲストローム(1994)は,上のつを主体・対象・共同体ととらえた上で,それらを結びつける媒体に道具・分業・ルールがあるとした。(道具には言語や記号を含む)。
- 授業を構想するときに,プログラム(4年)・コース(半期)・授業(1コマ)があり,コースデザインは主に2番目を指す。
- その時に大事なのが単位時間の考え方。
- 学習ピラミッドは,内的活動と外的活動が分けられていない。(コピペで作った発表課題など)。
- 内的活動に着目すると,深い学習と浅い学習がある。ただし,これは学生の学習へのアプローチを分類したもの。深い学習は高等教育の目標とされる。(高校までに浅いアプローチを身につけているため。)
- 講義は何を話すかという内容の組み立てに関心を払うが,学生のどのような学習を生起させるかの発想が希薄。
- 教育技術は,(1)条件通りやれば常に再現できる(板書を真っ直ぐ書く方法),(2)器具・方法・注意事項を明記し図や写真を添付すれば輸出可能な技術(対流を調べる際の実験方法),(3)教師と子供・施設などの条件との相互作用を持ち直ちに輸出できないものに分けられる。
2014/11/07
水越敏行・木原俊行・田口真奈・吉崎静夫(2012)『授業研究と教育工学』ミネルヴァ書房
- 授業研究の目的
- 授業改善=授業デザインを基盤とする授業改善モデル:授業デザイン・授業実践・授業評価・授業改善創造の4フェーズからなるサイクル。
- カリキュラム開発
- 教師の授業力量形成:自分の実践から学ぶ(直接学習)・他の人の実践から学ぶ(観察学習)×指導者のアドバイス・同僚と(協働学習)・一人で(個別学習)
- 授業についての学問的研究の進展のため
- 授業研究の方法
- 行動主義アプローチ:授業での教師・生徒の行動の観察を分析し,行動と授業成果の関係を明らかにする。
- 認知主義アプローチ:教師と生徒の内面過程(思考・理解・感情)に注目,行動主義アプローチで十分説明できない課題を明らかにする。
- 社会構成主義アプローチ:グループ学習の分析,知識は学習者間の関係性を通して創出される。
- 教育工学アプローチ:システムアプローチ・アクションリサーチにより,授業を多様な構成要素からなる一つのシステムとみなして,PDCAサイクルを通した授業改善を行う。
- 授業研究の領域
- 授業設計:授業デザイン,コメット法,目標分析,教材分析,学習者分析,子供の思考過程のモデル図,学習指導案,学力
- 授業実施:教授行動,学習指導法,TT,協調学習,教授スキル,教師の意志決定,教師の認知,学習行動,学習スキル,子供の思考・理解,子供の学習意欲,授業ルーチン
- 授業分析・評価:授業コミュニケーション分析,カテゴリー分析,自由記述法,カード構造化法,評定尺度法,授業記録,日誌法,座席表,授業の相関分析,線結び式授業の内容分析,再生刺激法,相対評価,到達度評価,ルーブリック,真正な評価,ポートフォリオ,自己評価
- 授業改善:PDCA,授業改善視点表,ワークショップ,授業検討会,授業カンファレンス,リフレクション
- 学習環境:ICT,インターネット,電子黒板,テレビ会議,タブレット,ネットワーク,メディアラボ,ラーニングセンター,デジタルコンテンツ,オープンスペース
- 教師の授業力量形成:教師の成長,校内研修,同僚性,実践知,メンタリング,コーチング,マイクロティーチング,机上授業
- 授業研究の方法:アクションリサーチ,システムアプローチ,VTR中断法,外言思考法,再生刺激法,シミュレーション法
- 授業力量の3層モデル:信念・知識・技術。見えない信念と見える技術を知識が仲介する。
- 信念の具体化には,知識が必要。その領域は,教材内容,教授方法,生徒の3つ。それらは省察を通じて拡充される。
- 個性を持つ対象の学びを充実させるためには,マニュアルほどの具体性を持たないガイドラインを遵守した上で,裁量権の大きさを活用して個別の授業をつくるのが教師。
- 教師は孤立しやすい
- 教室が物理的に閉じられ,同僚と接する時間が少ない。
- 授業に関する価値観が多様なため,どのような実践もある見地からは何らかの問題を有する。よって,教師は授業を開示することを回避しがち。
- 大学教育の特色:伝達される知識が生成途上にあること,対象が青年期以上のため教師との関係が相互性に近づく,時間と空間の統制が最小限。
- ユニバーサル化=学問の倫理から教育の論理への移行が必要。
- 学問の論理=技術の巧拙など問題でなく,内容の学問的水準のみが善し悪しを決める。
- 教育の論理=学生が理解できないのは教え方が下手。
- 前者は既に60年代に崩壊,70年代末に深刻化,90年代の進学率上昇と大綱化(山内 2002)
- 大学教員の資格要件:大学における教育を担当するにふさわしい教育上の能力を有する(設置基準14条)。
- CAP制が機能するためには,学生が自らカリキュラムを組むことができる能力を身につけていることが前提。そのためのキャリア教育・初年次教育も必要。
- FD活動の中核は,大学教育の目標設定。大学の教育目標自体が曖昧,FDは手段であり何を改善するかという目標がないところで手段の実行を要求しても意味がない。
- Shulmanのティーチングの3種類の知識;教授法に関する知識,内容に関する知識,内容を効果的に教授するための知識,3つめが大学において重要。
- 公開授業の類型化:啓発型,モデル伝達型,ファカルティ連携型(他科目の内容を知る),リフレクション型,ネットワーク志向型(共同体づくりを志向)。
2014/11/06
「教養教育の再考」『IDE現代の高等教育』No.565
- 教養教育の実施状況:(1)人文・社会・自然・第二外国語・保健体育は減少,(2)オーラル英語・情報リテラシー等スキル系の必修化が高まる,(3)初年次・大学適応教育,文章表現・プレゼン科目の増加 → 教養教育のスキル化・リメディアル化(吉田)
- 後期教養教育(レイト・ジェネラリゼーション):自分の専門を,もう一度教養の広がりの中に置き戻し,全体的な学問の見取り図の中で見直す作業。
- リベラル・アーツは「ディシプリンを持った専門科目」(舘)。ディシプリンとは,「ある現象について理解するために,ひとつの規則の体系や慣習,決まった方法に当てはめることを教えるもの」(Handbook of Undergraduate Curriculum)。
- ある調査をする場合
- ある体系に当てはめながら,その現象を確立された用語・定義・概念で分類する。
- 知識とは何か,知識を得るためにはどうしたらよいかを理解する概念的枠組みを提供する。
- ディシプリンに基づく思考とは,様々な概念・定理・規範・原理をひとつの論理的な構造に仕上げていくこと。
- 大学教育の大きな3つの流れ
- 職業教育:中世以来の基本機能(神・法・医)+(工・農・教,19c〜)。
- 学術専門教育:ベルリン大学
- リベラルアーツ:オックスブリッジ,リベラルの意味は貴族・富裕階級(階級にふさわしい技芸)
- アメリカの大学教育はリベラルアーツを受け継いで形成された → 19世紀にドイツ型・学術型が入る → アメリカの伝統は人格教育を捨てられない → 20世紀は知識吸収に加え,経験を重視する人格形成に注目する(デューイ) → リベラルアーツの新しい解釈 = 解放志向:広く新しい知識を得て人格を成長させる,少数エリートだけでなく,広い社会への視野
- その後,教養教育の可視化が求められる = アウトカムの計測
2014/11/05
大阪大学ショセキカプロジェクト(2014)『ドーナツを穴だけ残して食べる方法』大阪大学出版会
- 次元とは,異なる方向により位置を記述したもの。身長,体重,腹囲,視力,血圧で身体検査をすることは,5次元空間の中において人の集合を考えること。
- 歴史家がとるミクロ的アプローチは,与えられた前提を正しいものと認めた上で,その事柄をさらに深く分析する手法(なぜドーナツには穴が開いているのか)。マクロ的アプローチは,与えられた前提そのものを疑いの目で見て,そこから新しいものの見方を出す手法。
初年次セミナーのプロジェクト成果。アプローチはすばらしいが,越境できていないことがおしい。
2014/11/04
中島隆信(2009)「サービス産業の生産性」『マクロ経済と産業構造』第9章,シリーズ「バブル/デフレ期の日本経済と経済政策」第1巻,289-321
- 消費と支出が等しくなっているからといって耐久性がないと決めつけるのは早計である。たとえば,歯科診療を例に考えてみよう。患者は診察を楽しむために歯科医のもとを訪れるのではない。歯の健康を一定期間保つために訪れるのである。すなわち,歯科診療サービスには物理的に耐久性がある(Hayashi 1985)。
- 医療・美容・教育などのサービス消費はサービスストックへの投資という側面をもっている。
- サービスをストックと考えると,その価格についても建物や設備といった資本財の価格決定理論がそのままあてはまり,資本財の価格は,資本ストックが将来生み出すであろう収益を現在価値に割り戻したものとして解釈される。
- 資本財の収益性が高まれば価格は上昇し,低くなれば下落する。同じことがサービスにもあてはまる。対消費者サービスストックの場合,その価格は消費者が将来にわたって受ける便益の現在価値に等しくなっているはずである。
- 高度な機能をもつ PC の価格が通常の PC よりも高いのと同様,10 年生存率の高いガン治療の価格が低い治療よりも高くなるのは当たり前といえる。
- ただし,ストックの収益性には外部効果が働きやすい。高速道路が整備されれば自動車の収益性は高まり,知力を発揮できる場がないと教育サービスの収益性は低くなる。
- サービス業についてこうした考え方が必要とされる理由は,料金の変化をそのまま価格の変化とみなして実質系列を求めるためのデフレータとすることについて疑問が存在するからである。サービスに対する消費者の評価が高まった結果として価格が上昇したのであれば,それは単なる「値上げ」ではない。しかし,値上げと見なして名目生産額をデフレートすると結果,実質アウトプットの過小評価につながるおそれがある。これはサービス産業の生産性指標に直接影響を与える。
2014/11/03
寺尾敦(2012)「ICTを活用して深い学習を支援する」『コンピュータ&エデュケーション』33,28-33
- 深い学習とは,「新しい事実やアイデアを批判的に検討し,それを既有の認知構造に結びつけ,アイデア間に多くの結びつきを作る」学習である。
- 深い学習の達成は,学習の転移, 知識の保持,誤概念の除去,獲得した知識を自分の言葉で説明できることなどによって示される。
- 講義形式に対する批判があるが,本質的な問題は形式ではなく受動的なく学習にある。講義は受動的になりやすいが,深い学習を行えないわけではない。ALが深い学習を保証するわけでもない。
- 教師の説明・理解確認・理解深化・自己評価の 4 段階で構成する「教えて考えさせる授業」は,伝統的な授業方法とALをうまく組み合わせた方法。
- 具体的には,自動化されたシミュレーションを実行する前に,手作業によるシミュレーションを行った。コンピ ュータに任せる部分を段階的に増加させてシミュレーションを繰り返した。手作業によるシミュレーションは, 現象を観察する時間を十分に確保できるため,学生はさまざまなことに気がつく。実験結果の予測を行うことや,友人同士で実験結果を比較することも,こうした気づきを促すと考えられる。観察された現象の一般性を知るためには,シミュ レーションを繰り返す必要がある。コンピュータ・シミュレーションの必要性を理解し,シミュレーションの結果をどのような観点から観察するのかを明確にした上で,自動化されたシミュレーションを提示した。
2014/10/20
藤岡完治・堀喜久子・小野敏子(1999)『わかる授業をつくる看護教育技法1 講義法』医学書院
- 講義法のメリット:教師自身が科目内容を研究するという積極的態度を示し,それを追い求めるモデルとして機能しながら,学生の学習意欲に働きかける点。+ 一人の教員が多数の学生に情報を伝達する経済性。
- 講義法のデメリット:学生の持つ問題や理解度が教師に返されにくい。+ 講義の善し悪しが教師の力量によるため,教師が必要以上の緊張や不安を感じる。
- 学生が参加できない講義はつまらない → よい講義のための工夫
- 学生が安心して参加できる雰囲気をつくる(質問に答える・やわらかい物腰)
- 学生に伝えたいという熱意を点検する
- 学生の興味を刺激する(ユーモアを取り入れる・驚きを与える・関心を引き出す)
- 講義計画を作成し,時間内に終わる
- 説明に合う事例・体験談を入れ,理解しやすい内容とスピードを工夫する
- 視聴覚教材・黒板・実際の器具を活用する
- 自分の話し方(声の大きさ・歯切れの良さ)を振り返り,聞きやすい話し方を心がける
- 教師自身の体の動きを利用し,状況把握を助けるようにする
- クラスの気分に敏感になり,とらえた気分に対応する多様な方法を用意しておく
- 学生の自主性や意欲を引き出す講義をする(褒める・なぜ/どうしてを問う・レポートにコメントする・参考文献の紹介)
- 時には能動的な学習方法を取り入れる(グループワーク・体験学習・ロールプレイ)
- 学んでいることの意味を明らかにする
- 教師の体験や経験を盛り込む
- 活動の変化を盛り込む:人間があることに興味を持続できる時間は15分
- 講義の振り返りの視点(Gregory 1975)
- 何を,どのように,なぜ,そのことの意義などについて,教師が関心を持っていることを示したか
- 刺激となるものをかなり頻繁に変えて提示したか(聴覚・視覚・嗅覚・触覚の刺激)
- 重要なポイントを学生の個人的体験や,同一・異なる分野での既習学習と関連づけたか
- 講義内容と最新の出来事・発見と関連づけ,その現代性を明示したか
- 比較の視点を活用したか
- 対照的な観点や,対立する論争点を紹介したか
- できるだけ最近の文献や最新のものを提示したか
- 講義を聴くことと学生の反応とを,質問や回答によって相互に組み合わせながら,学生の活動を変化させるように働きかけたか
- 学生には積極的に賛成か反対かの意見を表明させたり,自分の仮説を提示するよう促したか
- 仮説を提出し,講義の後に自分たちで議論させたり,次の時間にグループで討論させたりしたか
- 講義では回答を与えられないような自主的な思考を要する問題を提起したか
- 重要事項や図表を強調するために黒板やOHPを活用したか
- 主題の完了している部分や別の領域に進んでいることを,その時々に明確に学生に示したか
- 難解な点には学生の視点の違いに応じて多様な説明を行ったか
- 標本・スライド・視聴覚機器を授業に組み込んだか
- 説明に役立つ例を挙げたり,類似点を引き出すようにしたか
- 引用は特に権威ある出典からのものにしたか
- エピソードや経験談を活用したか
- ユーモアを活用したか
- 講義の流れの中に,大きな変化をもたらす行動を入れるようにしたか(復習となる小テストや問題を与えて学生をグループで討論させ,教師にフィードバックするなど)
- 緊張した雰囲気からユーモラスな雰囲気へと授業のムードを切り替え,学生にひとときでも気分をほぐすような機械を与えるようにしたか
- 提示の構造(ローゼンシャイン)
- 目標と要点の明確化
- 提示の目標・目的を述べる
- 一度に1つの考え(要点・提示)に焦点を合わせる
- 脱線を避ける(提示と関係ない冗談は混乱する)
- 曖昧な句と代名詞を避ける
- スモールステップの提示
- 材料を小さいステップで提示する(呼吸障害のある患者の看護 → 呼吸器の構造・呼吸器の生理と病理・呼吸器の症状)
- 材料を体系化し,1つの点を習得してから次の点を考える
- 1つずつ明確な指示を与える(呼気障害によって生じる苦しみにはどのようなものがあるでしょうか? → 息を大きく吸って止めてください,どんな感じがしましたか?)
- 材料が複雑なときは概略を説明する(看護師法37条 → 先に医師法の定義・看護師法の定義,刑罰や刑法を説明する)
- 具体的な手続き
- 技能や過程の手本を示す
- 学生に具体的で多様な例を与える
- 学生の理解の点検
- 次の点に進む前にこれまでの提示を学生が理解したことを確かめる
- 提示したことを学生が理解しているか知るために学生に質問する
- 学生に自分の言葉で主な点を要約させる
- 教師が説明・学生が教えるのいずかの方法で学生に困難な部分を再教授する
- 提示の技術の実際
- 課題の提示は,ゆっくり始める(法律を学ぶ意味を知る → 法律という言葉のイメージを聞くことから始める)
- 他の技法との併用:板書,発問,応答,資料の適切な組み合わせ
- 説明の後に必ず応答を引き出す
- 発問
- 発問の目的:学生の実態の把握,学習の促進,学生の関心・学習の焦点化,対話としての学びの深化
- 認知的発問の種類:知識・理解・応用・分析・統合・評価
- 情意的発問の種類:価値の内面化・価値の体系化・価値付け・応答する・受け取る
- 発問は教師の深い教材解釈に支えられている。発問は問答法とは異なり,教材を通した学習の探求過程,教材解釈が浅いと学習は深まらない。
- 板書
- 板書の機能:思考の手がかりを示す,思考の足跡を示す,学生と教師の共同作品
- 何を書くかは事前に整理しておく
- 板書しながら話すと学生は混乱する
- 講義の評価
- 学生の学力,学生の経験,教師自身の3点で評価する
2014/10/14
西垣順子(2007)「成績評価の何をどのように検討するべきなのか?」『大学教育』大阪市立大学,4(1),1-11
- 不適切な成績評価が起こす問題=(1)大学教育の質保証ができない,(2)学生が適切な学習習慣を身に付けなくなる
- 成績評価が質保証の手段として機能しない=海外留学で不利に
- アメリカの成績インフレ → 評価の割合目標設定 → 教育の質向上につながるかは疑問
- 成績が上がる要因:学生の成績上昇,成績インフレ,成績圧縮(全員に優),成績不平等(鬼と仏)
- アメリカで問題なのは成績不平等の問題,いずれは成績圧縮になる(Hu 2006)
- 一生懸命勉強して低い成績=何が足りない?,手を抜いて高い成績=この程度でよい → 成績評価は学生の学習行動に影響を与える
- 信州大学地域連携プロジェクト(2005)の調査:履修登録単位数と単位取得数の相関0.95 → 成績圧縮状態
- GPA ≠ 厳格な成績評価 = ある授業の成績評価が不適切に甘いとGPAが高くなる
- 卒業者の能力や教育目標への問いがなければ,厳格な成績評価の基準もわからない
2014/10/13
佐藤慶太・羽白洋(2010)「全学共通科目における成績評価の現状と課題」『香川大学教育研究』7,33-47
- 「21世紀の大学像と今後の改革方策について」答申(1998)で求める「成績評価基準の明示と厳格な成績評価の実施」の2つの課題
- 成績評価基準の明示:シラバスでの成績評価基準の明示 + 多面的評価の実施(出席,宿題,レポート,期末試験)←単位の実質化問題とリンク
- 最低限の質保証,優秀学生の表彰,学生の学習意欲刺激(留年者の増加を予想)
- 「学士課程教育の構築に向けて」答申(2008)で求める成績評価問題
- 組織的な学修評価(=GPAによる客観的評価システム導入)
- 教員間の共通理解の本での成績評価基準の策定と明示
- 学生の学修履歴の記録と自己管理のためのシステム開発
- 国際的に通用する成績評価法の導入
- 多面的評価
- 外国語コミュニケーション能力の厳格な評価
- 学部間で運用に違いがある中で,全学共通教育の成績評価にばらつきがあることから生じる諸問題は,結局3つの問題。
- GPAの前提になる成績が適切に付けられているか
- 成績優秀者を表彰できているか(優秀者は4年生で授業をとらない)
- 成績評価の手続きが統一されているか(授業放棄を非履修と扱う教員)
2014/09/18
金子元久(2014)「大学の組織とガバナンス」『大学研究』筑波大学大学研究センター,第40号,1-18
- 大学組織は制度と不可分な自明のものとして研究対象とならなかったが,社会における大学の役割に再検討を加える必要性から,組織研究の必要性が生じた。
- 教育のあり方を変えなければならない → それが進まないのは教授会に原因あり = ガバナンス研究のニーズ発生。⇒ 結局,組織研究は教育改革の視点で検討しなければならない。
- 現在の大学教育の問題点
- 入学時点の将来展望が明確でないために,教育と将来の関連の確信が低く,自律的な学習時間低下となっている
- 教員は少人数教育に重点を置き,授業の改善に積極的でない
- 企業は専門的知識よりもその獲得過程で獲得される一般的汎用技能と人格的成熟度を求める
- 一般的な組織研究の分析対象
- ガバナンスのあり方=組織内での意思決定と執行,権力と責任の分布
- 組織構成・組織形態のあり方=組織内での分業と意思決定の枠組み
- ミクロの側面=組織内での構成員の役割と行動,それを支える動機づけ
- 一般的な組織論は,大学組織について限られた含意しかもたらさない = 大学組織は一般組織と比べて活動の性質が異なり,それが組織のあり方にどのような関係を持っているかをあらかじめ整理する必要がある。
- その基本的な視点は,知識の生産(≠ モノ・サービスの生産)。知識は本質的に多様,その現実的な効用を持つ経路も多様,知識の習得は教育を受ける側の参加によって効果を上げられる。
- これに伴う組織が持つ特質
- 組織内活動の多様性と情報の分散性 = 起業は合理的に分業,大学は分業は不能で並立。その多様な活動を1つの枠組みに収める点が大学。情報偏在なので権限や資源配分は下位組織に委譲される。
- 一元的指標で活動成果が把握できない = 特に教育の成果。
- 組織の二重性 = 企業≠顧客,市場的交換で媒介。大学は学生を大学に組み込むことでサービスを有効に用いられる。
- 大学組織の分析枠組み
- ガバナンス:大学全体としてどのように意思決定され,資源が配分されるか。意思決定のアクターは,社会の代理人,管理責任者,教員の3つ。
- 中間組織と基礎単位:教員集団がどのような単位で組織化されるか。学部=中間組織。学科・研究室=基礎単位。これらの間の垂直的権限配分が問題。
- 教育プログラム:学生が帰属する組織と教育がどのような枠で運営されているか。学生の入学・教育プログラム選択・卒業認定がどのようなプログラムにおいて行われるかが問題。
- 学部型:WW2までに形成されたヨーロッパ型大学組織の骨格
- 大学全体の意思決定機能は限られる:大学自治の主体は教授会
- 学生は学部に帰属し,そこで専門的教育を受ける(=進学率が少数)。
- 戦後は大学全体の管理体制が強化される。
- 中間組織が改組される(学部を廃止して細分化した教育研究単位が基礎単位になったフランス。ドイツも学部に対応する学会を置く)。
- 学生の学習枠組みが変化:大衆化すると目標管理型の教育体制は不能,試験を中心とする学習課程と単位制=学生の学習過程管理志向強化。
- カレッジ型:イギリス
- 各専門分野の教育機能が各カレッジに分散=カレッジは小大学。
- 90年末から大学の管理運営を単一経営主体として行うカウンシル設置(学外者を含まなければならない)。大学評価や補助金配分がデパートメント単位 → デパートメント型へ。
- デパートメント型:アメリカ
- ハーバード・カレッジ=ケンブリッジの1つ。
- 学外者から成る理事会が任命する学長によって大学全体の管理を行う。教員の専門分化が進まず,もともと内部の中間組織も明確でなかった。
- 1920までの近代化過程で,イギリスから受け継いだリベラルアーツによる人格形成を,経済発展・近代科学技術,国際的学術発展とどう統合するかが問題になる。
- その結果,学長はDeanを指名し内閣を構成する,事務局を拡大するなど,アドミニストレーションの機能が学長・幹部教員・事務機構からなる明確な組織の一部として認識されるようになる。
- また,一定の専門分野ごとにデパートメントを組織化することで高度の専門教育を行う機能を持たせた(大学院)。
- 選択科目と学士課程のプログラム化
- 日本では専門別の高等教育機関が大学に統合された歴史から,学部が基礎単位となった。設置基準も学部を単位として教員・設備・定員などを規定した。
- 73年学校教育法改正:大学には学部を置くことを常例とする。ただし,当該大学の教育研究上の目的を達成するため有益かつ適切である場合においては,学部以外の教育研究上の基本となる組織を置くことができる。
- これは筑波大学設置を意図したもの:(1)管理組織における学長・執行部権限強化,(2)大学院の5年一貫性,(3)研究組織=学系,教育組織=学群・学類。
- 大学院重点化:91年東大法学部,教員の帰属を大学院にする=大学院を部局化する=一人あたり積算校費単価の増額が認められる → 国立大で重点化競争 → 2000年積算校費基準統一で経済的メリット消滅
- 教員側の利害で内部組織変化が起こり,教育組織としての学部に基本的変化が生じなかった。
- 2007年設置基準改正で,講座制・学科目制に関わる詳細規定廃止。これも学部そのものの議論なし。
- 現代の大学組織は,学部型とデパートメント型に大別できる。日本は学部型=全体の統治機能は弱く,学部に広範な意思決定権があり,学生は入学時から学部に分かれる。
- 学部型は学術の内部の論理によって意思決定を行うが,デパートメント型は社会の要求に対応しやすい可能性がある。
- デパートメント型が望ましいとして,その移行にはどのような形態が可能かを問う必要がある。
2014/09/17
Fekadu Mulugeta (2014) "Institutional culture and sub cultures and Vision, mission and objectives alignment the case of Addis Ababa University, Ethiopia," manuscript
- According to Schein (1992) organizational culture is the pattern of basic assumptions that a given group has invented, discovered, or developed in learning to cope with its problems of external adaptations and internal integration, and that have worked well enough to be considered valid and, therefore, to be taught to new members as the correct way to perceive, think, and feel in relation to those problems.
- Collegial culture, managerial culture, developmental culture, and negotiating culture are identified as academic culture that reflects higher education (Bergquist, 1992).
2014/09/16
ケン・ベイン(2014)『世界を変えるエリートは何をどう学んできたのか?』日本実業出版社
- 最も成功する人,最も面白い人,人生を心ゆくまで味わえる人というのは,総合的なバランスがとれた人だ。学校で習う1つひとつの科目を互いに関連づけ,重なり合う部分を見つけることだ。
- 真のエリートたちの主な目標となったのは,「思考の力を高め,伸ばすこと」であり,勉強で褒められることでも落第を免れることでもない。
- 1700年代後期のオックスブリッジで,最優秀者にA,その次にBという方式を思いついた。1800年代のイギリス・アメリカの学校には,Pass/Failの2種類の評価しかなかった。1800年代末期にはA〜F,1〜10ができ,20世紀に入るとこれに+や−がつくようになる。
- 創造性を発揮するには,強さも弱さも含めて自分自身をよく知らねばならない。自分のそれぞれの能力を統合することを学び,それぞれの能力が互いを支えられるようにトレーニングしなくてはならない。そのためには自己の内面と対話する必要がある。
- 成長するにはたゆまぬ努力が必要。人は習慣的な考え方や行動から抜け出せない。学びとは,思考にこびりついたそうした習慣をはぎ取ることだ。そのためには,自分を駆り立て,何度も考えを組み立て,疑問を投げかけ,奮闘し,探究し続けなければならない。
- 批判的思考は,困難な問題に取り組み,それを意味あるものと捉え,臨機応変に処理できるようになる。
- 深く学ぶ者は,成績にある程度興味はあるかもしれないが,それは自分の学習や能力が実用的に評価され,今後の改善に活かせる場合に限り,そもそもの学ぶ目的を見失うことはない。
- そういう人はどのように外的報酬をかわしたのか。1つは,子ども時代の好奇心を取り戻した。第2に,思考力を高める方法を実践し,楽しみながら創造力を手にする方法を学んだ。第3に,成長して創造力を活かし,何らかの問題に取り組んだり,自分にとって大切な目標を達成したりした。
- 内発的動機づけ後からに気づくには,自分の過去を持ち上げたり拒絶したりすることなく,適切に活かす。自省の重要な点は,外部の力が自分の人生に及ぶことを意識し,それらを建設的なものに変えることにある。自分には成長が必要だと認め,同時に他者の働きに感謝する。それによって自信はあるが謙虚という姿勢が育まれ,それが創造力豊かな人間としての成功を決める。
- 何かを考えている時,その自分の思考を把握するにはどうするか。自分がどう考え動くかをつかめば,自分の思考の働きを知り,能力が上がる。自分との率直な会話を交わすことで,自分の思考と行動をマネジメントし,向上させられる。
- ろうそく問題を解ける人は国外に順応した経験がある=大学入学前に国外に行けか,違う。何を知るより先に,多くの予期せぬ失敗と考える機会を経験することが必要。
- マインドフルな姿勢を取る人は,新しいカテゴリーを常に作り出し,新しい情報に対して開かれた心を持ち,ものの見方は1つとは限らないことを意識している。
- 課題をやるとゲームをやるでは,後者の方が活動を楽しめる。マインドフルになれると,喜びと学びを結びつけている。
- 知能は不変ではなく,努力と共に知能は伸びると信じている方が,失敗しても楽しんで続けられる。努力こそが最も大事。
- 努力をたたえる言葉よりも,人を褒める言葉(すごく賢いね)を掛けられる子どもは,知能に対して固まった見方をするようになる。
- 誰でも伸びるし,努力なしでは能力を失うと信じると,成長型マインドセットを持てる。
- 自信と能力の有力な組み合わせを自己効力感と呼ぶ。失敗を克服する人には強い自己効力感がある。
- 真のエリートたちは比較という考えを捨てて花開いた。自分を見つめ,自分に訴えるものを知り,どの位置にいてどう見られたいかではなく,何をしたいかに注目した。負けず嫌いなのは人に対してではなく自分に対して。他者との競争に勝つことではなく,自分のベストを尽くすことが人生の全て。深く学ぶ姿勢は,内発的興味から生まれると同時に,内発的動機づけをしながら学びの本質を明確にし,成長型マインドセットをもたらす。失敗は,自分を判定するもんではなく,何かを学ぶすばらしい機会と受け止めた。
- 頭の良さは努力の度合いで決まる。
- 人は経験から学ぶのではなく,経験について考えることで学ぶ(デューイ)。
- 構造化されていない問題に対しては,適切な問いというプロセスが必要。今ある証拠から最も適切で確からしい結論を出し,新たな証拠やより優れたデータの見方,斬新な観点や今までにない問いの手段が得られれば評価をし直す。
- 人生の難しい判断を下すのは,深い理解である。どう決断するかでどんな人間になるかが決まる。
- 大事なのは何を知っているかではなく,新たな問題をどう提起し,その領域理解を深めるデータをどう集めるかということ。
- 関心や思考を制御するポイントが意思の力にあると気づけば,その力は伸ばせる。
- 真のエリートは,仕事に打ち込むために,誘惑に乗らないよう気をつけている。楽しみを先延ばしできる子どもと似ている。目標を持ち,その達成は自分の責任によると知っており,手を出しかねないもの(ネットサーフィンなど)から目をそらした。この決意は,高い道徳観,共感,思いやり,このがんばりがより高い目標につながるかもしれないという気持ちから生まれる。よって,目標全体の重要性を見出し,やるべき目の前の課題に注目できる。
- どういう教師を選べばよいか
- 授業が追求すべき明確な問題,習得すべき能力を中心に据えている。その問題や能力の重要性,魅力,奥深さを学生に理解させている。
- そうした問題や能力獲得のために,高度で多様な活動の機会を学生に与えている。全てを1,2回のテストやレポートで決めず,成績評価の前に再挑戦ができる。
- 学生が協力して同じ問題や能力獲得に取り組める。
- 思索することを奨励し,その分野を熟知しないうちから新たな能力を磨く機会がある。
- 真のエリートは,誰かに教えるようなつもりで読む。
2014/09/15
ピーター・センゲ ほか(2014)『学習する学校』13-16章,英治出版
- 子どもは大人に成長するためにコミュニティを必要とする。学習する学校も,どこにあってもどんな形でも,その周りで学習を培うコミュニティを必要とする。
- 「子どもの学習能力は子どもの家族の学習能力と家族が利用できる資源による」→校内に家族資源センター設置。
- 持続可能性=今日の行動が長期的にどういう意味合いを持つかに気づくこと≒システム思考
- 問題を突きつけられた親は,専門家になれる。(エンパワーメント)
- 学校を,社会を大きく変えるための機動力のある媒体,リーダーシップ育成のための実験室ととらえてみよう。
- 子どもは世界の状態に気づいている:気候変化,資源枯渇,貧富格差,テロ,信頼できない制度など。
- 子どもは今すぐ変化を生み出す必要があると思っている ⇔ 大人は,子どもはメールとゲームくらいしか気にしていないと思っている → 大人が機会を与えないと子どもは動けない。大人のメンタルモデルが変わらないといけない。
- 産業のグローバル化(=相互依存)が高まっているのに,その相互依存の姿を理解する能力が育っていない。→ このギャップが増大すると,生活様式の持続可能性は低下する。
- 伝統的な学校教育が子どもの未来を規定している不均衡について何も触れようとしない時に,子どもはやる気を失う。
- そのためには明確な目標が必要=イノベーションのための真のエネルギー ⇔ これがないと,過去にあった目標に戻ってしまう(数学の得点など)。
- これを学校が持つ地域性を尊重しつつ,学校とそこからサービスを受けるコミュニティの人を結ぶつける方法でなされないといけない。
- グローバスなシステム市民を生み出すための教育は,誰にとってもなじみのあるものでなく,どうすればよいか誰も知らず,カリキュラムもない。→ 教育改革ではなく,教育というプロセスが置かれた文脈を構成し直すことが,共通の目的。
- システム市民の教育は全ての人に学ぶことを求める。教員もマスターしていないテーマで探究することを誘いかける。
- 学校は全ての子どもが自分の声を見いだす場所である。
- 学校を高次のスキルの培養器と考える。システム思考と複雑性についての理解,振り返り,協働と学習パートナーシップの構築,コミュニケーションと聞く力,デザイン思考,自分自身についての感覚や動機づけとセルフコントロール,有効性についての感覚(=システム市民が持つべき思考と相互作用のスキル)→ 大学でなくとも初等教育で育成できる。
- 振り返りは研修でなく頻繁に行われるべき。
2014/09/12
水田健輔(2010)「国立大学法人化の評価と環境変化に対する対応」『国立大学法人化後の経営・財務の実態に関する研究』国立大学財務・経営センター研究報告第12号,第2部第5章,43-55
- 環境が組織に影響を及ぼす一般普遍の原理の1つ:実証主義
- 個体群生態学理論:適者生存の自然界の仕組みを当てはめる
- コンティンジェンシー理論:環境変化の度合いに応じて組織は最適な特徴を持つ
- 資源依存理論:組織は特定の外部主体への資源依存を避けて,自己決定能力を守る
- 不規則変換モデル:合理的な説明ができない組織の変化が起きる
- 新制度理論:制度理論における制度的環境を組織から独立した所与と受け止めず,組織と組織の構成員自体が逆に制度の源泉になっている
- 制度理論:競争的環境下で経済合理性を追うだけでなく,人間が作り出した社会的・文化的枠組みに順応して自身の正当性を組織の構成員や外部に主張する考え方
- 要するに組織と環境の相互作用
- 新制度理論の例:地方政府の改革導入状況と他の変数の関係
- 1914前=移民の割合と共変関係=自分たちの問題を解決するために改革の導入を合理的と判断
- 1915以降=有意な共変なし=改革が普及して制度化した→先行導入例と同調することが正当性を示す道と判断して改革を導入
- 制度は(先行)組織によって作られる
- 横軸に環境の決定力,縦軸に組織の決定力を取ると,1=新制度理論(相互作用モデル)・コンティンジェンシー理論(受動的反応モデル),2=資源依存理論(能動的対応モデル),3=不規則変換モデル,4=個体群生態学理論(環境受容モデル)。
- 法人化前の国立大学は4であったが,法人化後に1の必要性が生じ,最終的に2へ向かう。
- 2008年学長調査の所感「法人化による最良の拡大」「大学運営を取り巻く義務や制約の強さ」をマップすると,1から4象限についてそれぞれ,69,7,1,8大学という数。→ 多くの国立大学は外部環境依存から抜け出した。
- 2005年から2008年までに自校有利度が全体的にプラスへ変化したことは,国立大学が自己決定能力に自信をつけたから。(特に,組織・管理・財政面で伸びた=技術的・制度的環境への適応が内部体制の整備を通して進んだ。)
- 外部資源に過度に頼らず,資源依存理論の論理にそって積極的な行動をした大学が新たな制度を作っている。(総合大学がリーダー,単科大学がフォロワー。)
http://www.zam.go.jp/n00/pdf/ni006100.pdf
2014/09/11
向後千春(2014)『教師のための「教える技術」』明治図書出版
- 教えるトレーニングをせずに教えられるのは,(1)教える内容が決まっている,(2)相手が先生と見なしていることで,何とか教えられる。しかし,うまくいかない時には,教える技術を持たなければ教えられない。
- 教師のための教える技術は,(1)一定の水準が求められる=プロ,(2)大人数を扱うという点が特徴。
- 教える手順に沿えば誰でも教えられる(=ガニエの9事象)。
- うまくいかない原因を相手にしてはいけない。教師は自分が一生懸命になるのではなく,相手が知らないうちに一生懸命になってしまうことに力を注ぐ。
- 学習者検証の原則=教え方の成果は相手ができるようになったかだけで測る。できない原因がやる気がない → 動機づけるのが仕事,努力が足りない → 努力する方法を教えるのが仕事,勉強の仕方がわからない → 勉強の仕方を教えるのが仕事。
- 教師力=教える技術(心理学),授業デザイン力(ID),クラス運営力(アドラー心理学)。
- 子どもが身に付ける技能=教師が教える内容は5つ
- 運動技能:書き順を手に覚えさせる
- 知識獲得技能:反対の意味を知っている(=宣言的知識)
- 問題解決技能:へんとつくりで意味を推測する(=手続き的知識)
- 学習方略技能:効率のいい覚え方を見つける
- 態度技能:漢字を覚えることを面倒ではなく便利だととらえる
- 運動技能は(1)スモールステップで教える,(2)即時(1分以内)フィードバックが原則
- 褒め言葉は過剰ではいけない(褒められないときの我慢,相手の評価を気にするようになる)
- てきないときに罰をつかわない
- 宣言的知識(言葉やイメージに関する知識)は事実,概念(同じ特徴を持つ対象をまとまりにする),原理(因果関係)の3つに分けられる。
- 新しい知識は,自分に関係があることを示して注意を引く。これを必ず最初に行う。
- その後で,既有の知識とリンクさせる。その際に,誤概念も出す(間違いは学びのチャンス)。
- その後で,情報を整理して提示する(体制化,図式化)。
- その後で,新しい知識を定着させる。それは,関連するさまざまな情報と結びつけて長期記憶に定着させる(=精緻化リハーサル)。
- これらのプロセスを通じて,メンタルモデル(=事実・概念・原理が形成された状態)が形成される。このメンタルモデルを作り出していくことが,「知識の獲得」である。
- 問題解決技能は,既にある知識を活用すること。
- 問題には明確なもの(良構造問題:算数の文章題)と曖昧(不良構造問題:武家社会の成立について800字で書け)なものがある。
- 良構造問題は,状況性や文脈性をあえて無視し,注目すべき変数を見つける抽象化に焦点をあてる。
- それができたら,別の例で数多く行う(=転移)。
- 聞く・読むの場合:教師は「わかりましたか?」と聞いてはいけない。ノートを取れば理解したかがわかる(=理解したことを表現する)。その場合,図を書かせるとうまくいく。
- 書く・話すの場合:型があることを教える(例:読書感想文の段落構成)。
- 学習方略技能:(1)目標を設定し,計画を立てる技能,(2)計画を実行し,それをコントロールする技能,(3)フィードバックを次に活かす技能,(4)取り組んだことを振り返る技能
- 2は自分との約束をする。「計画以外のことをしない」=机に座っているだけでいい。
- 3は,テストの後に同じ問題で満点をとってもらう。
- 態度技能は,指示命令で教えられない(自発性のパラドックス)。目的や意義を丁寧に説明することに重点を置く。
- やる気がない理由は,(1)やることの意味がわからない → どんないいことがあるかを説明,(2)やる意味はわかるがうまくできない(ので恐れている)→ スモールステップの原則,の2つ。
- なかなか変われない相手:共感を示す,どんな自分になりたいかを聞く,抵抗につきあって「がんばってみたら?」,自己効力感へ。
- 授業デザインの基本はガニエの9事象で授業を設計すること。
- 授業を魅力的にするためのARCSモデル
- クラス運営の方法は3つに集約される。
- 自分自身がどのようなタイプの教師であるかを知ること。
- クラスの崩壊は一人の子どもの荒れから進展するので,そのプロセスを知ること。
- クラス会議をして相互尊敬と相互信頼の雰囲気をクラスに作り出すこと。
- 教師のタイプは3つに分かれる。
- 放任=ルールはないので自由にして下さい。← 自主性を大事にしたい ⇔ まとまりがない
- 独裁=私が決めたルールに従って下さい。← 使命感強い ⇔ 重い雰囲気
- 民主=みなさんが自分たちでルールを決めて下さい。← まとまりを重視
- クラスが悪くなるプロセス:注目をひく→権力争い→復習→無気力
- クラス会議で雰囲気をよくできる。
- 子どもがちょっと困っていることを議題提案要旨に書いて議題箱に入れておく。
- 週1回授業時間外に,10〜30分のクラス会議の時間をつくる。
- 議題箱の議題を読み上げ,話し合うかどうかを決める。
- 議題について,解決策を提案し,検討して,決める。
- 解決策の実行期限は,次回のクラス会議までとして,そこで再検討する。
- この経験は,子どもの見方を変える。=自己表現の練習
- 解決策を考えたり実行できることで,自分には勉強以外にそういう能力があるという認識をもつようになる。
- クラス内の人間関係において,自分が必要とされている認識と,自分の能力を使ってクラスに貢献することができる認識を持てる。
- 自分の態度や行動は自分で決めることができるという認識を持ち,自分の人生に影響を与えるだけの力が自分にはあるという認識につながる。
- 子どもの行動はシンプル。自分の居場所を作ることを目的に行動している。
2014/09/10
カレン・フェラン(2014)『申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。』大和書房
- ややこしいシステム問題を解いたように見えても,他人の気持ちになれる,他の人の立場に立って考えるだけで解決できることがある。
- 競合分析をするといっても,外から集める情報は中途半端にしかならない。中で働く以外にまともな情報はない。
- 戦略の策定において重要なのは知力を磨くこと。考えるのをやめる=コンサルタントを使うでは,結論は出せない。
- 統計データに基づく分析よりも,単純な話し合いが効果を発揮する。本格的な問題に取りかかる前にガス抜きが必要で,別の部署で働く人に付箋でコメントを書いてもらう。付箋を使うと,厳しい意見も感情的にならずに伝えられる。問題があるのは人ではなく,業務プロセスであるから。
- ツールが機能しないのは,コンサルトブレーンストーミングでアイディアを出すことをせずに,テンプレートに記入したり進捗をモニタリングしているから。
- 業務プロセス改善が難しい理由は,(1)部門同士の不信・腹の探り合い,(2)部門間での目標の対立,(3)拙速=問題の根本原因を特定する前に対策をしてしまう,(4)バカだと思われたくない=他部門にアイディアを話そうとしない。
- 多くの問題は,原因を分かっている人が一人はいるはずなので,普段接点のない人を集めて問題点を洗い出せばよい。
- 成果指標を入れると,部門ごとに相反する基準を設けてしまう。しかし全体の目標に対する指標だけでは,他の指標が管理できなくなる。また,自分の力の及ばない指標で評価されるのもフェアでない。
- 半年で10キロやせる目標と,体力をつけ心身の健康状態を改善する目標では,後者の方が多様な目標を用いられる(服のサイズ,走った距離など)。
- 考課をすれば,人はがっかりする。自分は平均以上と思うものであり,平均といわれて喜ぶ人はいない。
- グーグルの優れたマネジャーの8つの習慣:(1)優れたコーチであること,(2)ある程度はメンバーに任せ細かく管理しない,(3)部下の成功と幸せを気にかけていることを態度で示す,(4)生産的で成果志向である,(5)コミュニケーションをよく取り,チームの意見に耳を傾ける,(6)部下のキャリア開発を支援する,(7)チームのための明確なビジョンと戦略を持っている,(8)チームにアドバイスできる重要な技術的スキルを持っている
- マネジメントに効果的なテクニックはない。
- 物事の受け止め方は人によってさまざまで,ある人に興味あることも,ある人にはどうでもよいことである。
- マネジメントの4つの原理:(1)気にかけていることを態度で示す=その人のことを知りたい,(2)伝わるように伝える=指示をする→何からやろうと思ってる?,(3)うまくいかない時は臨機応変・柔軟・素早く対応する,(4)先手を打つ=全員を把握して何をやっているか分かるようにする
- マネジメントスキルとは,結局,よい関係を築くためのスキルであり,どうすればよい人間関係を気づけるかを理解すればよい。
- 人はラベリング効果で,優秀にもなるし,お荷物にもなる。
- 職務適性は,会社のカルチャー,スキルや強み,本人の希望や興味,人間関係の好転に能力を最大に発揮できる職務がある。
- コンピテンシー開発は,全員に行えばメンバーの標準化にしかならない。全員同じ方法で考えて同じ行動をすることは,組織全体を凡庸にする。
- 社員には,自分で自由に見つけてくる研修がよい。それを社内で共有すればよい。
- 組織は,個人,サブグループとその交流,全体グループ,全体と外部との交流の4つの要素でできている。
- イノベーションのエクササイズでは,解決したい問題を全く別の場面に置き換えるとよい。
- ターゲット目標:子どもサッカーチームで適性によるポジション,目標設定,アイスクリームでの褒賞
- 業績考課:子どもの成績について話し合い,評価によって小遣いの増減
- ビジネスは人であることを見失い,問題と解決策に間違った思い込みを持つのは,言葉の使い方が悪いから。まやかしの専門用語を使わないようにする。
- メソッドやプラクティスを実行する前に,それを実行したらどのような影響が出るかについてあらかじめよく考えること。
- 科学的方法を活かす:調査・分析・精査し問題を定義する,調査結果に基づいて仮説を立てる,実験を行い仮説を検証する,実験結果を見定めて結論を出し仮設検証を繰り返す。
2014/09/09
藤屋伸二(2014)『まんがでわかる ドラッカーのリーダーシップ論』宝島社
- メンバーのことを知らない,指示をすれば動くものではない,目標を一緒に作り上げることが必要。
- 同じ仕事仲間でも見えている景色は違う。相手の仕事への考えを理解しないと,やりがいは感じてもらえない。
- 専門職に注文をしてはいけない。専門職は同業者に評価されることや,自分が熱中できるかどうかを重視する存在。
- 結局リーダーに求められるものは人を知ろうとする態度だ。
- 専門職としての相手を理解する。支配しようとすると離れていく。
- 一般社員は,目標を共有し,強みを活かせる仕事を与える。専門職は,目標への理解を得られたら,高い成果を彼らに要求する。無理に支配しようとすると離れていく。
- 相手と一緒に仕事をする。
- リーダーとして自分自身の強みを知る。
- 強い倫理観があって公平でぶれない。重要な局面で仕事がこの程度のものとしないために,成果に対して真摯である。
- 指示を与えて人を動かすことはリーダーの本質じゃない。
- コミュニケーションの成立には経験の共有が不可欠だ。組織においてコミュニケーションは手段ではなく組織のあり方である。
- 実は我々の事業は何かとの問いは,異論を表に出すことに価値がある。それによって互いの考えの違いを知ることが可能となる。互いの動機と構想を理解した上で,共に働くことが可能になる。
- リーダーが始めに行うべきは,自らの組織のミッションを考え抜き,定義することである。
- 考えるべきは,いかなるミッションが有効であって,いかなるミッションが無効であるかである。ミッションの価値は文章の美しさではなく,正しい行動をもたらすことである。
- 専門職たるものは,自らの仕事が何であるべきか,優れた仕事とは何であるべきかを自ら決める。何を行うべきか,いかなる基準を適用すべきかについて,誰も彼に変わって決めることはできない。
- 専門職は一人で働こうとチームで働こうと,自らの貢献について責任を持つ。専門職は自らの目標を専門的な目標それ自体から引き出す。すなわち,彼らの仕事そのもの,仕事の基準・目標・視点が,専門家としての基準・目標・視点によって規定されるということであり,事業の外の世界で決められると言うことである。
2014/09/08
木原俊行(2005)「カリキュラム・コーディネーターの方策と力量形成過程についての考察」『大阪市立大学大学院文学研究科紀要』55,45-64
- 総合的な学習の時間=学校を基盤とするカリキュラム開発の拡充 → 教育課程経営の専門家が必要。
- カリキュラムコーディネータ=学習コーディネータの一種。
- カリキュラム開発=教員による共同的意思決定が必要=問題共有,葛藤,妥協,問題解決という複雑な過程を経る → カリキュラムコーディネータは共同的意思決定の調整者の役割が重要=従来の学校組織で分断されていた仕事を連結する境界人。→ 大らかなバランス感覚,機動的な校内体制の組織,視覚的なカリキュラムマネジメント,自己満足に終わらない自己評価が必要なリーダーシップ(小林 2004)。
- カリキュラムコーディネータの力量形成:マイノリティに即した痛み・苦しみ → 限定主義の徹底(具体的成果の重視とその公開・アピール)→ それでも多様な人材と関わる
- カリキュラムコーディネータの育成においては,自己の振り返りを重視するものとなるべき。
- この事例では個人的な事情(=コンピュータが得意)も力量形成に関わっている。→ 個人的な事情・社会的な状況を考慮した研修プログラム設計。
政府が大学に入れようとしているカリキュラムコーディネータが,職員の専門職として記述している点が気になる。カリキュラムコーディネータを務めるには教育経験は必要なのか・不要なのかが分からない。外国の事例でもカリキュラムコーディネータは中堅教員が努めている。
2014/09/05
磯部裕子(2003)『教育課程の理論』萌文書林
- カリキュラム:学生が進んでいかなければならない複数年の全課程(16c,グラスゴー大学,ライデン大学)→ 現在:教育目標に基づいて教育内容を選択・編成・評価する(=教育計画全体)または学習者に提供される学習の機会の総体
- 単純化すれば,何を,いつ,どのように学ぶかという問題。18世紀までは,何をが追加されてきた歴史。19世紀に教授法の問題と共に論じられるようになる。
- ヘルバルトの教授過程の段階:1890以降小学校の教授法として日本でも取り入れ
- 明瞭:新しい対象を明確に把握するために熟考すること
- 連合:自由に会話することで,その対象を既得知識と結びつけて多面的にする
- 系統:これまでの知識を系統的に秩序づける
- 方法:秩序づけられた知識を他に応用する
- その後何を教えるかは教科ではなく,社会生活に必要な活動によって規定されるべき → 経験主義カリキュラム(なすことで学ぶ,デューイ)。
- コアカリキュラム:特定の問題をコアとして教科の統合を目指したカリキュラム。教科に区分されない子どもの生活上の問題解決のための単元学習を中心におく。
- 経験主義カリキュラムは「何を学んでいるのか」への確固たる答えが用意されていないことから批判されて衰退した。
- フレーベルは,多様な教育実践と構築した教育理論の帰結として幼稚園を生んだ。≠幼稚園創設者,=学校教育における教育課程の可能性を開いた人
- 教科カリキュラム VS 経験カリキュラム → 総合的学習はこれを接合しようとした。(=知っているとやってみるを問題解決を通じて分かったという実感を得る。)
- 教育基本法第1条,教育は人格の完成を目指し,平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行わなければならない。
- 教科書をどう使うかは教師に委ねられている。教科書を教える→教科書で教える。
- 教材と教具の区別は便宜的。教具の扱い方を学ぶ時は教材になる。
- 教材研究のプロセス
- 個人として,独自な個人的把握によって教材を理解する。
- 教科の専門家として研究する。
- 子どもの立場から,どこを理解し,どこにつまずくかを理解する。
- 教師の立場から,教えるためにどこをどのように問題とするかを見定める。
- クロスカリキュラム=コアカリキュラム?(ゴミ問題)。
- 計画的な教育は本質的に同じ(カリキュラム=学びの履歴の総体)なのに,小学校以上でイメージしやすく,幼稚園でイメージしにくいのは,計画=教師主導型の実践をイメージするから。計画に基づいた保育 ≠ 保育者が作成した計画通りに活動を展開すること。
- 指導計画の作成は本来クリエイティブで楽しいはずが,なぜ苦しくなるのか。
- 計画は一般にそれが実現されて意味を持つ。計画者は,子どもの理解が十分になされていないと,その計画が子どもの実態と離れたものとなる。計画が,教員を優先したり押しつけたりすると感じるのは,十分な子どもの理解ができていないため。
- 計画は仮設であり,その通りに進めることを選択せずに,現在の活動の発展を見守ることで目的を達成する方法もある。
- 実践の具体はカリキュラムに映し出される。どんなに壮大な構想も実践という具体の中で実現されなければ意味がない。
- そのためには仮設を1つしか持たないことは問題。複数の仮設を持つと,それ以上の仮設を受け入れることが容易になる。
- カリキュラムは子どもによって創出され,教師によって枠付けされているものである。教員が時系列に計画を記述するのではなく,子供らの相互の交渉を援助しながらあらゆる仮設をもとにカリキュラムを創出する。これが,カリキュラムをデザインするということ。
- 教育目標があり,それを達成する教育内容と方法を検討して計画を作る「上から下に下ろす」方式ではカリキュラムはデザインできない。始めに大まかなデザインを描き,商品イメージをつくりながら,子どもとスタッフがそれぞれの立場や知識を活かしてデザインを洗練していく。
- そのためには,スタッフ間で議論が十分にされることが大前提。さまざまな媒体を使って子どもを記録して(ドキュメンテーション),それを評価だけでなく活動の構想を立てる資料とする。
- もともと成長のプロセスは直線的ではない。柔軟な学びのプロセスの中であらゆる仮設を立てて援助する方策を検討する。このプロセスこそ,子どもと教師が共にデザインするカリキュラム。
- 状況に埋め込まれた学習
- 学習とは,教師によって方向づけられるものではなく,学習者自身の営みである。
- 学習とは人々と共同で何かを作り出すという社会実践の一部である。
- 学習とは,教師が一方的にやらせるものではなく,学習者が実践の場とのつながりを実感しながら参加していくことである。
- 学習とは,知識を獲得していくことではなく,何者かになるというアイデンティティを形成する過程である。
- 学習とは,共同体の変容・再生産のサイクルの中にある。
2014/09/04
山本眞一(2012)『大学事務職員のための高等教育システム論』東信堂
- 事務とは不快語の1つである。相手を名前で呼ぶ,自分で名前を名乗る。
- 大学の教育研究機能を,既知・未知,基礎・応用という軸で分類する。
- 教員は専門分野から離れることを嫌う。その教員が経営を担うには,訓練して適任者を育てる,外から適任者を持ってくる,職員を経営者として訓練するの3つの解決策しかない。
- 旧制高等学校=高等教育機関。今の高等学校=後期中等教育機関。高等教育という言葉は誤解されやすい。
- 設置者管理・負担の原則:設置者は国・国立大学法人,地方公共団体,学校法人に限る。大学は設置者によって設置される。設置者は大臣の認可を受ける必要があり,認可を受けた大学について管理の責任と経費負担の義務を負う。
- 教授会万能の幻想は,教育公務員特例法による教員人事における教授会の力の保障による。(自由な学問の発展のために,教員人事については教授会,学長については評議会の議を経た後でないと人事を進めることができないなどの身分の保障に配慮されていた。)
- クラークの三角モデル(政府・大学・市場)は大学を動かす原理と関連している(=官僚・同僚・企業)。現実の大学経営はこれらの要素の組み合わせ。
- ウニベルシタスはユニオンに近い意味。同業者の利益保護のための同業組合。もともと大学は閉鎖的。ユニバーサルとは異なる。
- ヨーロッパではギリシャ・ローマ時代の経緯があり,科学と技術を厳密に区別する習慣がある(日本はない)。なので,工学や農学はポリテクニクなど別体系の学校にする。この分野を大学に入れたのはアメリカ。
- 戦後,教育システムは単線化される。これは,高校から大学への道を広げ,急激な進学率上昇を後押しする。
- 独立行政法人:政府内にあった業務を委ね,業務実施の目標を与えて運営費交付金を支出する仕組み。イギリスにならった。法人は,与えられた目標に沿って中期計画という業務計画を立て,監督庁の認可をもらって実行に移す。実行後は適切に実行されたかを評価され,法人の存続を含めて次の業務に反映させる。少ない予算で効率的に行う仕組み(プリンシパル・エージェントモデル)。
- 専門性の強化を狭く解釈することは危険。財務や労務などの専門もあるが,問題が起きた時に解決できる能力も専門性。(本当?)
面白い指摘をしているが,言葉や概念の定義を曖昧にしているので,丁寧に読むのには向かない。初学者が軽く一通りの知識を得るにはよくまとめられている。
2014/09/03
大森不二雄(2010)「学習成果に基づく学位課程のシステム的統合モデル -学士課程教育の構築と大学院教育の実質化の本質-」『国立教育政策研究所紀要』第139集,101-110
- Constructive Alignment(構成主義的統合):構成主義と統合の2つの側面からなる概念
- 構成主義:教師→学生の伝達でなく,学習者が自ら構築する学習
- 統合:教師が行うこと。学習成果の達成において適切な学習活動を支援する学習環境の設定。
- 教授法や成績評価のための課題が,意図する成果のために想定された学習活動に統合されること。
- イギリスQAAのプログラム・スペシフィケーションの基になった概念(Jackson 2002)。
- 学習成果に基づく教育敬啓のシステム的統合モデル(戦略統合モデル)
- 質の高い学習のためには、教育プログラムの入口(対象となる学生層),過程(知識技能,教授・学習法),出口(労働市場等)が,プログラムの人材養成目的に適合し,首尾一貫したロジックで「統合」されることが必要。
- 教育プログラムの質保証を限りある資源の中で実現するには,教育,技術,組織及び資源配分は,目的に向けて戦略的に焦点化されなければならない。
- 教育プログラムの目的は,機関の使命や内的・外的コンテクストに適合していなければならず,アクセス・質・効率が組織戦略の追求すべき普遍的価値である。
- このモデルは,eラーニングのみならずいかなる教育提供方法にも適用可能である。
- そのためのベンチマーク指標
- 教育プログラムの目的の明示性・首尾一貫性
- ターゲットとなる学習者,労働市場等,知識技能セット
- 教育プログラムの目的の適合性
- 機関のミッションやビジョン,内的コンテクスト(資源,組織等),外的コンテクスト(市場,政府の政策等)
- アクセス,質,効率に対するインパクト
- 教育プログラムの目的達成に向けた手段の統合
- 教育の提供方法:同期,非同期,対面,ブレンディッド(組合せ)
- 教育的側面:カリキュラム,教材コンテンツ,課題,評価
- 技術的側面:ハードウェア,ソフトウェア,支援システム
- 組織的側面:財政,人事
- 教育プログラムの目的達成度
- ターゲットとなる学習者,知識技能,労働市場等
- 教育経営の「システム的統合」モデルは、ルースな編成原理をもう少しタイトにしようとするもの。
2014/09/02
石山恒貴(2013)『組織内専門人材のキャリアと学習: 組織を越境する新しい人材像』日本生産性本部生産性労働情報センター
- 組織内専門人材は,企業などの組織に属し,帰属意識を有しながら専門性を持ち業務を行う存在。マーケティング,営業企画,人事労務,経理財務などの業務の高度化による。
- ナレッジ・ブローカー:企業を超えた場での学びを円滑に進めることができる存在。(異質で多様な実践共同体で学ぶためには特有なスキルが必要なため。)
- 組織内専門人材は,(1)組織内で専門性を得た人,(2)組織にコミットしながら自分の専門性発達を志向する,(3)組織内・組織外双方で形成される専門性を有する,(4)コスモポリタンでありローカルである人材。
- 組織内専門人材の特徴
- 人的ネットワークの構築に喜びを感じる動機づけを持つ
- 仕事関連の能力開発機会は満足度を高めるものの,特定企業での処遇向上に興味がない
- 越境的能力開発という行動をとる
- 実践共同体への越境で学ぶこと:専門性,ノットワーキングスキル(多様な人と即興的に結びつくなかで仕事をする),共同体スキル,環流スキル
- キャリアの初期では専門性を探しており人事権の影響が大きいが,中盤で専門性を重視するようになり,越境をするようになるとキャリア権の影響が高まり,企業の枠を超えた専門性を重視するようになり最終的に人事権の影響が小さくなる。(=組織内専門職の学習プロセス)
興味深いテーマを扱っているものの,組織の外部環境や目的との関連が考慮されておらず,人材のミクロの点にとらわれすぎたために,最後の組織への提言が実践的知見となっていない点が残念。
2014/09/01
伊藤元重(2014)『東大名物教授がゼミで教えている人生で大切なこと』東洋経済新報社
- 戦略の基本は,目標を明確にしておくこと,不確実性の下で基本姿勢を守りながら柔軟に対応することの2つ。
- 速読とゆっくり読むを行うこと。
- 一日一冊本を読む。自分の型を持つ。
- 書くことは最高のインプットである。
- 講演こそが頭を整理する最大のインプット機会。
- 知的活動とは,外から吸収,自分で考えて発信,人とのインタラクションを活用の3つで構成される。
- 立って仕事をする時の集中力は高い。
- 毎日30分何もせずひたすら自分の仕事について考える時間を持つことを決める。
- リスクは分散が原則。研究テーマも常に3股かける。仕事も1つに集中せず,常に同時に進める。
- 来た球は打つ。小さなチャレンジを積み重ねることが差別化につながるかもしれない。
- クラスサイズは小さすぎると競争が起こらなくなる。
- 常に周りの人を参考にして刺激を得る。
全体を読んで分かることは,特別なことは何もなく,基本的なことばかり。しかし,それを確実に行えるかどうかに差が出る。結局大きな目標を見ながらも目の前の仕事を真剣にやる姿で,こなすのではなく徹底的に目の前の仕事をすることで点が線になる生き方。
2014/08/27
林義樹・高橋靖直(2000)「大学における教授法の伝統と革新」日本教育経営学会編『大学・高等教育の経営戦略』第5章,玉川大学出版部
- 大正7年の大学令:必須科目で縛られた学年制廃止,選択科目による単位制導入,試験結果の点数から優良可不可へ,帝大の教育目的に人格の陶冶と国家思想の涵養が加わる。(帝大以外の私大8校も認定)。
- 1947年「大学基準」制定:1単位45時間,総計124単位,一般教育科目三系列履修のはじまり。
- 教育条件の急激なマス化と,自学自習を原理に真理を探究する伝統的大学授業観を建前とする教員により,授業崩壊と大学紛争へ。
- 新制大学という日本の高等教育システムは,発足以来活動の中核である授業のコンセプトを自ら確立することなく40年を過ぎた。→設置基準の大綱化。→残念ながら自主的・主体的に大学教育の個性化を目指して改善・革新に乗り出す大学少数。
- 旧制大学の時代は,教授する・教授法が用いられた。新制大学で授業という言葉が使われ,教授という言葉が減る。なお,教授法=Teaching,授業=Teachingにない独特の意味(=responsible class management)が含有される。
- 97年「競争的環境の中で個性が輝く大学」答申:責任ある授業運営と厳格な成績評価の実施
- 21世紀の大学教育目標=課題探求力育成
- 各教員は学部・学科の組織的な取組を促すこと
- 担当授業の教育内容と方法を自己責任で選択
- 授業設計を行うこと
- 十分に学生の動機づけを行うこと
- 教室外の学習活動を指導すること
- 成績評価の基準を明示した厳格な成績評価を行うこと
- 自分の教育活動を客観的に自己評価すること
- そのための組織的なFDを行うこと
- アメリカのティーチング:形式陶冶→専門知識の習得と研究能力の育成(ドイツの影響)→学生の学習の重視,講義から授業へ(大衆化の影響)
2014/08/26
リンダ・A・ヒル,ケント・ラインバック(2012)『ハーバード流ボス養成講座』日本経済新聞出版社
- マネジメントとは実践,規律,プロセスであるため,優れたマネジャーは几帳面だ。
- マネジメントとは,チームの成果に責任を負うことである。そのためには,他人の影響力を及ぼさなくてはならない。相手の行動だけでなく,行動のきっかけとなる発想や感情を変えていく必要がある。
- マネジメントが難しいのは,もともと矛盾を抱えているから
- 他人の行いに責任を負う
- 仕事に焦点を合わせるには,仕事に取り組む人に注意を向けないといけない
- 人材の育成と評価を両方しなくてはいけない
- 各人に目を配りながら,結束の強いチームを築かないといけない
- 現在と将来の両方に焦点を合わせなくてはいけない
- 業務遂行とイノベーションの両方を担わなくてはいけない
- できるマネジャーの3つの課題:自分,人脈,チームのマネジメント
- 権限は影響力を及ぼす主な手段ではない
- 人は上司に公式の権限に基づく以上の関係を望む
- できるマネジャーは,公式の権限を使う時と使い方を知っている
- 公式の権限が最も威力を発揮するのは双方向の関係性において
- 頃合いを抑える(緊急事態で迅速な行動が必要,当事者同士が合意できない,チーム全体の価値基準や規範を守る)
- 信頼は2つの見方に基づく:手腕,人徳
- 手腕=専門性,業務遂行,政治の3つからなる
- 人徳=部下が,仕事を尊重してくれる,自分たちを人間として尊重してくれる,気分のムラが小さく仕事上頼りになる,打たれ強い,と思うこと
- 築くべき人脈は3つ:業務面,戦略面,啓発面,これらを(1)事業と組織をよく知る,(2)自分のチームの目的を理解する,(3)周りの人間関係を把握する,(4)自分の人脈を築く,(5)人脈を保つのステップで築く
- 将来像を描く利点
- 仕事の目的を明確にし,チーム内に将来のために貢献する姿勢を育てる
- チーム全員に共通のゴールと方向性を与えられる
- 信頼や影響力の情勢につながる
- 対立を減らせる
- 仕事を中心とした人間関係を築きやすい
- 文書プランの3大要素:現在の位置を明確にする,将来の望ましい位置を示す,現在地から目的地までどうたどり着くかを示す
2014/08/25
H.ストループ(1972)『大学の官僚制』東京大学出版会
- 官僚制への批判的呼称:形式主義,会議主義,文書主義,傲慢な管理,専門分化,機構の巨大化
- 官僚制の利点(難??)
- 効率的:より多くの学科や課程に伴う,大きな教授団や学生サービスを持て,費用が安い
- 合理的:共通の特徴や形式を用意して,教育を組織化する際の問題を扱いやすくする
- 多様な機会提供:大きい大学では教える機会,昇進機会などが多様
- 多様な保証提供:
- 競争がある:昇進を目指す競争,予算や威信を巡る競争
- 官僚制機構における職務担当者の諸資格要件(?)
- 仕事の能力:教育と経験によってある処理能力があることを自ら示す
- 任命される:職務は世襲されず,仕事の遂行能力に基づき上位者からなされる
- 一定額の俸給を受ける:任命を示す特徴であり,上昇移動の気持ちを高める
- 序列で特徴付けられる
- 自分の仕事を生涯の仕事と見ている:速やかにマスターできる仕事でない
- 仕事自体が拘束する:活動時間の全てを仕事で占めている
- 特殊な生活様式で特徴付けられる:見かけ上余暇が多い,他の人の生活に影響しそう
- 生活保障が整っている:現物報酬がある
- 個人の財産と組織の財産の分離:職務に必要なものは組織が用意し,所有してはいけない
- 組織に対する強い忠誠で特徴付けられる:属する組織に献身的
- 大学教職員の専門分化の要因:規模の拡大と教授陣の拡大,教育制度の複雑化(科目区分・カリキュラム),教育事業の性質転換(学生指導の責任大→多数の専門家要)。専門分化があると,効率化が存続のために不可欠。
- 専門分化の欠点:近視眼化と内的・排他的集団化。
- バーナードのヒエラルキー分析
- 官僚制機構としての大学は,階梯的体系と機能的体系の二重の様式で組織されている。
- 階梯的体系:命令・権限の連鎖における上下関係と権限の範囲で,体系における地位が決まる。
- 機能的体系:権限以外に,その人の果たす機能によっても地位が決まる。
- 両者は全ての組織に同時に存在し,部分的に重なり,相互に依存している。
- 前者は集権化,後者は分権化の方向性がある。それぞれの行き過ぎに対抗する傾向を作り出すためのもの。
- トップリーダーは,組織の連動化(=フォーマル・インフォーマル組織が調和して1つに結ばれていること)が主要な職務。
- 一旦革新が達成されるとそれを維持していくのはカリスマ的リーダーシップではなく合理性の基盤。
- 大学は客観主義に無批判な忠誠を保持することが,形式主義的非情性に依存する背景。入試選抜の方法,学生便覧の内容など。教室の授業も同様(客観テスト)。
- 文書主義は,一般に倫理中立的になる傾向がある。
- レッドテープへの対応は効果的なコミュニケーション。これには,フォーマルとインフォーマルがある。
- バーナードのコミュニケーションの有効性
- 信じられること:文書発信者の身元表示が必要。
- 権威があること:コミュニケーションの内容が行為の基盤として信頼しうること。
- わかりやすいこと
2014/08/22
山口周(2013)『世界で最もイノベーティブな組織の作り方』光文社新書
- 日本企業からイノベーションが生まれない理由は,個人の創造性ではなく,組織の創造性に問題があるから。個人の創造性は十分に高い。
- 属性の多様性にフォーカスせず,思考の多様性や意見の多様性を,建設的な認知的不協和にしなければならない。
- ヘールト・ホフステードの権力格差指標(Power Distance Index):フランス68,日本54,イタリア50,アメリカ40,カナダ39,西ドイツ35,イギリス35
- 日本のパニック映画は,お上が常に正しくパワーがあり困った時に助けてくれる存在。日本人は,権威とリーダーシップを一体のものとしてしまう性癖がある。しかし,リーダーシップは本来,責任意識によって生まれるもの。杏自分で判断できない人が,明日権力を手にしても動き出さない。
- トーマス・クーンは,イノベーションは若造か新参者によって行われると指摘するが,日本の組織はこれらの声を圧殺する。日本は組織的なイノベーションにそもそも向いていない。
- 改善のためにフォーカスすべきポイントは組織風土しかない。そしてこれは,組織構成員の言動を変えられるかにかかっている。下層の人間が上層の人間に意見を言い,上層の人間が耳を傾けられるようになればよい。
- 幼児が保護者に示す愛情とそこから切り離されまいとする感情(アタッチメント)がセキュアベースとなるからこそ,未知の世界を探索できる。人が創造性を発揮するリスクを冒すには,アメ・ムチではなく,挑戦が許される風土が必要。アメがほしいとかムチが怖いから挑戦するものではない。
- 組織のネットワーク密度が重要。内部と外部を含む(多くの場合アイディアは外部からもたらされる)。
- 同質的な人で構成された組織は,意思決定のクオリティが低下する。組織内のリーダーは,階層間・職種間・内外上下へ拡張することが重要。
- 仕組みづくりには意味がない。仕組みは,場づくり(アイディアコンテスト,無料ビュッフェ)と制度づくり(15%自由研究ルール)の2つの方向がある。仕組みは必要条件でも十分条件ではない。他の制度やリーダーシップと組み合わされなければ意味がない。例えば,遊びに対する規律(新商品生み出し率など)もバランスさせるなど。
- イノベーションは七転八倒:きっかけ,プロセス,計画管理,環境変化,経営トップ,政治のプロセスを経て発生する。
- 経営において,合理的な解はそもそも合理的な解になり得ない。戦略は,本質的に差別化とスピードを求めるため,パラドックスが発生する。
- 質の悪い意思決定の要因:(1)集団凝集性が高い(同調圧力で異議が出ない),(2)外部からの孤立(機密保持の場合),(3)リーダーシップの弊害(トップが居るとおもねる),(4)問題解決のストレス(問題が重大だと早く終わりたいと思う)
- イノベーションの普及スピードを決める要因:相対的優位性(これまでのものよりよい),両立可能性(既存の価値観や過去の経験とイノベーションが一致する),複雑性(イノベーションを理解しやすい),試行可能性(採用決定前に試せる),観察可能性(イノベーションのもたらす結果が他人の目に触れやすい)
- リーダーは,ルールで判断できない,論理で説明できない例外事項について意思決定するために存在する。
- 賢い意思決定を行う集団の特性:多様性,独立性(他人の意見に左右されない),分散生(自分なりに情報を取得する手段がある),集約性(意見を一つにまとめるメカニズムの存在)
- 人数は多くなるほど解答の精度は上がる。
- ルソー:市民全体の意思=一般意志,これに基づいた統治こそが理想。テクノロジーのある今なら可能な統治。
- リーダーシップは文脈に照らし合わせないと有効性が議論できない相対的な概念。リーダーの属性として独立する概念ではない。
- 6つのリーダーシップスタイル
- 指示命令:言った通りにやれ=即座の服従。いつまでに何をやるか細かく指示し進捗をチェック。
- ビジョン:なぜをわからせる=長期視点の提供。なぜその仕事が必要なのかを背景や関連情報も含めて理解させる
- 関係重視:まず人次に仕事=調和の形成。情緒的関係,人とのつながりを重視。
- 民主:メンバーの参画=情報の吸い上げ。メンバーから意見を吸い上げ,意思決定の際に周知を結集させる。
- 率先垂範:先頭に立つ=模範の提示。仕事の進め方を行動で示し,困難の際には自ら対応する。
- 育成:長期的な育成=能力の拡大。多少時間がかかっても部下の成長を優先し,相手に合わせた指導やフィードバックを行う。
- イノベーティブな組織:ビジョン>率先垂範,日本の平均:ビジョン<率先垂範
- リーダーシップの本質の一面は移動,行き先を示すこと。
- ビジョンは共感できることがポイント。共感を得るビジョンは,Where,Why,Howの3つの要素が重要。
- Where:抽象的すぎるので共感されない。個々ではないどこかがビジュアルで分かること。フォロワーの人生を作る人でもある。問題がある場合,そもそも価値がないか,突き詰めて考えていないかのどちらか。
- Why:Whereを合理化する説明。わざわざ今を捨てる理由を見せる。
- How:どのようにしてそれを実現するか。
- 組織風土とは,経験的に学習された行動・意思決定のパターンの集積。多様性が尊重される組織風土にするには,人と異なることにポジティブなフィードバックがあることが重要。
- イノベーションとは,もともと自らを新たにするという意味。
2014/08/21
岡部美香(2005)「大学授業研究のこれから ―意味生成的な知の継承の場としての大学授業をめざして―」『大学教育学会誌』第27巻第2号,21-25
- 一般教育・教養教育のあり方に関する学会(の理事)方針
- 一般教育・教養教育の重要なモチーフは「人間が生きる」,「人間らしく生きる」,「人間として成熟する」こと。見方だけでなくかかわり方を学ぶこと。
- そのために,専門教育の 一般教育化を図ることが必要。
- そのために,学生・教員間の双方向的な授業の方法を開発,実践する必要がある。
- 学会誌の授業研究は,「授業者である大学教員が授業の目的を規定し,この目的を達成するための授業方法について仮説を立てた後,この仮説を実際の授業のなかで検証することによって,授業の目的および方法の妥当性や有効性を実証する過程と成果が報告」される論文。
- それでは,授業そのものが包摂している豊かさ,あるいは一般教育・教養教育がもつ多彩な意味を十分に把握することができない。
- これを克服する研究は,学習者である学生が授業中,実際に何をどのように学習しているかに関する調査研究。
- または,「学生の学習の実態を受けて,あるいは,双方向的な授業実践における学生とのやりとりを通して,授業者である大学教員が授業者として,また研究者として,どのような課題を見出したり新たな知を獲得したりしたかに関する調査研究」(??どんな研究?)。
まだ,藤田哲也(2005)「大学教育学「研究」であるために」『大学教育学会誌』第27巻第2号,16-20 の方が具体的・実践的でわかりやすい。
2014/08/08
大村はま(2005)『授業を創る』国土社
- あまり悪い所のないような授業でも,何か物足りないものがあると気になる時,教師の側にあまり興味がないことによるように思われる。子どもの興味は十分考えられたという場合でも,教師自身が燃えるような興味を持っていない学習は,いきいきとした展開にならない。
- 1つの単元を展開する時,必ず予備を作っておくものです。失敗するかもしれないのに,代わりの準備もなく,資料もなかったら,押していくほかなくなってしまう。
- よい単元は,必ず明瞭に,この学習はこの力ということをねらっています。1つ1つの学習が必ずよい学力に結びついている。
- 教科書は,そもそも先生がめいめいのために一人一人作るのが本当なのです。
- 親が悪くても,社会が悪くても,子どもが悪くても,その中でそれを世話するのが専門職である教師の務めです。それを他人のせいにすることはできない。親や社会がどうであっても,子どもを守るところに教師の責任がある,職業的な独自性があると思っています。
- イギリスのトピック学習,シュタイナーのエポックなどは,ある週なり月なりの学習時間全部を使って,ある一つの単元をやるのが特色,当然,合科になる。算数,理科,社会が国語と融合している。アメリカの場合は,中心になるのが社会科・理科の単元。ユニットメソッドといい,ユニットの中のいくつかの問題(=フランス革命とナポレオン)をアメリカではトピックという。
- 学習者たちがどのようなことに興味関心を抱き,どのような心理でいるかについての洞察力を持つ。
- プロであることは,ある事柄の目標を達成するための技術を持つことである。目標を持つことは誰でもでき,中学生にしゃべることもできるが,中学生も知らないうちにその目標ができてしまうようにすることがプロ。
2014/08/07
別府昭郎(2005)『大学教授の職業倫理』東信堂
- 学習=高校までの勉強から得られる結果,学修=大学での勉強から得られる結果(本当?)
- 大学教授の多くは,自分の職業の本性や属性を知らず,それは専門職業と考えられているにも関わらず,教授資格やその取得試験がないことや養成課程で自分の職業について全く学ぶ機会がないからに起因する。
- 職業として大学教授になり,大学から給与を受ける上で最低限守るものが職業倫理である。しかし,価値の多様化により,単一の原理が適用できないため,職業倫理の問題は思想の問題である。
- 教育の本質は,働きかけである。これは全ての教育機関に共通だが,大学教育の特性は,学生の自立的思考を促すことである。
- 大衆化した大学での研究は,大学教授の存在の証であり,教育の前提として行われる研究の意味がある。
- 大学が教授に与える条件(コーザー)
- 知的環境:制約なく研究し,齟齬に知識を交換・切磋琢磨する環境
- 固定給:生活保障。その対価として,授業,会議等の義務を負う
- 大きな研究テーマ:固定給の結果
- 時間配分のシステム化:都合のいい時間に教育し,残りを研究に振り向ける
- 学問研究の自由
- ドイツの同一学内招聘禁止は1999年に大学大綱法改正でなくなった。ただ,ドイツでも19世紀後半までは,学内昇進が一般的だった。
- 近代科学は,観点・アスペクト,実験・観察,帰納論理,要素還元方式(分解された小さな問題を考察して答えを出す)の4つの特徴を持つ。
- 教養教育を受けた者とは,安直で好まれやすい解答に抵抗できる者(=抵抗としての教養,批判的思考力)。(『アメリカン・マインドの終焉』)
- 現代人に必要な教養:(1)抵抗としての教養,(2)経験を改造する力としての教養(学習は経験の再構成である(デューイ)),(3)態度決定・判断力としての教養,(4)情報を入手・選別し,消化・意味づけ・発信する力としての教養
題目にある職業倫理に関する記述はほとんどなく,内容は私的大学教育論・教授論・組織論で,客観的根拠に乏しい私見の羅列。得られる示唆はほとんどない。
著者自身が大学教授の怠惰を批判しながら,本書自体が観点に関する実験も帰納論理も要素還元もない論述で自己矛盾に満ちている。
2014/08/06
2014/08/05
曽山哲人・金井壽宏(2014)『クリエイティブ人事』光文社新書
- 社内で制度をマーケティングするのは,社員の声を聞かないで制度を作って導入するのが怖いから。
- 経営にインパクトを与えず,採用などの機能を果たすだけ=機能人事。
- コンピテンシーを評価して5段階評価をしろ,測定の仕方も細かく定めて制度も作り込んだ → 自爆人事 → 5段階はしなくていい,必要に応じて上司と部下で話し合ってみてください → それならこのフォーマットは使ってみよう。
- 評価や査定はシステムだからシステムを変えればいいと考えがちだが,評価・査定は「納得感のある対話」。月一で面談していれば,ダメ出しは難しくない。
- ルールの抜け穴があった場合:適正化は行う,ただし,適正化までに1年の猶予期間を設ける。(AND思考)
- 採用基準は「素直でいいやつ」=物事をあるがままに見ることができ,間違えたら自ら軌道修正できる人。変化に対応でき,学習能力の高い人。
- リーダーを育てるにはリーダーをやらせるしかなく,経営者を育てるには経営をやらせるしかない。
- マネジャーの役割は組織の成果を出すこと,そのために3つのスキルを得ること
- 目標力:チームの成果を定義し,メンバーを導く(大胆な目標を掲げ,期限を設定し,メンバーを自走させる)
- 役割力:メンバーの強みを見極め,成果が出るよう配置する
- 評価力:成果への進捗を確認し,軌道修正する力+評価を通じてメンバーに気づきを与える(言うべきことを言う)
- 文章を書く行為は,経験した事象を自分の知恵に変換するプロセス
- 人事幹部を育てる5つの習慣と16の行動指針
- リーダーとしての習慣
- 3つのスキルを身に付ける
- ボード視点を持つ(役員の当事者意識を持つ)
- 壮大な野心を持つ(わくわくする目標を出せる)
- 勝ちにこだわる習慣
- ニュースには即レス(仕事に関する新聞記事には,見解と潜在的提供をまとめて幹部MLへ発信)
- 競合へのアンテナを張る(同業他社の実態や業績をよく知る)
- ゼロベース思考(過去の積み重ねを一旦否定する)
- 影響力を発揮する習慣
- 電話一本で情報提供やお願いできる人を社内外に5人持つ(そのための飲み会をする)
- 組織を一枚岩にする(仕事に時間がかかるメンバーの負担を軽くする)
- 持論ブログを書く
- 成果思考の習慣
- 俯瞰シートのアップデート(A4版1枚に職場の分掌・役員の決定事項・イベント振り返り+カレンダー・データをまとめたもの,毎週アップデート)
- 成果からの逆算(逆算思考でプランする)
- しらけのイメトレ
- 視点を上げる習慣
- 斜め上の先輩を持つ(=メンター,複数持つ)
- シンクロスピードを高める(経営の意思決定の中身に迷わない)
- ブーメラン思考(問題が起きたら自分に問題があると考える,他人のせいにしない)
- リーダーとして余裕を持つ(いるべき時に席にいる)
- マネジャーにコーチングは大事だが,基盤にある人間観や対話観を持たないまま,話法になっている
- 会議の中で誰かが意見を言った時に「他に同じことを考えている人はいませんか?」と聞く(=フューチャーサーチ,ファシリテーション技法)。自分と同じ意見の人がいると,大勢に同調せず自分が正しいと思うことを言える。(初めの一人を言うのが難しいのでは?)
2014/07/31
杉本均編(2014)『トランスナショナル高等教育の国際比較』東信堂
- トランスナショナル高等教育 ≒ 留学しない留学
- 教育は売り手の資源が枯渇しない魔法のような貿易(Teichler)
- しかしどう考えても,トランスナショナル高等教育は理想的な高等教育であるとは言えない。
- 高まる高等教育需要を国内高等教育機関でまかなえる国は少数。
- イギリスは,新大学の方がTNHEに積極的。学部レベル・理系中心(伝統大学は大学院・文系中心)。
- インドでは,Twining形態が多い。ほとんどが無認可教育機関。外国大学のインド分校は2010年法で可能になったが,過去20年政府の統制から外れて行われていた。
- 教育サービスの特性:資源の無尽蔵性,取引場所の非限定性,サービスの提供者と評価者が同一。
- TNHEのマーケティング成功要因:高等教育需要が高い,学位の価値が高い(収益率が大きい),国内高等教育が未発達,自国と渡航先の教育・生活コスト差が大きい,渡航先と自国の言語環境が似ている
- 王立メルボルン工科大は,ベトナム政府の後押しでベトナム校を設置した。ベトナムは今後も高等教育への外国資本の導入を考えている。
- RMITの前身は職業教育機関で,現在は高等教育+技術継続教育の二元制大学。
- ベトナム校は,学費の安さと質の統制の2つをアピールポイントとして訴求している。教授言語は英語。
- 質保証では,特に成績評価の適正化プロセスを重視。成績評価方法は,メルボルンのコース調整担当者とベトナム校の副担当者の調整で行う。ベトナム校の試験の抜き取り調査も行う。
- オーストラリアの大学が海外に出る際に,政府の許認可などは不要,各大学は自律的に事業展開をできる。
- TNHE主要受け入れ国は,マレーシア,中国,香港。
- 香港の特質:英語が正式言語,自由市場経済が基礎,中国と他の国を結びつける役割。
- 香港は高等教育の規模抑制:留学が多かった,経済発展が緩やかで人材需要が小さかった,高等教育費用が高すぎた。50年代からの私立カレッジ=中国語で授業。
- 80〜00年,規模拡大:地域の教育バブ化。高等教育拡大は,自由な市場を通じたものではなく,政府がニーズや変容を踏まえて定めた方針や計画によって拡大が進んだ。=自由市場経済社会に適応しながら,高等教育機関は市場から隔離されている。
- TNHEは,政府が具体的な基準や条件を設定しないと同時に,必要な情報を確実に公表することで,質の評価とそれによる質の維持向上の役割を市場に委ねている。=自由な市場の維持の重視。⇔ 中国は政府主導で質保証
- タイはTNHEに懐疑的・警戒感。タイ独自の価値と知識に基づく創造的なリーダーシップを養成する高等教育への転換を目指す。
- タイの大学の国際化1:部局意思決定=優秀なタイ人をインターナショナルプログラムへ → 国内で十分な教員が揃わないので外国人教員を招聘。
- タイの大学の国際化2:国際的な組織によって私立大学を設立=アサンプション大学,アメリカ式,欧米と単位互換。
- タイの大学の国際化3:大学全体で国際化戦略を構想+学内に国際化プログラム=マヒドン大学インターナショナルカレッジ,アメリカリベラルアーツ型。
- ラオスは国内に博士課程がない,タイとのジョイントディグリープログラムを模索。→ TNHEが生まれつつある。しかし,私立カレッジが関心を持たない。
- タイの留学受入は,CLMVからが主流。
- インドは世界第2位の留学生送り出し国。世界水準の教育に対する需要増。→ 現在はTNEが注目される。
- 90年代にFEPがインド進出,規制法律なし,その後質保証と商業化を問題視,経営・工学系へのFEP統制開始(2011)。
- AICTEによる規制
- AICTEの許可なしに学位・ディプロマ提供につながる教育活動を行ってはならない
- FEPがインドの機関と連携して教育プログラムを提供する場合,所在国の質保証機関から認証されていること
- FEPがインドで提供する学位は,所在国のものと同等に扱われること
- FEPの学位はインドの認定大学と同等に扱われること
- FEPのフランチャイズ展開は認めない
- 認証を得たFEPは6校しかない → 68は承認なしFEP=規制が機能していない
- FEP単独の分校はなし,通常はインドの機関との提携。英米豪墺加で8割。教授言語は英語(準公用語が英語)。
- FEPは政府系56%,民間34%。66%は所在国質保証機関の認証あり,3%認証なし,31%不明。
- インドの高等教育はイギリス式システムを踏襲,カレッジ制を採用=学位授与権を持つ1つの大学に複数のカレッジが加盟する制度(=カレッジは学位授与権持たない)。
- 大学に加盟しない私立非加盟機関・カレッジもあるが,TNEを提供する機関の多くはこれ。TNE提供機関の9割は民間機関。
- TNEプログラムではTwiningが最も多い(インドと所在国どちらか・双方に滞在して双方の単位を取得)。
- インドのTNEプログラムは,英語圏先進国FEPと,都市部に展開するインドの機関の提携で実現,半数は非正規で質保証認証なし。
- WIUインド校の場合:大学と称し,WIU本校からの学位授与をするが,インドの大学法で認定された学位は出せない。AICYEの承認も受けず,インドの質保証機関の認証もなし。=アメリカでは学位として認められる,インドでは学位として認められない。→ 公的機関就職・政府系大学院へは行けない。多国籍企業への就職に使えるので,学生の人気は高い。教員はほとんどインド人。
- IIPMの場合:ベルギーIMIと提携,MBA,BCAを授与。世襲の中小企業経営者の家から学生が来る=政府認定学位の必要なし。インドにいながらグローバルな企業環境・企業文化を学べる点が人気。海外旅行が一般的でない中,海外派遣プログラムがある点も人気。ただし,入学者選抜の質保証なし,IMIがベルギーの質保証認証を受けているかも不明。教員はほとんどインド人。
- 政府は,規制強化を検討(罰金含む)。
- TNHEの成功は,大学のアカデミックな水準や威信と相関するか?
2014/07/30
Hillel Schmid (2006) "eadership Styles and Leadership Change in Human and Community Service Organizations," Nonprofit Management and Leadership, vol.17, no.2, 179-194
- リーダーシップのタイプは,Task oriented⇔People orientedの軸と,External orientation⇔Internal orientationの軸で,4つに分かれる。
- Task-Internal:組織構造と内部の業務プロセスを考慮に入れた上で,ゴール達成を強調する
- プランニング,調整,管理職の意思疎通,予算配分,意思決定の役割を重視
- リーダーシップは権威的・中央的。意思決定にメンバーを関与させない。
- タイトなコントロールと監督。
- リーダーはルールからの逸脱を許容しない。
- Task-External:リーダーの行動は,ゴール達成と正当性獲得にフォーカスし,外部環境から資源を得る
- リーダーシップは権威的・中央的。資源獲得,組織ドメインの拡張と確立,競争優位性の改善にフォーカス。
- リーダーは,人的側面をあまり考慮せずゴール志向。
- 問題解決や意思決定は公式の権威に基づく。
- People-Internal:リーダーのフォーカスは人で,他者を動機づけ,インセンティブを与え,相談と巻き込みを行う。
- メンバーを育成し,ゴール達成に関与させる。
- リーダーは,メンバー自身の満足感の達成を重視し,意欲的な目標設定と自己開発を支援する。
- リーダーは,問題解決やコンフリクト解決のためのツール,仕組み,方法論,技術の開発に取り組む。
- People-External:外部環境のマネジメントを強調し,外部組織に対する自組織の依存度を下げつつ,外部組織の自組織への依存度を上げる。
- 人的資源開発,従業員の訓練に資源を割り当て,外部環境によって組織に課される制約に対処する
- リーダーや管理職は政治的な活動に取り組み,外部環境の諸要因とアライアンスや共同体制の構築を試みる。機会やリスクの評価のために,外的要因からの圧力を緩和しようとする。
- 人的要因の重要性を強調し,スタッフの専門性向上に取り組むことで,外部環境や例外処理への対応力を強化する。
要するにPMの枠組みの延長ではないか。
2014/07/29
山田洋一(2010)『発問・説明・指示を超える対話術』さくら社
- 発問・指示・説明は教師側からの働きかけ。これらは聞く・返すという子ども側からの表出があって成立し,そのための対話術が必要。
- 良い授業とは,教師からの働きかけと,子どもの表現・表出がバランスしている授業。
- 対話術は,引き出し型,束ね型,寄り添い型に分かれる
- 引き出し型:自分を低い位置に置く,わざと間違える,プラス評価と疑問でつっこむ,自慢話を体全体で聞く,得意なカテゴリーで指名する
- 束ね型:例示して納得させる,擬態語・擬音語で印象を強める,子どもの名前で〜型,一言で言うと
- 寄り添い型:そのままを認める,同じ表情をする
2014/07/28
白井一之(2013)『場面別でよくわかる発問・指示の極意』明治図書出版
- 発問や指示は,教師の教材研究や指導観,児童理解の上に成り立つもの。
- 発問は,ねらいを達成した具体的な子どもの姿を考えることでつくる。
- 授業モデルから主発問を考える。
- 本時のねらい → 教材や問題 → 主発問 (←既習事項・既習経験) → 考え1・考え2・考え3 → 話し合い → 高められた考え → ねらいを達成した具体的な子どもの姿
- 学力には3要素がある
- 基礎的な知識・技能の習得
- 知識・技能を活用して課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力
- 学習に取り組む意欲
- 学習指導要領の内容は1に,学習の仕方が身に付くようにする学習は2に対応する。主発問は1に対応し,補助発問は2に対応する。
- 学習の仕方が身に付く補助発問1=解決の見通しを持つ
- 既習の問題との違いを見出す(これまでの学習とどこが違いますか?):算数は多く使える。
- 解決に必要な既習事項を想起する質問(今までどんなことを学習してきましたか?)
- 方法や考え方の見通しを立てる発問(解決に使えそうなものはありますか?)
- 結果の見通しを立てる発問(答えはいくつくらいになりそうですか?)
- 学習の仕方が身に付く補助発問2=自分の考えを表現する
- 既習事項を活かして解決させる(他の考えでもやってみましょう)
- 自分の考えをわかりやすく表現させる(図で書いてみましょう,他の表現方法で書いてみましょう)
- より良い考えを見出させる(どの考えが良いか考えておきましょう)
- 学習の仕方が身に付く補助発問3=一人の発表を共有できるようにする
- わかりやすい表現をさせる(一言で言うと何ですか,キーワードで言うと何ですか,図で説明してみましょう)
- 考えを広げる(どうですか,同じ考えに人はいますか?)
- 表現されたものを読み取らせる(式や図で見て分かった人はいますか?)
- 良い発表をさせる(発表の仕方が良かったですね,まねして発表してみましょう)
- 学習の仕方が身に付く補助発問4=話し合いを深める
- 自分や他者の考えや方法の共通点・相違点を見つける(これらの考えを見て,気がついたことはありますか?)
- 共通点に気づかせる(同じ点はどこですか?)
- 相違点に気づかせる(違う点は何ですか?)
- 話し合いで考え方の良さをみつける(わかりやすい考えはどれですか?)
- より良い考えを導く(いつでも使える考えはどれですか?)
- みなさん,いい顔をしていますね。よい学習ができそうです。では挨拶をしましょう。目を合わせれば,先生は自分のことを見てくれたと思い,学習の意欲は十分に高まる。
- 指示=学級の規律を確立する,主発問=学習のねらいを達成する,補助発問=学習の仕方を身につける
2014/07/25
山崎将志(2007)『ファシリテーション』ファーストプレス
- ファシリテーションとは,会議のプロセスをマネジメントすることで,スピーディな合意形成を図り,質の高いアウトプットを出すこと
- コラボレーションを前提にしてビジネスが動くようになると,文化の違いを克服しなければならない。同じ言葉を違う異意味で使ったり,自社で当たり前のことが,他社で特別なことだったり。だからこそ,知的作業のルールが必要となる。
- ファシリテータの役割は,会議における段取りと仕切り。仕切りの発言は,基本的に確認と質問。会議に必要な適度な刺激を与えつつ,拡散する議論を一定の範囲内にまとめる。
- 議事録の目的は,次のアクションアイテムを明示すること,情報共有,証拠を残すの3つ。また,若手の基礎力測定(構成力,文章力,理解力,テーマに対する知識の多寡=ナレッジワーカーの基礎スキル)と仕事の基本動作(仕事の品質に対する感性,期限の重要性)の伝授に役立つ。
- ゴールには,情報共有(必ずしも会議でなくてよい),創造(アイディア出し),調整(利害関係のすりあわせ),決定(ヒトモノカネの新しい配分方法を決める)の4つがある。
- 会議での5つの役割:マネジャー(決定を下す,議事進行不可),ファシリテータ(中立,議論整理,内容への意見述べない),書記(発言や論点の可視化,議事録作成),参加者,専門家。
2014/07/24
澤谷敏行・河口浩・五藤勝三(2014)『大学職員のための人材育成のヒント: 失敗事例から学ぶケースワーク28の視点』関西学院大学出版会
- 専門性を持つ職員は,そこに戻ろうとする傾向があり,専門分野でのネットワークを持っているために居心地が良く,これまでの繰り返しが多くなったり,仕組みづくりを考えられない職員が多い。専門性のない部署の方が,社会の変化に柔軟に対応できている。
- 中国では,教員から行政管理職員へ転身して役職者になる。授業を持つ者もいるが,行政職が主体。
2014/07/23
宮下清(2001)『組織内プロフェッショナル』同友館
- 日本企業の人事管理の特徴
- 画一的:職種・階層・学歴を問わない,職種・階層による処遇格差が少ない。
- 集団対象:能力や構成の違いを想定せず,集団の利益を重視。
- 一方通行:情報が個人に開示されず,運用も一方的。
2014/07/22
今井芳昭(1996)『影響力を解剖する―依頼と説得の心理学』福村出版
- 意図的でない影響力
- 参照影響力(Referent power):社会的影響力の1つ,理想の人と同じ考えや行動をする。
- 行動感染(Behavioural contagion):空を見上げる。知らない人からの影響。好奇心と状況が不確かであることが理由。
- 観察学習:社会的学習の1つ。モデルとなる人をまねる,他人がしかられるのを見て要領よく行動する。
- 傍観者効果:周囲に人がいるので困っている人を助けない。他者の無反応に寄る影響(大したことでない),社会的責任の分散(誰かやるさ),他者からの評価(出しゃばりと思われたくない)が原因。
- 社会的促進・社会的手抜き:一人より学習室の方が勉強がはかどる,いつも勝てる将棋が,人がいると負ける。これも他者からの評価が原因。
- 漏れ聞き効果(Overheard effect):地震が来るという噂を聞いて準備する。偶然聞くことによる受け手に構えがなく衝撃が大きいことが原因。
- 正当影響力は,規範を内在化しなければならず,規範を受け入れるかどうかは受け手の自由に任されているので,脆い基盤の上に成り立っている。
- 権威は,正当影響力と専門影響力が融合したもの。正当影響力の脆弱性を補完するために,専門性を制度化することで,正当影響力と権威が生じる。
- 専門影響力は,受け手から信頼されないと消失してしまう。また,影響力の範囲は専門領域に限られる(ハロー効果で影響がある場合もある)。
- 説得は,専門性+信頼性で成り立っている。
2014/07/21
徳岡慶一(1996)「pedagogical content knowledgeの特質と意義」『教育方法学研究』日本教育方法学会紀要 21, 67-75
- PCK研究の背景:教師=カリキュラム開発者が開発したカリキュラムを指導書通り実 行する者。どんな教師が使っても大丈夫な教材が開発される=非専門職。→ 教職の専門性確立要件の研究。
- PCKは単にPKとCKを結合したものではない。
- PCKは,教材についての知識それ自体の範囲に収まらず,授業を想定した教材についての知識という次元に至るもの。
- PCKには,教科で最も一般的に教えられるトピックに対する,最も有効な表現形態,最も強力な例・説明・実演が含まれる。=他人に理解できるように教育内容を表現する知識。
- 学習者が学習に持ち込む概念・先行概念も含む。=仮に先行概念が誤っているなら,その再構成に最も有効な教授方略についての知識が必要。
- PCKの例:学習者がよく知るテレビの主人公を例にして,学習者にとって未知のシーザーを教える。
- PCK=内容の専門家の理解と,教育者の理解を区別するカテゴリー。
- 教師が理解した教育内容はそのままでは教えるのに適さず,学習者が理解できるように翻案されなければならない。そこで,教師は自分が理解している内容と学習者の思考過程との間を往復してPCKを作り出さなければならない。
2014/07/18
八田幸恵(2010)「リー・ショーマンにおける教師の知識と学習過程に関する理論の展開」『教育方法学研究』本教育方法学会紀要 35, 71-81
- 教師の基礎知識(Knowledge Base)
- 内容に関する知識(Content Knowledge)
- 一般的な教育方法に関する知識(General Pedagogical Knowledge):教材を伝達する時に現れる,教室を運営し組織する広く一般的な原則と方略
- カリキュラムに関する知識(Curriculum Knowledge):教師にとって交換の道具(Tools of the trade)として役に立つ教材とプログラムについての特定の理解
- Pedagogical Content Knowledge:教師に特有の領域であり,専門職的な理解の特別な形。内容に関する知識と教育方法に関する知識の「特別な混合物」
- 学習者とその特性に関する知識(Knowledge of Learners and their Characteristics)
- 教育の文脈に関する知識(Knowledge of Educational Contexts):グループ・教室での学習,学区の政策・財政,コミュニティと文化の特性
- 教育の目的・目標・価値,それらの哲学的・歴史的・基盤に関する知識(Knowledge of Educational Ends, Purposes and Values, and their Philosophical and Historical Grounds)
- PCKはどのように形成されるのか?:教師の思考・学習過程(教育的推論)を通して形成される
- 理解(Comprehension):教育の目標,教育内容についての理解と批判的な検討
- 翻案(Transformation):(1)教材の準備(教材の構造化・分節化(既成の教材の批判的検討が必要)),(2)表現(教育内容を学習者が理解できるように表現を改める(類推や比喩等)),(3)選択(教授法とモデルから教授学的な選択(講義,グループ学習,作業等)),(4)適合(学習者の特性(能力,言語,誤った先行概念等)に教材を合致させる),(5)仕立て(特定のクラスの生徒及びグループに教材を合わせる)
- 指導(Instruction):実際の授業場面で,観察可能な教授行為がみられる
- 評価(Evaluation):学習者の理解度及び教師自身の教授行為の評価(PCKの活用))
- 省察(Reflection):授業を振り返り,目標達成の観点から出来事や成果等について検討する
- 新しい理解(New Comprehensions):推論と経験が加わった新しい包括的理解
- 翻案:教師は理解した教育内容を,そのままでなく学習者が理解できるように「翻案」しなければならない = 教師は自身が理解している教育内容と学習者の思考過程との間を往復してPCKを形成する。
- 知識の源泉
- 学問における学識(Scholarship in content disciplines):ある内容領域における重要な概念とその領域における真理の決定方法についての知識。
- 教育の素材と構造(Educational material and structures):具体的なカリキュラム,テスト,公的あるいは非公的な教師への指導,教職の組織学区の統治機関,政策と財政の一般的メカニズムなど(=教師が日常的に利用する道具や行動する文脈)。
- 正式な教育的学識(Formal educational scholarship):教授・学習・発達の領域における研究成果と方法論,および教育についての規範的・哲学的・倫理的基礎を含む。
- 実践の知恵(Wisdom of practice):教師が実践の中で自覚的・無自覚的に培ってきた知恵,実践のガイドラインとなる原則。← PCKはここからは生することが多い
- ブルーム・タキソノミーは,ブルームの意図を越えて誤った使われ方をされる。
- 分析的なカテゴリーが評価のための指標になった。= プログラムやテストをデザインする枠組みとして使われる。
- 教育目標の連続性と階層性についての理論として使われるようになった。
- ちなみに,ブルーム・タキソノミー:認知=知識,理解,応用,分析,総合,評価。情意=受入,反応,価値づけ,組織化,個性化
- ゲス=ニューサムの統合モデル:教師の知識は,内容,教育方法,文脈の3つの知識から成り立ち,3つの統合によって教育実践が行われる = PCKという知識が存在するわけではない。⇔ 翻案モデルは3つの知識を独特な形へ翻案したのがPCK。
2014/07/17
高橋綾(2008)「対話における哲学的思考の学習 : クリティカルシンキングとエンゲストロームの学習論より」『臨床哲学(大阪大学)』9,39-59
- 授業構成1
- クリティカルシンキングの導入:手続きの紹介と一問一答式の問題を導入として用いる
- 対話のなかで思考や判断を吟味する:ソクラテスの対話ゲームという三人一組の対話型のロールプレイゲームを行い,その報告や,哲学的に議論するためには何が必要かについて振り返りを行った。
- 自分たちで問いを作り,全体で議論をする
- 実践の結果
- 思考や議論の「技術」だけを先に取り出して教えてもうまく機能しない
- 議論のために適切な問いを立てることは,よほど実践を経た者でなければ容易ではない
- 講師の積極的介入が重要
- 授業構成2:「基礎」的技術を先に教えて「実践」に移るという単線的二段階方式をやめる。実際に議論をしつつ,自分たちの行った議論を評価し反省するメタレベルの議論を複線的に行う。
- テーマについて,少人数のグループで議論をし,それを全体に発表してもらうとともに,全員で自分たちが行った議論についての評価と反省を行う。
- 講師が進行役をして,議論のなかで問いをつくり,それについて全員・グループで議論する。
- 実践の結果
- 内容についての対話(コンテントダイアローグ)と対話についての対話(メタダイアローグ)を並行して行うことは難しい。
- 介入の難しさ(上からの介入への反発とうまくいかないことへの介入要求)
- 批判的思考=観察とコミュニケーション,情報と論証についての,能動的で創造的な,解釈と評価の技術と態度である(Fisher and Scriven)。
- この定義に基づくCTに必要な技術:(1)観察や情報,証拠の正当性を判断すること,(2)論理構造を見出すこと,論拠と結論はそれぞれなにか,どのような手順でそれが導き出されているのかを確定し,吟味すること。→ 過去志向的
- 従来の問題:知識や技術と実践を切り離して考え,実践とは先に習得された知識や技術が適用される場にすぎないという二分法。
- エンゲストロームは知識・技術と応用・実践という従来の教育(教授者中心)の二分法をとらない。「どう教えるか」ではなく,学習者が具体的な状況のなかで何を手がかりにして自らの学習を進めていくのかに着目し,「どうすれば学習者の学習プロセスの形成を手助けできるか」を考える。
- さらに,学習のプロセスを単線的で加算的なものとして描くのではなく,動的で垂直的な階層的発展として描くことにある。この学習プロセスの階層的発展にとって最も重要なことは,知識や技能が加算的に増えていくことではなく,「学習者の主体性が増大すること」である。
- このプロセスに至る3段階
- 実践に参加する学習者が,手本に盲目的に従い,熟達者の実践を模倣するのみ。
- 自分が無意識に行っていた操作が、ある課題や状況に取り組む一つの「方法」であることを認識し,操作の反復・遂行から,ひとつの「方法」として成功しているか失敗しているかを評価し,方法を適用するのに適切な場面を選ぶことができるようになる。(セルフモニタリング)
- 自分の学習が置かれてい る文脈やその目標そのものについての反省とその組み替えが起こる。学習者は提示された問題を解くのではなく,問題や課題そのものを自ら創造し,「この問題の意義と意味とは何か,私はなぜこれを解かなければならないのか」を問う。
- 哲学的思考の学習目標:「哲学的思考とは何か,それはどのように学ばれ,その学習は何を目指すのか?」という問いが,学習者によって「私たちにとって哲学的に考えるとはどういうことか?私たちはそれをどのように学ぶべきか?それによって私たちは何を目指しているのか?」という形で引き受けられ,継続して思考されていくこと。→ 「哲学することを教授することはできない」「哲学することを学ぶことはできる」
- 高校生のアンビバレントな態度は,学習と変容のための起爆剤となる。
2014/07/16
田尾雅夫(1995)『ヒューマン・サービスの組織―医療・保健・福祉における経営管理』法律文化社
- 対人サービスのための技術は本来不確かで,こうすればこうなるなど,確信を持って人に接することができない。その自信のなさが,外部の環境に影響されたり,他から受ける影響に引きずられたりする。
- さらに,その自信のなさを隠すために,サービス関係の中に強者と弱者の関係を構築して不安定さを和らげようとする。→ 露骨に示されると,組織としての正当性を失い忌諱される。
- サービス組織=その活動による無形の成果を外部のクライエントに提供する組織。(例)バス,鉄道,医療,保健,福祉,教育。
- 対人サービスは与える立場と受け取る立場をつくり,受け手を頼らざるを得ない弱い立場におく。
- Hesernfeld (1983)の組織区分:
- 私立営業組織:私立病院・私立学校。組織も顧客も自由な市場を前提に行動し,サービスの質を競いながら互いを選択肢あう。組織は名声を確立しなければならない。
- 慈善組織:更正施設,老人ホーム。組織は独自の加入基準を設けて顧客を選別しようとするが,顧客は組織を選別する自由を持たない。入所審査が欠かせない。顧客は組織に入ると囲い込まれてしまう。
- 公的アクセス組織:救急病院,ハローワーク。組織は顧客を選べず,サービスを受けたい顧客にそれを提供しなければならない。組織は顧客より優位に立てない(待ち時間を長くしたり手続きを面倒にしたりして試みるが)。ハローワークで見込みある人を優先し,そうでない人を後回しにする場合も。
- 慣例組織:公立学校,福祉サービス。顧客に選択余地がない。あらゆる人が対象者なのに資源は有限なので,組織は,顧客が必要とする資源を独占すればするほど,組織の都合に合わせてサービスの質を落としたり,処遇態度を改善する意欲に欠ける。
- 人的サービス組織では利害調整が不可欠。
- 組織が利害ブロックの集積:病院は医師,看護師,義歯などの集合。
- フラットなピラミッド構造:ヒエラルキーはあるが階層が少なく,上位者でもブロックを越えた権威を持たない。縦にシャープより,横に並びがち。
- 横のコミュニケーション・チャネルに発達:業種間の連絡調整のために横のネットワークが発達。厳密な階層性や命令の一元化が発達しない。
- 個人裁量が大きい:管理機構が脆いため,個人の裁量が大きい+プロフェッショナリズムの価値観が拍車。
- 組織的権威の退行:結果的に官僚制の権威が露骨に発揮される機会が少ない。
- 組織内集団間の対立・競合
- 事業構造が高コストだが,経営資源に限界がある。
- ブロック内部の利害に固執する:ブロック同士は異質であるため,トップによる管理的介入が実効に乏しく,ブロックが自立的に行動する。
- 威信の再配分のために競合する:ブロック間に威信が均等に配分されていないので,後発職業群が専門職化を進めて社会的威信の再配分を求める。
- ルースカップリングは,ここの作業単位が,半分相互依存で,半分自律的である。互いの関係を限定することで,状況が大きく変動しても,影響を局所にとどめ,影響を強く受けないようにしている。
- 意思決定はゴミ箱モデルになる。
- 達成すべき組織目標があるが,内部のパワー関係で目標が変更される。達成困難な目標を外から規範として押しつけられることがある。
- 公的目標の設定で問題になるのは,何が達成すべき目標化を技術的に明示しがたいために,便宜的・規範的に目標を捏造することになるため。
2014/07/15
太田肇(1993)『プロフェッショナルと組織―組織と個人の「間接的統合」』同文舘出版
- 方法論的個人主義:個人の態度や行動に焦点をあて,そこから個人を取り巻く社会や組織を説明しようとする=心理学での認知的アプローチ。
- プロフェッションとは
- Carr-Saunders=Wilson (1933):長期の教育訓練で得られる専門化された知識技術の保有,能力テストと倫理規範の維持を目的とする職業団体の組織,サービスに対する報酬が一定で,利益でなく謝礼・給料 ⇒ 法曹。
- Wilensky (1964):長期の教育訓練で獲得される体系的に知識に基づく専門的技術(≠科学的)であること,一連の道徳的規範を信奉すること。
- Greenwood (1957):体系的な理論,プロフェッショナルとしての権威,コミュニティの承認,倫理的規範,プロフェッショナルの文化
- 専門職組織=病院,大学 ⇔ 企業などの非専門職組織 → もう少しゆるやかなプロフェッション基準が必要=組織内専門職=建築士,技師,科学者,デザイナー
- 特定の組織内でのみ価値を持つ能力=スペシャリスト
- Gouldner:専門職のアイデンティティの2分類=コスモポリタン,ローカル
- 期待理論(モチベーションの過程理論の1つ):個人の努力を喚起するモチベーションは,主観的な価値(報酬・成果の個人的価値=自己実現欲求)と主観的な可能性(努力が報酬につながる期待)の積と考える。
- 組織・社会と個人の交換関係
- ノンプロフェッショナルは,個人は組織に最大限の貢献をし,組織は個人に低次・高次の欲求充足を行う=最適基準
- プロフェッショナルは,個人は組織に対して必要な範囲で貢献し,組織は個人に低次欲求の充足と,高次欲求充足の条件を提示する=満足基準。一方,個人は専門家集団に最大限の貢献を行い,高次欲求の充足を得る=最適基準。
- プロフェッショナル取り込みの抵抗モデル
- 取り込みの度合いを横軸,相手に対する依存度を縦軸にすると,個人は右上がり,組織は右下がりの関係があり,均衡点で取り込み度合いが決まる。
- プロフェッショナルが労働市場で優位であるほど=代替的選択肢の数が多いほど,組織要求に従わなくなる。(March=Simon 1958)
- Kornhauser (1962):プロフェッショナルは,官僚制組織とプロフェッショナル規範との間で葛藤を経験することを明らかにした(プロフェッショナル規範の維持には自治が不可欠)。
- 組織と個人の直接的統合:個人は組織の目的のために貢献することで自己目的を達成し,組織はそれを可能にする構造を備えた管理を行うことで組織目的を達成する。
- プロフェッショナルは,自己実現,尊厳・自尊の高次欲求の充足場所は組織内部に限定されず,組織に限定的にコミットする。
- 間接的統合:短期的・直接的には組織目的と一致しないプロフェッショナルの志向に基づく活動を,長期的・間接的な貢献も含めて組織の利益に結びつけること=組織と個人の関係をオープンシステムで捉える。→ 組織・仕事・個人 ⇔ 組織・個人(直接的統合)
2014/07/14
Dee FInk, L., A Self-Directed Guide to Designing Courses for Significant Learning
- 授業の設計においては,学習目標,教授学習活動,評価とフィードバックの3つが「統合」されていることが重要。
- 目標=批判的な考え方の学習,活動=講義 ⇒ 目標と活動が統合されない
- 目標=考え方の学習,評価(試験)=考え方の質問を入れる,活動=講義 ⇒ 学習活動と評価が断絶(低い評価となる)
- これを避けるために,授業設計でははじめに「強固な主要要素の構築」からはじめることで,一貫性のある授業を組み立てる。
- 授業設計のプロセス
- 初期段階=強固な主要要素の構築
- 1.状況要因
- 2.学習目標
- 3.フィードバックと評価手順
- 4.教授学習活動(能動的学習=豊かな学習体験,徹底した省察的対話,情報とアイデア)
- 5.統合
- 中間段階=主要要素の一貫性確保
- 6.授業構成
- 7.インストラクショナル方略
- 8.学習活動の全体計画作成
- 最終段階=重要な残りの作業
- 9.どのようにして成績をつけるか
- 10.どんな場合に失敗するか
- 11.計画内容を学生に分からせる
- 12.授業の進捗状況をどのようにして確認するか
- (1)状況要因を考慮する
- 教授学習状況の事情
- 受講者数,対象学年,授業の回数・時間,授業形式(講義,実演,オンライン)
- 学習状況の一般的事情
- 大学,学部,社会,同僚から,授業・カリキュラムに対してどのような学習の期待が持たれているか
- 教科の性質
- 理論的か,実践的か,その組み合わせか。領域内で重要な変化や論争が発生しているか
- 学習者の特性
- 学生の生活状況,事前の知識・経験,最初に抱いている感情,好まれる学習形態,彼らの学習目標・期待
- 指導者の特性
- 教員の教育信条・価値観・心構え,科目に関する知識,指導に関する強み
- (2)学習目標
- 授業終了後2-3年後に,授業が学生にどんな影響を与えることを望むか,授業を受けた学生と受けなかった学生の違いは何かを考える
- 重要な学習目標として加えたい意義ある学習形態:基礎知識,学び方を学ぶ,関心を向ける,人間の特性,応用,統合化
- (3)評価とフィードバック
- 中間・期末試験による評価を乗り越えるには教育的な評価が必要
- それは,(1)将来を考えた評価=できるだけ現実に近い状況を再現する質問や問題や,自由形式にして事前に完全に組み立てられない問題とする,(2)評価基準を明確にする=この領域で質の高い仕事は一般的にどんな特徴や特性があるかを示す,(3)自己評価の機会を与える,(4)教員は頻繁・迅速・優良が明確・愛情あるフィードバックを行うこと。
- (4)教授学習活動
- 情報の受容を越えるには,行動する・観察する(体験)と,自己や他者と対話する(省察)が必要。
- 能動的学習の全体像は3つで構成される:(1)体験:行動・観察,実習・模擬,豊かな学習体験,(2)情報とアイディア:一次情報源にあたる,授業中・授業外にオンラインアクセス,(3)省察的対話:内容や学習プロセスについてミニットペーパー,学習ポートフォリオ,日報を書く
- (5)統合
- 以下を満たせば合格:(1)授業の状況的制限や機会を明確にするために,主要な状況要因の全てを分析している,(2)理解と記憶でなく,複数の意義ある学習に焦点を合わせた学習目標を含んでいる,(3)4つの評価を含んでいる,(5)先の4つが相互に影響して支え合っている。
- (6)授業構成
- 単純に学期(15週)を4〜7に割る。授業の重要な概念,問題点,トピックを4〜7選定し,適正なシーケンスを決める。テーマの複雑性の増大をどう反映させるかを決める。
- (7)インストラクショナル方略=学習活動の組み合わせ
- 授業内活動と授業外活動のシーケンスを決める。
- (8)学習活動全体の計画
- (6)と(7)を統合する(4トピックに関するキャッスルトップダイアグラム)。
http://www.deefinkandassociates.com/GuidetoCourseDesignAug05.pdf
2014/07/11
太田肇(1998)「プロフェッショナルとインフラ型組織」『彦根論叢』滋賀大学,312,43−60
- プロフェッショナルと仕事との関係は最適基準,組織との関係は満足基準によって支配される(プロフェッショナル ・モデル,仕事人モデル)。
- 仕事よりも組織へのコミットメントが強く,所属組織の内部で主要な欲求を充足する 「組織人」は,組織との間で最適基準による交換関係を築く(組織人モデル)。
- プロフェッショナルが能力を発揮し,また企業がそれを活用して利益に結びつけていくためには,組織の目的とプロフェッショナル個人の目的を統合しなければならない。
- 直接統合=個人が協働に参加した時点で,組織の目的を自己の仕事上の目的として受け入れていること
- 個人が能力を発揮して成長し,自己実現や達成を遂げていくためには,組織全体と密接に関係する重要な仕事に従事し,全体の意思決定に参加できること,ならびに大きな責任と権限を与えられることが必要。
- 個人は満足が得られ,組織は最大限の貢献を引き出すことができる。
- 直接統合のもとでは,有機的組織が理想
- 有機的組織=全体と部分の相互作用,豊富なコミュニケーション,権限の委譲,柔軟な職務形態 ⇔ 官僚制組織(機械的組織)
- 有機的組織は,全体と部分の利害一致を前提にしたコミットメントを要求する
⇔ プロフェッショナルは,所属組織に対して限定的・手段的に関与しようとする
⇒ 有機的組織の諸特徴は,プロフェッショナルにとって魅力に乏しい・専門の仕事を遂行する妨げ → インフラ組織の提案 - 間接統合= 組織目的とは必ずしも一致しない自己の仕事上の目的を追求することが一定の範囲で容認される(ただし,仕事の成果をとおして組織の利益に貢献していくことが絶対条件)。
2014/07/10
中野秀一郎(1981)『プロフェッションの社会学』木鐸社
- 官僚制は組織体制を強調し,個人の組織に対する忠誠を要求する。それに対して職業的要因は個人の役割を重視し,組織体は個人的活動と円滑な人間関係のために奉仕すべきであるという考え方をとる。官僚的原理は身分制を通して対人関係を重視するのに対して,専門職業家の原理は個人とその仕事を重んずる(フランシス&ストーン)。
- ホールの専門職の態度的属性:(1)主要なリファレンスとして職能集団を利用する,(2)一般大衆への奉仕を信念とする,(3)自己制御に対する信仰,(4)使命感,(5)自主性。ホールの官僚制の構成要件:(1)権威の階統序列,(2)分業,(3)規則の存在,(4)手続き上の特殊化,(5)非人間性,(6)技術的能力。一部は負の相関(階統序列性),一部は正の相関(技術的能力)。
- Established Professionほど組織と専門職の葛藤強い。
- 専門職思考の強さと組織へのコミットメントの強さにより,便宜主義,ローカリズム,コスモポリタニズム,二重忠誠をつくると,威信の高い大学で二重忠誠あり(Lipset 1972)。→単純な二項対立で扱えない。
- 若い時は研究のみ,熟練になると組織の要になる,研究条件の整備に関わるなど政治的役割を担うなど,キャリア過程での役割変化にも留意すべき。
- 大学教員はもともと組織の中のプロフェッションという性格を有する。(ただし,発生は知的ギルド)。
- 大学人の役割には,そもそも内的葛藤がある(教育・研究・行政・啓蒙)。(補完・一貫性もある)。
- 年齢が若いほど研究志向。
2014/07/09
ロバート・マルザーノ,ジョン・ケンドール(2013)『教育目標をデザインする: 授業設計のための新しい分類体系』北大路書房
- ブルームの分類体系
- 知識
- 詳細な知識
- 語句
- 事項
- 詳細な知識を扱う手法や方法
- 形式
- 傾向と系列
- 分類とカテゴリー
- 判断基準
- 方法
- 普遍と抽象
- 原理と一般化
- 理論と構造
- 理解
- 転換(入った情報を異なる形に変換)
- 解釈(情報の背景にある構造について正確に把握する)
- 外挿(情報に基づいて推論・予測する)
- 応用(最も定義が曖昧)
- どのように抽象化するか教えられなくても適切に抽象化できる
- 分析
- 要素
- 要素間の関係
- 要素をまとめる組織形態
- 総合(=新しい知識の構造化,最も創造性を要求される)
- 独自のコミュニケーション
- 操作の計画,一連の操作
- 一連の抽象的な関係
- 評価(=知識の価値についての判断)
- 意見
- 判断
- 思考と学習の関係を単純化しすぎている。
- 新しい分類:
- 1軸:処理のレベル
- 取り出し
- 理解
- 分析
- 知識の活用
- メタ認知システム
- 自律システム
- 2軸:知識の領域
- 情報
- 心的手続き
- 精神運動手続き
- 授業デザインのプロセス=これらは全て,教育目標を明確化し,構造化することを起点にしている。
- 教育目標の明確化(学習終了時に何ができていればいいかを明確にする)
- 教育目標の構造化(最終目標に至る下位目標の系列を設定する)
- 学習者の状態把握(学習者のレディネス,興味・関心などの把握)
- 学習課題の決定(下位目標に対する学習課題を設定する)
- 学習活動の決定(学習課題を学習するための活動を決定する)
- 評価方法の決定(学習成果を診断する方法や問題を決定する)
2014/07/08
ピーター・センゲ ほか(2014)『学習する学校』8-12章,英治出版
- 基本理念
- 変化は小さくはじまり,有機的に育つ=ある学校でうまくいったプログラムを広げようとしてもだめ。
- 持続的な学びには個人的なコミットメントが必要=権威者の命令では改善に熱心に取り組めない
- 資金は最重要の資源ではない=学習のディシプリンが重要
- 組織学習は他の方法より時間が短くてすむ
- パイロットグループは変化をもたらす培養器=変化は小さくはじまる
- 組織学習にはあらゆるレベルのリーダーシップが必要
- 学校の目的:(1)技能を持った労働者の育成,(2)個人の経済的成功(競争力あるスキルの付与),(3)自分自身の人生のためのスキル・知識の吸収,(4)人々の能力の標準化,(5)社会的公正の拡大,(6)自己規制できる大人の育成
- 教えることは倫理観に関わる問題。民主社会の中で子どもの発達に責任を持つこと。
- グッドラッドの学校の4つの倫理的側面
- ●政治的・社会的な民主制への文化適応=学校は若い世代に民主制を理解させるもの
- ●知識へのアクセス=学校は若い世代に人類の関心事となるテーマに体系立てたやり方で出会わせる唯一の機関
- 育みの教育学=全ての子どもが自分の学習に必要な栄養を与える科学であること
- 責任ある学校のスチュワードシップ=教員は学校内の全ての教室で起きる教育的活動を自らの責任と理解すべき
- 倫理的側面を振り返る問い
- 自分の教え方・教室・学校についてどれだけ批判的か(現在の構造から利益を得ているのは誰か,損をしているのは誰か,構造はどんな価値観を肯定しているか)
- 自分は学校の学習条件を変えるために働いているか(白人は進学コースへ,一般コースに入れない)
- 自分は学校教育の目的は何かと問い続けているか(⇔手段だけを問うてるか)
- 自分は継続的な探求に深く関わっているか
- 学校のビジョンは,保護者,生徒,教員でつくる点が特徴
- 学校が共有ビジョンを生み出せない理由の一つは,教員が一人で仕事をしていること(教員は孤立した中で努力している)。だから,パートナーを見つけないといけない。
- プログラムの目的を変えることは,それに関わる人が一緒に変わること。2年はかかる。どんな組織も変革の際に時間的投資を省くわけにはいかない。
- 教育実践は批判的な振り返りを通して強化されなければならない。しかし,教えることについて会話していない学部も多い。
- シナリオプランニングは学校向き。ただし時間がかかる,1年以上。
- 教員は自分だけでは信じていることから足を踏み出せないため,コミュニティに支えられた注意深い対話を続ける必要がある。
- 教育リーダーに求められる学習者中心のリーダーシップは,学習が学校システムの文化の一部であることを理解すること。=確信が持てないことは当然で,探求し続け,驚きにであることも恐れず,未知との遭遇に喜びを感じる人間であること。
2014/07/07
ユーリア・エンゲストローム(2010)『変革を生む研修のデザイン』鳳書房
- 教授の質は技術的な方法で高めることはできず,学習や教授への理論的な洞察が必要である。
- 用語の整理
- 教育=人間の発達に対して,意識的・目標志向的に影響を及ぼすこと。他の活動(ゲーム,娯楽,政治活動)の文脈の中で経験される影響もある。
- 研修=特定の技能や能力の獲得を目的とした教育
- 教授(Instruction)・指導(Teaching)=体系的な教育の形式。学び手の人格に効果的(=阻害要因から保護する)に影響を与えること。
- 指導の質の改善において,教授の外的要因と内的要因の区別が決定的に重要。指導を生産的に計画し実行できるかは内的要因への精通にかかっている。
- 指導の外的要因と内的要因
- 教授目標:観察可能な望ましいパフォーマンス(行動目標形式で表現) ⇔ 習得すべき内容かパフォーマンスの方向付けのベース(認知的目標形式で表現)
- 学習の動機づけ:生徒の注意を保つ刺激・報酬・罰 ⇔ 知的な出会いや認知的コンフリクトを通して換気される主題事項への関心
- 教授内容の選択:出来合いの事実やパフォーマンスの図式 ⇔ モデル・原理・アイディアのシステム,談話の様式
- 教授方法:さまざまな形式(エンターテイメント,つかの間の注意の維持) ⇔ 一連の教授的手立てによる学習の全体的サイクルの段階的な具体化
- 計画の提示:時間割,講義概要,スライド ⇔ 教授のテーマ単位を示すカリキュラム
- 指導場面における講師:プレゼンテーションスキル,社会的相互作用の駆使,組織化スキル,視聴覚技術 ⇔ 主題事項の内容の把握,カリキュラムへの柔軟な依存,教師の倫理
- 学習を知識・技能・態度に分けることは,学習に関する概念を誤解している。
- 学習は,受容・蓄積を越える複雑な心的・実践的活動であり,学習者は常に情報を選択・解釈し,新しく手に入れた素材を現在の活動や既有の構成物に関連づけ,溶け合わせる。→ 有意味学習
- 学習の基礎は「内化」=物質的行為を心的行為に変換することであり,このプロセスにおいて言語と発話が重要な役割を果たす。言葉は,物質的現象や行為が認識され,同定される際のツールである。
- 生産的学習の構造:道具=観察と実験のツール,書物,他者による説明,学習者=好奇心を持った観察者,問題解決者,対象=問題,説明を要する現象
- 伝統的な学校の構造:道具=文房具,スタディ・スキル,学習者=生徒,対象=学校のテキスト
- 探求的学習の4条件:正当な学習の動機づけ,主題事項の内容の適切な組織化,妥当な学習プロセスの進行,学習プロセスにおける十分な社会的相互作用と協働
- 動機づけの3タイプ:状況的(持続しない・妨害受けやすい,テーマの魅力,教師の刺激,おもしろいパフォーマンス),疎外された(報酬を受ける・罰を避ける,勉強は切り抜けるもの),実質的(学習者が従事する実践の習得・理解・発展・変換に「使用価値」を感じること)
- 実質的な動機づけをつくる条件:
- 学習者が自分の知識・技能と自分の直面する新しい課題の必要条件との間にあるコンフリクトを経験し,認識する時に実質的な動機づけが生じる。
- コンフリクトは,学習者の仕事とニーズ,主題事項の内容の双方にとって中心的でなければならない。よって,学習者の仕事実践における矛盾や問題,学習者の既有枠組み,教授される新しい構造を注意深く分析する必要がある。コンフリクトを使う目的は,学習者に自分の実践と主題事項の双方にとって中心的な問題を熟考させることである。
- コンフリクトを説明し,類似した状況を解決できるようになるには,どのような種類の原理・概念を構成すべきかを示す。実質的な動機づけは,学習者が問題解決をしている間に,方向付けのベースを形づくることで生まれる。
- 動機づけの強化は,実践的な活動を伴うことで行われ,これが主題への興味を長期的・自立的に発展させる。
- そのために講師は,慎重な知的・実践的な努力を要する高度な要求と挑戦を学習者に対して設定しなければならない。
- 知識の組織化:カテゴリー(アヒル,ブタ→鳥と哺乳類),ステップ(手続きやプロセスの記述,ex.マニュアル),ネットワーク(動的)
- 知識の質は2つの軸で組織化される:1軸=知識はどのように表彰されるか(記号的・言語的,視覚的・画像的,身体的・感覚運動的),2軸=知識はどのように組織化されるか(事実,定義と分類,手続き的記述,システムモデル)
- 学習の6つのステップ:どこかが欠けると学習は表面的で断片的になりやすい
- 動機づけ:コンフリクトを経験・認識していることが前提。
- 方向づけ:問題解決に必要な知識の原理と構造を説明する予備的仮説を示す。
- 内化:新しい知識の助けを借りて,予備的なモデルを豊かにしていくこと。
- 外化:具体的な問題を解決し,モデルをツールとして応用すること。問題に対する解決策を考え,発話・図表・計画・スケッチ具体的行為の助けを借りて自分の説明モデルを再構成する時に外化が起こる。
- 批評:自分の獲得した説明モデルの妥当性と有効性を批判的に評価すること。
- 統制:自分自身の学習を検討すること。
- コンフリクト状況が成果をあげるかは,課題がどれだけ入念に準備されたかによる。
- 原理の学習を促進したいなら,固定した外的なパフォーマンスを目標として列挙したり望ましい行動結果をあげて説明するだけでは十分ではない。
- 行動目標は十分ではない → 認知的目標の設定=学習の観点からいえば,外的なパフォーマンスの構築基盤となる原理や構成概念の理解を目標として実質的に記述することが重要。
- 意味のある丸ごとの課題を構成するために必要な決定的要素は,課題の中に文脈を包含することである。
- 方向付けのベース:人が自分なりに物事を解決したり,その物事を評価したり,その物事に関連する課題を解決したりする際に用いるモデルのこと。(駅の地図を書く=いったことのない人は弱いベースを持つ → 避難経路を書かせると行った人も誤ったモデルを持つ。)
- アインシュタインは創造的だが,勇気や自信のある態度だけでその性質を持ち合わせたのではなく,物理学を理解するための何年にもわたる体系的な研究に基づいている。つまり,創造性はそれの適用される内容や文脈から独立して訓練・開発できない。
- 教授計画の単位(カリキュラム)の要件
- 比較的独立した実質的なテーマを伴っていること(テーマ単位)
- テーマ単位の核心は,重要で新しい理論的洞察か,教授的に価値のある概念であること
- テーマ単位の内容が,理論的洞察と実践的応用が結びつく方法で編成されること
- テーマ単位の長さと範囲は,探求的学習の完全なサイクルを実現するのに十分であること
- 教授方法の外的側面(講義,議論=教授形式)は,どのような教授機能(=探求的学習のサイクルのどのステップが試みられているか)に関連しているかで評価される。
- 教授形式は,大まかに説明,指示,発問に分けられる。
- 教授機能は,9ステップに分かれる。
- 準備:新しいテーマ単位に向けて学習者を準備する
- 動機づけ:認知的コンフリクトをつくり,新しいテーマ単位に対する学習者の興味を呼び起こす
- 方向づけ:認知的コンフリクトを説明・解決するモデルを探す中で,学習者に示される
- 新しい知識の伝達と精緻化:具体化・多様化で方向付けのベースを豊かにする。
- 体系化:テーマ単位の本質的な要点に立ち戻る
- 実践化:行為に向けての準備状態をつくる
- 応用:新しい方向付けのベースを用いて,新しい課題を解決する
- 批評:方向づけベースの説明力や有用性を評価する
- 評価と統制:自分の学習を評価して修正する
- 優れた教師は平均して5以上の教授機能を使用,成功しない教師は3か4使用
- カリキュラムの目的は,教授学習プロセスを導き,モニターすること。
- 指導技術の内的要因:(1)教授学習について,一貫した理論的見方に依拠して教授計画が立てられること,(2)あるトピックについて方向付けのベースの質をいかにうまくデザインできるか,(3)教員の倫理=学習者に経緯を持った関係を気づくこと,教授内容や主題事項の扱われ方に真剣であること
- 良い教授の黄金律
- カバーする主題事項を少なくして,徹底的に教える
- 脱文脈化された断片知識を教えず,なぜを問うよう促すこと
- コンフリクトによって実質的な動機づけを喚起すること
- 主題事項の本質的な原理を明らかにする方向付けのベースを作り出すこと
- 探求的学習のサイクル(動機づけ,方向づけ,内化,外化,批評,統制)を目指すこと
- 自分の教授を,自分のカリキュラムと比較し,他の教師が何をしているかに気づく
- 学習者を尊重し,言葉を指示し,教える内容を真剣に捉え,教える内容について自らの見方を形成する
- 研修の2つのデザイン:インストラクショナル・デザインと,学習環境のデザイン。前者をOff-JT,後者をOJTとするが,両者をどう関連づけるかが課題。
- ブルームの認知的領域(知識,理解,応用,分析,統合,評価)と探求的学習のプロセス(動機づけ,方向づけ,内化,外化,批評,統制)は似ている。ただし,認知的目標の中身が,方向付けのベースによって語られる点が違う。=観察可能な行動の背景に入り,なぜそのような手続きをとるのか,その起源と原理は何なんかを問うことを意味し,その問いに答えようとする際に用いるツールが方向付けのベース。
- 方向付けのベース=複数の人に共有されるメンタルモデル
- 方向付けのベースは,プロトタイプ,先行オーガナイザー,アルゴリズム,システムモデル,肺細胞の5タイプに分類できる。
- テーマ単位=単元
2014/07/04
赤堀侃司(2006)『授業の基礎としてのインストラクショナルデザイン』日本視聴覚教育協会
- 先行オーガナイザー:説明に先行してキーワードを示すなどのこと。今から3つのことを言います,というだけで聞く側の頭に構造ができる。これが先行オーガナイザーの役割。
- 授業展開=ガニエの授業事象=注意を引きつける,学習目標を知らせる,以前に学習した内容を思い出させる,新しい情報を印象強く提示する,学習のガイダンスをする,実際に行わせる,フィードバックを与える,学習者の実行を評価する,多様な実行をさせる。
- IDにとって最も重要なことは経験知(英文のテキストでも効果的である)。
2014/07/03
吉田文(2014)「大学院における大学経営人材育成」『IDE現代の高等教育』No.562,2014.7
- IOEのMBA in HEは2年生180単位が必要。30単位で構成される3科目(モジュール),高等教育における財源管理,高等教育における教育・研究,組織としての高等教育機関の戦略的経営がある。単位所得要件は,レポート執筆(15単位=3000語,30単位=5000語)。
- 2年次にプロジェクト(30単位1万語)か修論(60単位2万語)を選んで修了のための研究を行う。
- イギリスの修士課程は多くが1年制。有職者が対象であるため,MBAは2年制。1年3期,各期に30単位分履修(必修1科目,選択2科目)。1週間に30時間の集中講義。
- 定員は1年次25人,志願者は60人程度ある。
- 180単位=MBA(90%),120単位=ディプロマ,60単位=サーティフィケート
- 志願要件は4年以上の大学職歴,実際は10年程度の経験者が多い。
- 授業料(国内年間12540£)は全額・一部負担=職場で選抜を経て志願するケース多い。
2014/07/02
藤村正司(1996)「周辺国家とアカデミック・プロフェッション」有本章・江原武一 編『大学教授職の国際比較』第2部第2章
- いかなる社会でも人は中心と周辺からなる従属関係を認知図として,自己の位置とアイデンティティを確認する。
- 周辺は,中心の標準的価値を拒否し,周辺自体で創造性を培う継続的な努力へ変容する契機を持っている(中心と周辺の関係は一方的でなく,同時的かつ循環的)。
- 中心・周辺関係は4分類できる:世界中心・国内中心,世界周辺・国内中心,世界中心・国内周辺,世界周辺・国内周辺。
- 勤務大学×学位取得国のクロス表から,75%の教員は母語で学位を得ている一方,北米・西欧への従属関係も見える。
2014/07/01
堀公俊・ 加留部貴行(2010)『教育研修ファシリテーター』 日本経済新聞出版社
- 研修でなぜ集まるのか:一人ではできない大きな経験をする,一人で考えるより相互作用の中で豊かな知識を得る,仲間を得るため。=研修は人材開発と組織開発を同時に行う。
- 研修の3つの学習スタイル
- 知識伝達型(講義)=学習転移モデル,聞く・見る・考える,正しい知識を持った人が持たない人に転移する(子ども,未経験者,初心者向き)
- 問題解決型(協働)=経験学習モデル,話し合う・体験する・創作する,自らの経験と考察をもとに問題解決をしながら学ぶ(大人,経験者向き,参加者主体)
- 省察型(省察)=批判的学習モデル,分かち合う・内省する・深め合う,自ら振り返ることでこれから何を学ぶべきかを学ぶ(経験豊富な人向き)
- 研修効果の40%が事前,20%が研修中,40%が事後に決まる(出所?)。
- テキストをしっかりしておけば講義はほぼ成功(=まずコンテンツを磨く)。
- 話す時は,ポイントと例示を繰り返す。ロジカルモードとストーリーモードを使い分ける。
- 話す時は,語尾を言い切り,傍観者的説明をしない。(信頼感が損なわれる)。
- つかみはいらないし,受けようと思わない。内容が魅力的なら参加者はついてくる。
- ファシリテータは,失敗談をよく語る。(インストラクターは話さない)。独り言もつぶやく,参加者の知識も活かす(これなんだったけ)。
- 答えやすい質問から入る:想起質問(〜を聞くと何を思い浮かべるか),Yes/No,事実を尋ねる(リーダーシップに関する本は,世の中に何冊くらいあるか?),過去の経験を尋ねる(リーダーシップについて悩んだことはありますか?),事例から入る(〜という事件がありましたが,どう考えますか?)
- 質問の深め方:何を知っているか(事実・経験),何を感じたか(知覚・感情),どのように考えたか(思考・考察),何が大切なのか(価値・原理),これから何をすべきか(行動・決定)
- アイスブレイクとしてのクイズ:「メンタルヘルスという言葉が生まれたのは1985年である。」
- 振り返りは葛藤にフォーカスする。感じ方や受け止め方は人によって違う。なぜそうなるのか,それは何を意味しているのかを掘り下げる。
2014/06/30
渋谷美香(2010)『はじめての教育委員』日本看護協会出版会
- 研修は企画書をつくる(継続,実践,問題を持ち越さないため)
- 担当者名,研修名,講師名,研修目標,企画意図(動機・現状),内容(目標達成に必要なポイント),受講予定者,研修方法,期日,場所,予算,期待される成果,評価方法・指標
- プログラムもつくる
- 担当者名,研修名,研修日時・場所,研修対象・人数,研修目標,展開(時間・方法),会場設営,必要物品,事前・事後課題,その他
- 教育デザインの中心はビジョン(目的・方向性=こんな実践がしたい),参加者が納得して参加するために必要。
- 誰に研修を提供するかは,そもそも必要な能力(キャリアラダー,アウトカム表など)から設計する。このうち,あれもこれもにならないよう,学びたいことと学ぶべきことの2軸で整理する。
- 目標は参加者自身が自己評価できる表現にする。〜を学ぶ,〜を理解するよりも,患者に〜の看護を提供する,という現場での還元を念頭につくる。
- どんな研修も,(1)そもそもなぜこの研修をしなければならないのか,(2)現場でどのような問題が起きているのか,(3)この研修を受講して職員にどのような看護実践をしてもらいたいのか,の3つを自分なりに理解できれば研修企画はできる。
- 短い時間で成果を出す研修とするために,目標を具体的なイメージで確認することが重要。
- 納得してもらうための話し方は,実物(ヒヤリハット)を見せて解説する,自分の言葉で話す,こんな時どうしたらいいと思いますかと参加者に話してもらう。
- マイクを渡す際は,意見を聞かせてもらっていいですか?という疑問形で聞く。最初にマイクを渡す人は,偶然の確率で当たるという設定がよい(一番遅く起きた人など)。話してもらった後は,なるほど,つまり〜が一番大切と言うことですか,と言い換える。
- 満足度評価は,何に満足したかをきく。それ以外に評価では,そもそも学んでほしかったこと,現場で達成されているかも評価する。
- 研修が終わったら,企画書にアンケート結果,全体評価を加えて報告書を引き継ぐ。
2014/06/27
大学評価コンソーシアム(2014)『勉強会 「米国における IR 実践を通して考える日本型 IR」 実施報告書』
- 2年制のプログラムは Associate of Science (AS)・Associate of Applied Science (AAS),1年以上2年未満のプログラムを修了すると Diploma,1 年以内の短いプログラムはCertificate という学位が授与される。日本の短大が授与する学位は Associate of Arts (AA)と言い, AS や AAS とは異なる。
- MnSCUには3つの基準日がある。(1)授業が始まって10日後の10th Day,(2)30 日目 (30th Day)(学生関係,IPEDS提出),(3)学期終了後のファイナルデータ(財務レポート用)。
- DBは本部が管理,データ入力・修正は各オフィスが行う。IR室は学内のほぼ全てのデータに誰の許可もなくアクセスすることができる。
- 授業アンケートはウェブで回答依頼。
- Enrollではヘッドカウントとクレジット売り上げの2つが重要。
- 履修登録数は学生の自由で何単位取ってもよい,1単位約170ドル。よって,学生数より単位の売り上げ(授業料収入)が重要。BSU では12〜18 単位を履修する際,授業料は一律になり,この授業料設定を Banded Tuition と言う。
- Fall-to-Fall Retention Rate は2年生になって学生が帰ってくることを言う。放っておくと戻ってこないというのが基本。
- 2年目に戻ってくる学生は卒業率が高いという研究から,リテンションを見ようとなる。
- アメリカの学生は学生は就職するために進学するので,仕事が見つかると仕事が見つかると大学をストップして働いてしまう。
- テニュアは,そのプログラムがどんなに赤字でも,プログラムを維持して教員を雇い続ける保証ではない。もちろん人員を削減は,ノンテニュアが先に対象になる。だから学長が学長がプログラムを廃止できる。
- 一般的に Grade は Indirect Measures として捉えられており,どのように学生のラーニ ングプロセスに寄与しているかを示す指標にはならない。代わりに,教員にスコアリングを依頼する(?)。
- 全ての大学に当てはまるIRの定義はない。少なくとも上の人がデータを求めていることが必要。
- アメリカである特定の仕事をやりたければ,それに関係する学部・学科を卒業している必要があり,基本的に全学部全学科が求人の対象ということはない。 IR の求人対象学科が広く(数学,統計,心理,高等教育など)その中でIRとは何かを合意することができない。
- アメリカの約4000の大学・短大のうち,Large・Very Large が 15.4%、Medium が 23.2%,Small・Very Small が 61.4%。小規模な IR が全体の 70%を占める。
- その大学のIRは,IRで働く人ではなくAdministratorで特徴づけられる。
- 基本は信頼を積み重ねる仕事。
- Assessment を通して Effectiveness を見る。
- アメリカの大学の職員は終身雇用ではない。
- IR から出た数字がファイナルとしての数字。
- 修得単位はシラバスを提出して提出してOKであれば他大学でも認められる。
- 実際改善は難しいので,改善を試みた証拠を試みた証拠をデータで出す。
- 直接評価の1つとして,入学時に受けた試験をその後も受けて差を見る方法がある。
- データの所有権・アクセス権を個人や特定のオフィスに限定させない。
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