2014/07/08

ピーター・センゲ ほか(2014)『学習する学校』8-12章,英治出版


  • 基本理念
    • 変化は小さくはじまり,有機的に育つ=ある学校でうまくいったプログラムを広げようとしてもだめ。
    • 持続的な学びには個人的なコミットメントが必要=権威者の命令では改善に熱心に取り組めない
    • 資金は最重要の資源ではない=学習のディシプリンが重要
    • 組織学習は他の方法より時間が短くてすむ
    • パイロットグループは変化をもたらす培養器=変化は小さくはじまる
    • 組織学習にはあらゆるレベルのリーダーシップが必要
  • 学校の目的:(1)技能を持った労働者の育成,(2)個人の経済的成功(競争力あるスキルの付与),(3)自分自身の人生のためのスキル・知識の吸収,(4)人々の能力の標準化,(5)社会的公正の拡大,(6)自己規制できる大人の育成
  • 教えることは倫理観に関わる問題。民主社会の中で子どもの発達に責任を持つこと。
  • グッドラッドの学校の4つの倫理的側面
    • ●政治的・社会的な民主制への文化適応=学校は若い世代に民主制を理解させるもの
    • ●知識へのアクセス=学校は若い世代に人類の関心事となるテーマに体系立てたやり方で出会わせる唯一の機関
    • 育みの教育学=全ての子どもが自分の学習に必要な栄養を与える科学であること
    • 責任ある学校のスチュワードシップ=教員は学校内の全ての教室で起きる教育的活動を自らの責任と理解すべき
  • 倫理的側面を振り返る問い
    • 自分の教え方・教室・学校についてどれだけ批判的か(現在の構造から利益を得ているのは誰か,損をしているのは誰か,構造はどんな価値観を肯定しているか)
    • 自分は学校の学習条件を変えるために働いているか(白人は進学コースへ,一般コースに入れない)
    • 自分は学校教育の目的は何かと問い続けているか(⇔手段だけを問うてるか)
    • 自分は継続的な探求に深く関わっているか
  • 学校のビジョンは,保護者,生徒,教員でつくる点が特徴
  • 学校が共有ビジョンを生み出せない理由の一つは,教員が一人で仕事をしていること(教員は孤立した中で努力している)。だから,パートナーを見つけないといけない。
  • プログラムの目的を変えることは,それに関わる人が一緒に変わること。2年はかかる。どんな組織も変革の際に時間的投資を省くわけにはいかない。
  • 教育実践は批判的な振り返りを通して強化されなければならない。しかし,教えることについて会話していない学部も多い。
  • シナリオプランニングは学校向き。ただし時間がかかる,1年以上。
  • 教員は自分だけでは信じていることから足を踏み出せないため,コミュニティに支えられた注意深い対話を続ける必要がある。
  • 教育リーダーに求められる学習者中心のリーダーシップは,学習が学校システムの文化の一部であることを理解すること。=確信が持てないことは当然で,探求し続け,驚きにであることも恐れず,未知との遭遇に喜びを感じる人間であること。