- 組織アンラーニング:時代遅れになったり人を誤った方向へ導く知識を、組織が主体的に捨て去るプロセス。
- 知識に加え、共有された価値観、組織の認知構造、組織ルーチンを含む。
- 従来の研究=理論的・概念的でメカニズムがブラックボックス。→ 安藤・杉原(2011)プロセスが段階的に進行する様子を示す。
- アンラーニング=置き換えではない(Tsang and Zahra 2008)。アンラーニングと新しいもののラーニングは独立。これらの相補性の検討が必要。
- さらに、組織アンラーニングを当事者視点ではなく分析者視点で見ている。
- 組織ルーチンの変化要因(大月 2007):(1)タスク特性、(2)担当者特性(ルーチンを作動させる要因)、(3)環境要因(ルーチン結果を特徴づける)で構成される。
- ルーチン構造(明示的側面)・ルーチン遂行(遂行的側面)モデル:実践で繰り返し行われ、継続的に使用され、必要があれば修正され、フィードバックされることでルーチン構造が変化する(creation→maintenance→modification→feedback)。
- 修正は、意識的(反省的)と前意識的がある。
- この修正が、置き換え(アンラーニングと新ラーニング)にあたる。
- このプロセスは十分に説明されていない。
- 置き換えはアンラーニングがなければ新ラーニングがないと暗黙に仮定されている。
- ただし、解答・移行・再凍結モデル(レヴィンの変化モデル)では、解凍が不完全なら、再凍結(置き換え)は失敗する。
- 完全な解凍をしなければ置き換えは成功しないという前提(認知主義的前提)。
- 伊藤(2012):正式なプロセスを経た組織意思決定が、成員の日常的タスク特性に適さず、違和感があり面倒であったために失敗した(ルーチン構造におけるアーキテクチャ不全を原因とする失敗)。
- ポイントは、違和感の把握(非認知主義的視点)の重要性。
- アンラーニングと新ラーニングが独立でないことの示唆でもある。
- 完全なアンラーニングができても、新ラーニングに妥当性がなければ置き換えは失敗する可能性がある。
2018/10/24
伊藤精男(2016)「組織ルーティン変容プロセスにおける「組織アンラーニング」の位置づけ」『九州産業大学経営学会経営学論集』27(1),1-16
2018/10/23
山口多恵・酒井郁子・黒河内仙奈(2017)「"アンラーニング"の概念分析」『千葉看護学会会誌』23(1),1-10
- 概念分析:概念の使われ方に着目して,その概念の特性や性質を示す「属性」,概念に先立って生じる出来事を示す「先行要件」,概念が発生した結果として生じる出来事を示す「帰結」について質的に分析し概念を定義(Rodgers)。
- アンラーニングを文献検索し,概念分析法の基準を満たす29/144文献を対象。
- アンラーニングの概念の使われ方に着目して,関連概念,属性,先行要件,帰結に相当する箇所を,段落の通りに記録してコーディングシートを作成。それを質的に分析してカテゴリ化。
- 属性のカテゴリとサブカテゴリ
- アンラーニングの主体:個人,チーム,組織
- アンラーニングの対象:知識,ルーチン,価値観,パラダイム,世界観
- アンラーニングの性質:棄却,忘却,獲得,変更,余地の創出
- 先行要件のカテゴリとサブカテゴリ
- 環境の変換:社会の流動化,変化への対応の要求,システムの合理化
- 責任範囲の拡大:役割の変化,権限の拡大
- 問題への直面:問題関知,危機,成功体験への疑念
- 帰結のカテゴリとサブカテゴリ
- パフォーマンスの改善:改善,新しいシステムの導入,肯定的な意味づけ,成熟,定着
2018/10/19
Akgu ̈n, A., Byrne, J., Lynn, G. and Keskin, H. (2007) "Organizational unlearning as changes in beliefs and routines in organizations," Journal of Organizational Change Management, 20(6), 794-812
- アンラーニング:ラーニングの反語と理解されたために多くの誤解が生まれてしまった。
- アンラーニングは、信念・ルーチンの変更と、環境適応のための組織的アンラーニングの組み合わせという2つの概念を内包している。
- 一般に(個人レベルでも組織レベルでも)、アンラーニングは(1)信念の放棄を通じた記憶の消去、(2)記憶のメカニズムと連結の分解、記憶がどう形成されるかの変化の3つを含む。
- 組織記憶は3つの方法で形成される
- 知識、参照枠組み、モデル、価値、規範を含む組織的信念
- 標準業務手続きや情報共有メカニズムなどの、公式・非公式の行動ルーチン、手続き、文書
- ツール、プログラム、製造ラインのレイアウトなどの、組織の物理的生成物
- → よって、アンラーニングはこれらの除去が含まれる。それにしてもこの定義は広すぎる。
- アンラーニングは認知プロセス:人工物でアンラーニングを促進できる。
- 記憶には、叙述的なもの(=信念)と手続き的なもの(=ノウハウ)がある。
- 組織アンラーニングは、信念とルーチンの共変で操作可能になる。
- アンラーニングは組織変革と混同されやすいが、これはより広い概念で、変化のプロセスの最終的な状態を指す。アンラーニングは、記憶の消去に注目するもの。
- アンラーニングのタイプ
- 信念速・ルーチン速:再発明型(予測不能高・環境変化高)、根本的な変化、困難でリスキーなアンラーニング。
- 信念速・ルーチン遅:形成的(予測不能低・環境変化高)、ルーチン変化の積み重ねで新しい信念ができるが抵抗も大きい。
- 信念遅・ルーチン速:適応的(予測不能高・環境変化低)、既存の仕事の進化・革新や新しい部門設置で進む(ホンダシビックの例)、情報変化が激しいときに起こる。
- 信念遅・ルーチン遅:手続き的(予測不能低・環境変化低)、小振りの変化、日常的な修正の中で起こる。
- 今後の課題
- トリガー・先行物について、マネジャーの役割について、各タイプのアンラーニングの行動的・運用的帰結についてなどの調査
2018/10/18
Nusche, D. (深堀聰子訳)(2008)『高等教育における学習成果アセスメント』OECD 教育関連ワーキングペーパーNo.15
- 1つのアセスメントツールで教育の重要な成果をすべて包括的に測定することは不可能。→ 目的に対して最もレリバンスが高く、組織のミッション・目標に対応する成果を選択してアセスメントする。
- 学習成果
- 認知的な学習成果:専門分野別の知識から、極めて一般的な論理づけ能力や問題解決能力を含む幅広いもの(Shavelson and Huang 2003)。
- 知識の習得:概念、事物、事象について、認知または回想によって記憶すること(Bloom 1956)。
- 一般的知識:必須の学習内容とみなされているコア・カリキ ュラムを構成する知識。
- 認知的な技能:言語的・数量的論理づけ、情報処理、理解、分析、批判的思考、問題解決、新しい考え方への評価(=複雑な思考プロセスから成り立っている)。
- ただし、これが一般的か(一般化されたパターンに従うか)、専門分野別に固有のものかの見解は一致していない。
- 一般的技能:どのような科目や状況においても援用することができ、新しい状況下でも学生が活用できるもの。学生の知的問題を解決する能力に着目するテストを用いて測 定することができる。
- ただし、これは年齢との相関が高く、単に学生の知能や過去の学校教育の結果を測定する危険性がある。
- 非認知的な学習成果:信念の変化や、特定の価値観の形成をさす(Ewell 2005)。主に正課外活動で形成される。
- これが含まれる=高等教育機関のミッションが、知識と技能の習得にとどまらないことを示す。
- 心理社会的な発達:アイデンティティ形成・自尊心などの自己形成+他者・組織・環境などとの関係性の形成(自律性や成熟を含む)。
- 学習成果は、教育の質の産物よりも、機関が提供する学習機会に学生がいかに積極的に参加したかに規定される。→ NSSEは組織が、学生の積極的な取り組みをいかに活発に促しているのかを測定する。
- 非認知的成果は間接的に測定される。そもそも、価値観や信念と、観察可能な活動や行動との関連は未だ明らかにされていない。
- コンピテンス:要求に応え、課題を的確に遂行する能力であり、認知的・非認知的側面の両方を含む(Rycher 2004)。=成果の認知的・非認知的分類を越えたモデル。
- コンピテンスは、不断に変化する状況のなかで、行動、知識、価値観、目標を組み合わせることから生まれる。
- コンピテンスのアセスメントツール:認知的、情緒的、行動的特性が複雑に組み合わさった状態を捉える(ポートフォリオに筆記課題、実習、インタビュー、実験やインターンシップの報告書と、自己の成長を評価させる質問紙など、成果の間接的な証拠を含める)。
- コンピテンスには一般的と職業的(=employability)の違いがある(Otter 1992)。
- ただし、職業的コンピテンスを重視すると、深く探求するなど高等教育の重要な側面が軽視されやすくなる。
- アセスメントツール:基本的に認知的成果、しかも一般的な成果を重視。
- ツール提供組織:政府、大学協会、民間テスト業者、非営利団体。
- 頻度:一時点テスト(学期末)、クロスセクション(新入生と卒業生)、長期的アセスメント(2時点以上)。
- ツールの種類:標準化直接評価(カリキュラムに埋め込むもの、埋め込まないものがある)。
- 形式:選択式、記述式。
- 質の基準:目標準拠、集団準拠。
- 対象者:学習期間の終わりに測定。特に直接評価では卒業時生。義務化されていない限りはサンプリング調査。
- 動機づけ:少額の謝礼金・贈り物あり。参加者数に応じた寄付金もあり。
- 焦点:個人レベル(個別支援提供に使う場合あり)、集団レベル(課程や機関の評価)
- 結果の使途:形成的評価(学生・教員へのフィードバック)、総括的評価(アカウンタビリティ要請)。
2018/10/16
塩野宏(2014)「日本の行政過程の特色」『日本學士院紀要』68(2),113-137
- 申請に基づく行政処分(許可・認可・指定など)では、処分する側の依るべき判断基準・要件を定めた明文の条項が置かれるのが通例。
- 学校教育法には、大学の設置認可にあたっての基準を明示した条項がない。
- 大学不認可問題の行政法上の問題
- 大学設置認可の法的性質―講学上の認可、料金認可、認可法人の認可、病院許可等との異同
- 内示・内定の法的性質―情報の提供と行政指導の混合的行為
- 学設置基準の法的意義―認可基準と維持基準の異同
- 規参入規制政策の手法
- 大臣の(不)認可権と設置審議会答申議決の関係―審議会議決の拘束力とその範囲
- 不認可措置(認可留保・不認可決定)に対する訴訟の方法―行政訴訟・国家賠償訴訟の可能性
- 以下では、参入規制事務における設置審及び大臣の権限を検討する。
- 大学の設置に公的規制を課すことには異論ない→具体的規制の内容、方法的合理性が問題。
- 抑制政策の根拠は多様。財政(私学助成)、国土(首都圏整備)、経済(規制緩和)などがあり、大学政策自体よりも政府全体の政策への対応によることが多い。また抑制の対象は主に私学(の質の維持)。
- 設置審:一貫して認可を決定してきたが、権限の範囲は明確でない。(諮問・答申自体は通常のプロセスだが。)
- この背景には、戦後アメリカによる、CharteringとAccreditationの導入がある。
- もともと設置審は、抑制措置の立案過程、基準設定、個別認可課程のすべてに権限を有していたが次第に縮小され、文部省中心主義へ移行した。
- 設置審の機能は、Charteringに収斂した(認証評価期間は別に設置された)。
- 設置審には総量規制に関する定めなし。抑制措置につながる固有の基準設定権限もなし。
- 大臣にも、答申に重大な誤りがあるなど以外には抑制措置はとれない。
2018/10/15
南雲智映・平井光世・梅崎修(2017)「非正規化が正社員の人材育成に与える影響」『大原社会問題研究所雑誌』704,57-78
- 非正規化=人材育成計画の阻害。
- (短期)OJTが沿革に行われない、正社員業務複雑・高度化、(長期)技能継承・ノウハウ蓄積困難。
- 非正規化の主な問題:難易度が上がった職場の管理業務をこなすこと
- 複数雇用区分によるコミュニケーション不全。
- 隙間業務問題(柔軟な責任行動の拡大):正社員は良い査定を得るために評判を求めるが、その負担が大きくなる。
- 非正社員の動機づけ:キャリア展望がないため。
- これらを踏まえて、非正規化が正規の仕事内容・人材育成に与える影響を分析。
- 大規模大学の教務、図書(以上定型)、就職支援(非定型専門的)で非正規活用経験について正規職員10人に面接調査。聞き取り事例を記述。
- 担当業務の変化を98、06、10の3時点で比較。主担当が非正規化。
- 人材育成にゆとりが必要という主張:仮にゆとりがあっても、優しい仕事がなくなり、仕事の高度化でOJTが十分でなくなる可能性がある。
2018/10/10
Sridharan, B., Tai, J. and Boud, D. (2018) "Does the use of summative peer assessment in collaborative group work inhibit good judgement?," Higher Education, 1-18.
- 形成的評価については、学生はピアを正当に評価できる。ピア評価が最終評価に反映される場合は、かなり緩い評価になる。特に低パフォーマンス学生に対しては、その歪みが大きくなる。
- 97人のクラスで匿名相互評価システムを活用した実験。実際に情報システムを作るというプロジェクトベースの課題にチームで取り組む授業でデータを取得。
2018/10/09
省庁再編組織の「使命」カギ 多様な任務、要因を下げる
- 政府・官僚のインセンティブ問題:①政府の追及する目標が多様であること②政府のパフォーマンスは絶対評価のみならず相対評価も難しいこと③政府が異質な選好を持った国民に広く薄く「所有」されていること。
- 複数の任務や複数の依頼人を持つ代理人の場合、パフォーマンスの計測が容易な仕事のみ専心したり、自分により目をかけてくれる依頼人になびいてしまったりして、他の任務や依頼人をおろそかにしてしまうというバイアス(ゆがみ)が発生することを強調した。したがって、それぞれの任務をバランスよく遂行することを官僚に求めようとすれば勢い彼らのインセンティブは低くならざるを得ない
- 政府・官僚のパフォーマンスが絶対的・相対的双方の評価とも難しいということになれば、インセンティブ・システムは、やはりホルムストロム氏が理論化した「出世欲」、つまり、正確には測れない現在のパフォーマンスがそのまま金銭的な報酬に結びつくのではなく、「評判」が積み重なることで能力が評価され、将来の昇進や天下りに反映されるというメカニズムにならざるを得ない。
- 複数の任務を持つ官僚のインセンティブの問題を考えると、担当している任務の数が大きくなればなるほど、その総和としての成果、ひいては能力評価の誤差が大きくなるため、それぞれの任務に対する努力水準の総和も低下してしまうことを理論的に示した。つまり、「出世欲」が大事ならば、多数の任務を与えることはますます官僚のやる気を失わせることになるのだ。
2018/10/08
Campbell, C., Jimenez, M. and Arrozal, C. (2018) "Prestige or education: college teaching and rigor of courses in prestigious and non-prestigious institutions in the U.S.," Higher Education, 1-22.
- 大学をランキングに応じて高・中・低に分類(60位以上、61〜100位、100位以下)、研究チームで9大学の587コースを観察して、教育の質についてルーブリック評価によって数値化。
- 高ランク大学ほど、認知的複雑さが高い。しかし、ランキングと教育の質は比例しない。
2018/10/05
シャイン,E. (2016)『企業文化 改訂版: ダイバーシティと文化の仕組み』白桃書房
- リーダーシップと文化は表裏一体
- あるリーダーシップスタイルが正しい方法と解釈されるのは、それぞれの文化が存在するため。
- リーダーが外から来る場合は、4つの選択を迫られる。
- 既存の文化を破壊:新しいリーダーの価値観を反映できるが、必要な知識やスキルが失われるリスクも伴う。
- 既存の文化と戦う:新しいリーダーの価値観を押し付けるが、リーダーの排除を待たれるリスクがある。
- 既存の文化に従う:新しいリーダーの信条や価値観をあきらめるが、変化が必要な時代遅れの文化が存続されるリスクがある。
- 文化を進化させる:仕事のやり方を理解するまでは既存の文化を踏襲するが、頃合いを見て新しいルールや行動を実行する(政府機関などではこれが有効)。
- サブカルチャーのダイナミクスが重要になるほど、リーダーの役割(うまく連携させること)が大きくなる。
- つまり、文化的な起源、進化、変化を考えずにリーダーシップは理解できない。
- 2つ以上の文化が統合される場合の4変化
- 分離:文化が分離したまま。各文化が連携しないなら有効な選択肢。
- 支配:1つの文化がもう1つを支配。
- 融合:望ましいと考えられているが、複雑で疑問の余地がある。特定条件下でしか生じない。異なるサブカルチャーが共同して取り組む共通課題があるときに、融合は達成されることが多い。
- 衝突・抵抗:サブカルチャーが内部で抵抗する。対立するのはマネジャー同士ではなく、サブカルチャー同士。マネジャー間で同意しても、メンバー間は同意するとは限らない。
- 組織文化の問題
- 成功に関連する(環境適応)文化をいかに維持するか。
- 多様なサブカルチャーをいかに統合・融合・連携させるか。
- 環境変化で機能しなくなった文化をいかに見つけて変化させるか。
- 3つの文化レベル:共有された暗黙の前提は、集団で学習した価値観や信念、成功のために認められて譲れないものになったもの。
- 文化は共有された暗黙の仮定のパターン。暗黙の仮定は、外部に適応したり内部を調整するといった問題解決の際に、組織が学習した方法。
- 文化はメンバーに聞いてもわからない。良い文化も悪い文化も存在しない。
- DECの事例:組織内で文化がぶつかったために大きなエンパワメントが生まれた。
- 文化は深い(操作したり変革できると思うと失敗する)、広い(日常生活をつくるものであるため、終わりのない作業)、安定的(変化に対して強い不安と抵抗を生じさせる)。
- 文化=は風土(組織がどう感じているか、メンバーのモラル、人間関係)ではない。文化は、外部における生き残りの問題、内部統合の問題、より深いレベルに潜む仮定と関わるものである。
- 文化の内容
- 外部環境での生き残り(戦略・目標):「カーペット洗剤はうちの製品ではない。」どの組織も、歴史を通してどのような戦略がうまくいくか・いかないかを学ぶ。年月をかけて組織の中核・戦略に関連して文化は発展する。
- 組織構造:急勾配の組織構造で成功して入れば、正しいやり方だとメンバーは信じる。
- 測定:どのような情報を集め、どう判断するかは文化面の仮定が大きな影響を持っている。
- 人間組織の統合:共通の言語と概念を持ち、グループの境界を認識し、地位や権限の決まり方を学ぶことで作られる。
- 暗黙の仮定を確認する:人工物と価値観が噛み合っていない箇所を見つけて質問する。
- 組織の文化は、より上位の文化に影響される。
- どれだけチームワークが推奨されても、責任がチーム全体に課せられ、チームごとの報酬が導入されない限りチームワークなど存在しない。
- 組織が文化を評価しなければならないとき:経営上の問題に直面した、合併などがあった、共同事業やプロジェクトを実施するなど。
- 文化は調査でわからない:より深いレベルにある現実的な仮定に根ざしているため。
- 文化が強固なのは、グループ内で共有されているからであり、メンバーがグループに残りたいと思うことで文化的仮定が強化されているため。
- 文化を解読する演習
- 自分たちのビジネスの問題点を確認する(改善の余地、必要に迫られた戦略など、将来像など)。
- 文化の3つのレベルを知り、暗黙の仮定を明らかにすることを確認する。
- 人工物を特定してリストアップする(服装、上下関係、勤務時間、ミーティングの進め方やタイミング、意思決定方法、コミュニケーション、懇親行事、制服や社員証、言葉遣い、儀礼や慣習、意見の相違の対処の仕方など)。
- 組織の標榜された価値観を特定する。
- 価値観と人工物を比較する(矛盾を探る)。顧客第一と標榜されながら、それに合わない人工物がないか。その中から、実際にシステムを動かし、多くの人工物の原動力になっている暗黙の仮定を浮かび上がらせる。
- 共有されている仮定を評価する。目標を達成する際、共有基本仮定がどのように目標達成に資するのか・阻害するかを評価する。
- 次のステップを決める。問題解決の助けになる文化を活用する組織変革プログラムを検討する、今回は十分分析できなかったことを確認する、など。
- 大人の学習は学習棄却。特に文化に関しては、価値観や仮定を捨てなければならず、不快感や不安感でいっぱいになる。そこでの学習モデルは、解凍・受容・再凍結。
- 否定的確認:信念や仮定を揺るがすことに気づいたり感じること。大人の学習の基本的な刺激。
- 否定低確認は、内から出ることもマネジャーから迫られることもある。経済的、政治的、技術的、法的、倫理的、内面的な脅威がある。
- 否定的確認の源泉には、大損害とスキャンダル、新技術の導入、合併・買収、カリスマリーダーシップ、教育と訓練の5つがある。このうち、教育と訓練だけが異なるやり方を知る唯一の方法。
- 生き残りの不安と学習する不安の均衡で、学習棄却は進む。
- 学習への不安には、権威や地位を失う、一時的にできなくなる、できないために制裁を受ける、アイデンティティを失う、グループの一員でなくなるという5つの恐れがある。
- 学習と変化には、2つの原則がある。生き残り不安>学習不安と、学習不安を減らすことにフォーカスすること(=心理的安全を生み出す)。
- 臨死的安全を作り出す方法:この8条件がなければならない。
- 説得力のある積極的ビジョン:新しい考えや仕事のやり方は、自分も組織もよくなると信じないといけない、必要なものだと明確にしないといけない。
- 公式なトレーニング
- 学習者の参加:公式なトレーニングの横で、非公式な学習法が容認されないといけない。学習目標は交渉の余地はないが、学習方法には独自性を認める。
- チームの非公式訓練:変化への抵抗はグループの規範に埋め込まれていることが多い。非公式の訓練は、グループ全体で行う必要がある。
- 練習・コーチング・フィードバック
- 明確な役割モデル:新しい考えややり方を取り入れる前に、実際にそれを見て自分が取り入れた時を想像できるようにする。他者から学ぶ機会を作る。
- 支援グループ:学習に関する問題を話し合うグループを作る。
- 望ましい変化に一致したシステムと組織構造:新しい働き方に合わせた、構造、報酬、管理システムでサポートされなければ学習は進まない。
- 学習のプロセス=認知的再定義
- 新しい行動が学習者の自己イメージとして内面化されるまでは、新しい学習は実現しない。
- それには、十分な心理的安全を組織が生み出す必要がある。
- 模倣・同一化と探索・試行錯誤:新しい概念や評価基準を学ぶ2通りの方法。
- 前者を勧めるなら訓練の中で役割モデルを提供する。新しいやり方の帰結が明確ならこちらがよい。
- 後者を勧めるなら自分たちで学習できる開発を奨励する。
- あるものが文化の一部となるのは、それがうまく機能している場合(成功し、不安を提言させる)だけである。
- トップダウンや強権もうまく機能していれば支持される。
- 文化の定着において、リーダー自らの行動(言行一致)は最も重要なメカニズム。
- 文化が変わるのは、存続の危機の時だけ。
- 自然な進化:創業期の文化は、多様化・複雑化、より高い次元に統合されるとともに、特定部分が環境に適応してサブカルチャーを形成する。
- 環境変化の不均衡は、組織的に無視される。変化の必要性を認識するには、混合種(新しい信念や仮定を手に入れた人)のメンバーを計画的に育成する。リーダーは、否定的確認のサインに注目し、何が見逃されているかを洞察しないといけない。
- 一般にサブカルチャーには、営業、エンジニア、経営の3つがある。
- 文化的課題は成熟期に起こる。それは学習棄却が必要になるため。
- 初期段階はリーダーシップで文化がつくられる。成熟期は文化がリーダーを作り出す=文化の鋳型に合う管理職しかトップに上れないため。
- 成熟期は、組織で行われていることの大半(使命や戦略さえ)は無意識に決められてしまう。
- 成熟期はサブカルチャーが強力に育っている=統合した文化を維持するのは困難。
- この段階のリーダーの仕事は、どう文化をつくるかではなく、今あるサブカルチャーをどう管理するか。
- 成熟期の変革には、並行学習システムをつくる。
- リーダーが十分な否定的確認を経験することから始める。
- 組織のある部分を境界に位置づけ、新しい考え方に触れさせる。(部外者による評価は生産的にならない)。変革には文化を解読した内部のキーパーソンが必要。
- 変革管理プロセス
- なぜ変革するのか?:否定的確認で生存不安や罪悪感を生む。
- 理想的な将来像とは?:新しいコンセプトを、具体的な行動につながるものとして保証する。
- 現状の評価と計画:理想的状態を理解したら、現状とのギャップを明文化する。その際、客観性を確保するために並行学習システムを構築する。
- 移行を管理する:抵抗力や学習不安を取り除く。トレーニング、ロールモデル、資源、サポート、インセンティブを用意する。
- 強い文化を持つことは有利か不利か?→ 組織の発展段階という視点で見直す。
- 成長期は、強い文化が組織アイデンティティの源泉となり、管理手続きを制度化する必要が少なくなる。
- 成熟期は、公式手続き制度が必要になる。文化の核となる仮定がなければ、強い文化を持つ意味が失われる。
- → では核となる文化が機能しなくなるとどういう問題が起こるのか?
- 通常の進化も管理された進化も役に立たなくなる。
- 核に対して否定的確認がなされると、新しい仕事が想像できないが、実現不可能として否定するかのいずれかしか起きない。
- 衰退期の文化的変革の選択は2つしかない:倒産・再生か、買収・合併。
- チェンジリーダー:否定的確認を十分に生み、変革プロセスを組み立てられる人である必要がある。
- リーダーが備える特徴:信頼性、明確なビジョン、ビジョンを明確に示す能力(口頭・書面)、組織の発展段階ごとに文化のダイナミクスが異なることを理解していること、組織の規模・歴史・技術を考慮した変革プログラムを構築する能力
2018/10/04
経済企画庁経済研究所(1998)『エコノミストによる教育改革への提言』
- 高等教育改革の基本的目標
- 政府の役割を明確にする:資本市場の不完全性(教育費負担問題)と、外部性(研究活動の社会的便益など)の是正に限定する。
- 教育機関・教員間に競争原理を導入する。
- 市場メカニズムで人材需要変化に対応するシステムを構築する。
- 高等教育への公的規制の3種類:非分配製薬(非営利)、需給調整規制(参入規制)、質に関する規制。
- 淘汰時のセーフガードを確立して、参入を自由にするべき。
- 公的補助は、個人補助に重点を置くべき。研究助成は競争的資金の充実を基本とする。
- 国立大学は独立採算に近づけることを検討する。
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