2014/06/13

羽田貴史(2003)「大学組織の変容と質的保証に関する考察」『高等教育システムにおけるガバナンスと組織の変容 』COE 研究シリーズ8,第1章


  • 大学組織とシステムの明確な特質は,高度に断片化された専門職主義である(Clark 1983)。
  • 大学組織は業務そのものが,断片化を拡大する性質を持っており,組織としての一体性を維持するためには,意図的かつ恒常的なガバナンスが不可欠であるという特質を持っているのである。
  • クラークは組織レベルをシステム(政府など),事業組織体(大学),専門分野(講座・学科)の3つに分け,変動要因の規程力が上と下で異なるとした。
  • ベッチャー=コーガンモデルは,これに個人レベルを含めた点が重要。
  • 高等教育における「質」概念は,普遍的・絶対的なものではなく,歴史的・相対的な概念である。定義を困難にする理由のひとつには,高等教育の「質」とは,単一の尺度によって規定されるものではないことがある(=授業,教育計画,研究,職員配置,学生,建物,設備,地域社会へのサービス,学問的環境を包括した機能と活動)。多元的であるだけでなく,「絶対的な質というのは真や美のようなものだ」とする意見もある。