- 最古のFDは1810のハーバード大のサバティカル,研究能力開発支援。
- 現在のFDは1950-60のアメリカの学生運動から生まれた=研究者の役割に対する伝統的な見方の見直し。
- FDの段階:学者の時代(50-60),教師の時代(60-70),開発者の時代(80),学習者の時代(90),現在はネットワーク推進者の時代(FDerが教授団・執行部とともにネットワークを構築して組織的な問題に建設的な解決策を提案する)
- アメリカ初のTLセンター:ミシガン大アナーバー,1962。
- ティーチング・サークル:6〜8人の教員で,興味のある共通テーマ(AL,PBL,TP,評価,コース設計)について集まり,学期単位で定期的に集まって教育への示唆を得る。
- ファカルティ・ラーニング・コミュニティ:サークルよりも広い,通年にわたって重要事項を取り上げる8〜10人の教員構成。
- コミュニケーションが上手な人は,会話の相手に焦点を合わせている。FDerに支援を期待する者も,本人に敬意を払う方法で支援が提供されることを期待している。
- テクノロジー活用の課題:(1)技術を避ける教員の態度理解,(2)適切な技術選択,(3)取り入れやすくするために教員の知識と目的を活用する,(4)センターのプログラムや目標に適した技術を使う。
- テクノロジー活用例:知識開発(情報の批判的省察),問題解決技能開発(問題配信,シミュレーション),学生間のつながり構築
- 研究大学では,改善ではなくイノベーションに力点を置く。
- 理事の新しい構想をいち早く把握して,センターの活動を構想に合わせる。しかし,多くの大学でセンターと執行部の優先事項がすりあわせられていない。
- 同じ分野背景を持つFDerへの反応はよい。FDerが研究者であること。そのため,学部と協働することが賢明。しかし,仕事の優先順位を学部に合わせていないセンターが多い。センターの活動に学部教員のオピニオンリーダーを巻き込むこと。
- 教員の多くはセンターを活用しないが,センターを可視化すること。新任教員研修やニューズレターなど。
- 優れた教員によるセミナー・レクチャー,他分野の教員とのコミュニティ形成も有効。
- センター教員はアクションリサーチを行うべき。
- 組織開発:ある教育機関とその部局における組織的な構造と手続きの開発であり,組織開発の取り組みは教員・職員・学生・他のスタッフを支援することを目的に,組織が効率的・効果的に機能するようになることを目指すものである。学科長に対してリーダーシップ訓練を行うことや,集団プロセスの効果的な利用,教育機関の使命の見直しや改訂,組織改革の実行,機関ガバナンスの問題などが組織開発分野の代表的トピックである。
- 組織開発は関係性に関わる:承認に関わる方針や手続きの見直しと改訂など人事の問題を包摂する。FDerは機関内の人間的・構造的な相互作用と,それが個人や内部組織に与える影響の両方を考える。
- 組織開発は文脈に関わる:機関の文化の考察を含む。主に4つの土台がある。(1)専門領域に根ざした同僚的文化,(2)明白な教育目標に焦点化した管理的文化,(3)コミュニティの全構成員の成長に重点を置いた開発的文化,(4)機関資源の公平で平等な分配に重点を置いた交渉的文化。
第3部の辞書的な有用性が優れている。第1部は中途半端に抽象化されているため,内容が実践的でない。理論化・体系化を目指したのであれば失敗しているし,よりケーススタディとして文脈情報を含めた記述の方が,示唆に富むものとなったはず。