2014/09/10

カレン・フェラン(2014)『申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。』大和書房


  • ややこしいシステム問題を解いたように見えても,他人の気持ちになれる,他の人の立場に立って考えるだけで解決できることがある。
  • 競合分析をするといっても,外から集める情報は中途半端にしかならない。中で働く以外にまともな情報はない。
  • 戦略の策定において重要なのは知力を磨くこと。考えるのをやめる=コンサルタントを使うでは,結論は出せない。
  • 統計データに基づく分析よりも,単純な話し合いが効果を発揮する。本格的な問題に取りかかる前にガス抜きが必要で,別の部署で働く人に付箋でコメントを書いてもらう。付箋を使うと,厳しい意見も感情的にならずに伝えられる。問題があるのは人ではなく,業務プロセスであるから。
  • ツールが機能しないのは,コンサルトブレーンストーミングでアイディアを出すことをせずに,テンプレートに記入したり進捗をモニタリングしているから。
  • 業務プロセス改善が難しい理由は,(1)部門同士の不信・腹の探り合い,(2)部門間での目標の対立,(3)拙速=問題の根本原因を特定する前に対策をしてしまう,(4)バカだと思われたくない=他部門にアイディアを話そうとしない。
  • 多くの問題は,原因を分かっている人が一人はいるはずなので,普段接点のない人を集めて問題点を洗い出せばよい。
  • 成果指標を入れると,部門ごとに相反する基準を設けてしまう。しかし全体の目標に対する指標だけでは,他の指標が管理できなくなる。また,自分の力の及ばない指標で評価されるのもフェアでない。
  • 半年で10キロやせる目標と,体力をつけ心身の健康状態を改善する目標では,後者の方が多様な目標を用いられる(服のサイズ,走った距離など)。
  • 考課をすれば,人はがっかりする。自分は平均以上と思うものであり,平均といわれて喜ぶ人はいない。
  • グーグルの優れたマネジャーの8つの習慣:(1)優れたコーチであること,(2)ある程度はメンバーに任せ細かく管理しない,(3)部下の成功と幸せを気にかけていることを態度で示す,(4)生産的で成果志向である,(5)コミュニケーションをよく取り,チームの意見に耳を傾ける,(6)部下のキャリア開発を支援する,(7)チームのための明確なビジョンと戦略を持っている,(8)チームにアドバイスできる重要な技術的スキルを持っている
  • マネジメントに効果的なテクニックはない。
  • 物事の受け止め方は人によってさまざまで,ある人に興味あることも,ある人にはどうでもよいことである。
  • マネジメントの4つの原理:(1)気にかけていることを態度で示す=その人のことを知りたい,(2)伝わるように伝える=指示をする→何からやろうと思ってる?,(3)うまくいかない時は臨機応変・柔軟・素早く対応する,(4)先手を打つ=全員を把握して何をやっているか分かるようにする
  • マネジメントスキルとは,結局,よい関係を築くためのスキルであり,どうすればよい人間関係を気づけるかを理解すればよい。
  • 人はラベリング効果で,優秀にもなるし,お荷物にもなる。
  • 職務適性は,会社のカルチャー,スキルや強み,本人の希望や興味,人間関係の好転に能力を最大に発揮できる職務がある。
  • コンピテンシー開発は,全員に行えばメンバーの標準化にしかならない。全員同じ方法で考えて同じ行動をすることは,組織全体を凡庸にする。
  • 社員には,自分で自由に見つけてくる研修がよい。それを社内で共有すればよい。
  • 組織は,個人,サブグループとその交流,全体グループ,全体と外部との交流の4つの要素でできている。
  • イノベーションのエクササイズでは,解決したい問題を全く別の場面に置き換えるとよい。
    • ターゲット目標:子どもサッカーチームで適性によるポジション,目標設定,アイスクリームでの褒賞
    • 業績考課:子どもの成績について話し合い,評価によって小遣いの増減
  • ビジネスは人であることを見失い,問題と解決策に間違った思い込みを持つのは,言葉の使い方が悪いから。まやかしの専門用語を使わないようにする。
  • メソッドやプラクティスを実行する前に,それを実行したらどのような影響が出るかについてあらかじめよく考えること。
  • 科学的方法を活かす:調査・分析・精査し問題を定義する,調査結果に基づいて仮説を立てる,実験を行い仮説を検証する,実験結果を見定めて結論を出し仮設検証を繰り返す。