2014/11/19

小野善生(2009)「フォロワー視点によるリーダーシップ研究の可能性」『組織科学』43(2),27-37


  • どのようなリーダーとのやり取りを通じてフォロワーが明確についていく意思を持つようになったのかを明らかにすることは,リーダーシップを理解するにあたって重要な視点となる
  • Leader Member Exchange:(1)構成要因とそれらの関係からなるシステムであり,(2)メンバー間の二者関係を包含する,(3)行動における相互依存のパターンを包含する,(4)互いの成果への手段を共有する,(5)環境・因果マップ・価値観に関する概念を作り出すことである(Scandura, Graen and Novak 1986)。
  • リーダーシップの2大分類(Burns 1976):(1)社会的交換(影響力を受け入れる代わりに何らかの報酬を得る),(2)変革型リーダーシップ(リーダーの目指す目的に自発的に参加する)→ カリスマ・モチベーション鼓舞・知的刺激・個別配慮の4要因がある。
  • フォロワーのリーダーシップ認知プロセス研究:2つの認知過程がある
    • 再認過程(recognition-based process):リーダーの働きかけ→LS発揮を判断→自分の暗黙のLS像と照合→合致する場合にLSを認知
    • 推論過程(inferential process):リーダーに関する出来事(組織内の成功や成果)を何らかの媒体で知る→LSがあるかを解釈する
  • リーダーシップをフォロワーの能動的な意識の変化を促すリーダーの行為とみなすアプローチでの研究:フォロワーがこれまでリーダーと認めた人物との経験を懐古的に振り返り,そこからどのような出来事を通じて意識が変化したのかを語りを通じて解き明かす
    • 小野(2002):部長と若手社員,人事業務に関する禅問答的問い,部長の意図は考えを深めてほしい,育成行為がフォロワーにLSとして認識された
    • 小野(2007):債権請負人が結果的に業務を効率化させてLSを認識する