Croucher, G. (2025) “ Academic Democracy in the Age of Corporate Governance: Addressing Challenges to Widening Participation in University Governance.” Higher Education Quarterly 79(3)
- 大学のガバナンスには大きく2つの対立軸がある
- Academic Democracy:大学は教職員・学生といった構成員によって自主的に運営されるべき(共同体統治)
- Corporate Governance:理事会の監督の下で、法的・財務的な責任を負うべき
- 意思決定の責任の所在を明確にし、リスク管理を徹底する
- 理事会メンバーは特定グループの代表ではなく、全体の利益のために行動する受託者である
- Corporate Governanceが主流になることで、Academic Democracyが困難になっている
- 誰が何を統治するかが曖昧
- 学問の質の保証には専門家の判断が不可欠なのに、意思決定の責任は理事会が負うとなると、最終的な権限は誰が持っているのか?
- 教職員・学生が理事会メンバーになると、役割葛藤に陥る(全体利益の受託者なのか、グループの代表なのか)
- ガバナンス参加拡大に限界がある
- 学生を参加させようとしても、在学期間が短く、知識・経験が不足し、実質的に貢献が難しい
- 学生自身がコミュニティの一員よりも教育サービスの消費者と自認している
- 外部(制度)の影響がある
- 大学は、政府、規制、資金、社会からの期待などの圧力にさらされている
- 民主的に決めたことが外圧で覆される可能性がある(外圧の期待に沿う限りにおいてのみ自治が許される)
- これらを克服するには熟議(Deliberative Democracy)が必要
- 1つの理事会で全てを決めず、このなる役割の複数のガバナンス組織を相互に連携させる(教授会の権限を拡張する(施設管理や予算配分まで))
- 会議体の目的に応じて、教職員・学生が最大限参加できる仕組みを用意する