2014/08/27

林義樹・高橋靖直(2000)「大学における教授法の伝統と革新」日本教育経営学会編『大学・高等教育の経営戦略』第5章,玉川大学出版部


  • 大正7年の大学令:必須科目で縛られた学年制廃止,選択科目による単位制導入,試験結果の点数から優良可不可へ,帝大の教育目的に人格の陶冶と国家思想の涵養が加わる。(帝大以外の私大8校も認定)。
  • 1947年「大学基準」制定:1単位45時間,総計124単位,一般教育科目三系列履修のはじまり。
  • 教育条件の急激なマス化と,自学自習を原理に真理を探究する伝統的大学授業観を建前とする教員により,授業崩壊と大学紛争へ。
  • 新制大学という日本の高等教育システムは,発足以来活動の中核である授業のコンセプトを自ら確立することなく40年を過ぎた。→設置基準の大綱化。→残念ながら自主的・主体的に大学教育の個性化を目指して改善・革新に乗り出す大学少数。
  • 旧制大学の時代は,教授する・教授法が用いられた。新制大学で授業という言葉が使われ,教授という言葉が減る。なお,教授法=Teaching,授業=Teachingにない独特の意味(=responsible class management)が含有される。
  • 97年「競争的環境の中で個性が輝く大学」答申:責任ある授業運営と厳格な成績評価の実施
    1. 21世紀の大学教育目標=課題探求力育成
    2. 各教員は学部・学科の組織的な取組を促すこと
    3. 担当授業の教育内容と方法を自己責任で選択
    4. 授業設計を行うこと
    5. 十分に学生の動機づけを行うこと
    6. 教室外の学習活動を指導すること
    7. 成績評価の基準を明示した厳格な成績評価を行うこと
    8. 自分の教育活動を客観的に自己評価すること
    9. そのための組織的なFDを行うこと
  • アメリカのティーチング:形式陶冶→専門知識の習得と研究能力の育成(ドイツの影響)→学生の学習の重視,講義から授業へ(大衆化の影響)