2014/07/10

中野秀一郎(1981)『プロフェッションの社会学』木鐸社


  • 官僚制は組織体制を強調し,個人の組織に対する忠誠を要求する。それに対して職業的要因は個人の役割を重視し,組織体は個人的活動と円滑な人間関係のために奉仕すべきであるという考え方をとる。官僚的原理は身分制を通して対人関係を重視するのに対して,専門職業家の原理は個人とその仕事を重んずる(フランシス&ストーン)。
  • ホールの専門職の態度的属性:(1)主要なリファレンスとして職能集団を利用する,(2)一般大衆への奉仕を信念とする,(3)自己制御に対する信仰,(4)使命感,(5)自主性。ホールの官僚制の構成要件:(1)権威の階統序列,(2)分業,(3)規則の存在,(4)手続き上の特殊化,(5)非人間性,(6)技術的能力。一部は負の相関(階統序列性),一部は正の相関(技術的能力)。
  • Established Professionほど組織と専門職の葛藤強い。
  • 専門職思考の強さと組織へのコミットメントの強さにより,便宜主義,ローカリズム,コスモポリタニズム,二重忠誠をつくると,威信の高い大学で二重忠誠あり(Lipset 1972)。→単純な二項対立で扱えない。
  • 若い時は研究のみ,熟練になると組織の要になる,研究条件の整備に関わるなど政治的役割を担うなど,キャリア過程での役割変化にも留意すべき。
  • 大学教員はもともと組織の中のプロフェッションという性格を有する。(ただし,発生は知的ギルド)。
  • 大学人の役割には,そもそも内的葛藤がある(教育・研究・行政・啓蒙)。(補完・一貫性もある)。
  • 年齢が若いほど研究志向。