2014/11/03

寺尾敦(2012)「ICTを活用して深い学習を支援する」『コンピュータ&エデュケーション』33,28-33

  • 深い学習とは,「新しい事実やアイデアを批判的に検討し,それを既有の認知構造に結びつけ,アイデア間に多くの結びつきを作る」学習である。
  • 深い学習の達成は,学習の転移, 知識の保持,誤概念の除去,獲得した知識を自分の言葉で説明できることなどによって示される。
  • 講義形式に対する批判があるが,本質的な問題は形式ではなく受動的なく学習にある。講義は受動的になりやすいが,深い学習を行えないわけではない。ALが深い学習を保証するわけでもない。
  • 教師の説明・理解確認・理解深化・自己評価の 4 段階で構成する「教えて考えさせる授業」は,伝統的な授業方法とALをうまく組み合わせた方法。
  • 具体的には,自動化されたシミュレーションを実行する前に,手作業によるシミュレーションを行った。コンピ ュータに任せる部分を段階的に増加させてシミュレーションを繰り返した。手作業によるシミュレーションは, 現象を観察する時間を十分に確保できるため,学生はさまざまなことに気がつく。実験結果の予測を行うことや,友人同士で実験結果を比較することも,こうした気づきを促すと考えられる。観察された現象の一般性を知るためには,シミュ レーションを繰り返す必要がある。コンピュータ・シミュレーションの必要性を理解し,シミュレーションの結果をどのような観点から観察するのかを明確にした上で,自動化されたシミュレーションを提示した。