Nembhard, I. and Edmondson, A. (2006) "Making it safe: The effects of leader inclusiveness and professional status on psychological safety and improvement efforts in health care teams", Journal of Organizational Behaviour, 27, 941-966
- 医療チームで、リーダーの行動がメンバーの心理的安全にどう影響するか?
- 医療現場は、医学的知識の発展スピードが速い、専門分化が進行、医療職種間の相互依存性が高まるの3つの特徴がある。そのため、オープンコミュニケーションと相互承認が重要。
- しかし、チーム単位での質向上において、協働を阻害する要因も多い。
- 負荷が高い取り組みで、失敗するとハイリスクであるなら、質向上の取り組みはどうしもて集権的・階層的なものになる。
- 職種間の情報共有では、包括的な情報処理が必要がだが、そうした負荷の高いコミュニケーションは起こらない。
- 医療職種間には強固な階層構造が未だにある。多くの失敗事例で、医師は他職種からの重要な情報を無視している。
- そこで、リーダーの包摂性を鍵概念として、チーム内のステータスと心理的安全の関連性を考察する。
- ステータス:年齢、学歴、人種、性別、役職などの属性に基づく個人的な力(卓越性、尊厳、影響力)のこと
- 高ステータス者ほど、下位のものより有形・無形の恩恵を組織内で受ける。
- 組織のイノベーションは、少数意見を採り上げなければ起きないが(Nemeth 1986)、高ステータス者が議論を占拠して、それを阻害する。
- 低ステータス者が意見を言えるかは、心理的安全が重要で、それは高ステータス者の振る舞いに左右される。
- 調査では、以下の仮説を検証する。
- 学際的チームでは、高ステータス者ほど心理的安全性を感じる。
- ステータスとメンバーシップの関連性が、心理的安全度を決める。
- リーダーの包摂度が、心理的安全を高める。
- リーダーの包摂度が、ステータスと心理的安全の関係性を調整する。
- 心理的安全度は、質向上の取り組みにプラスに働く。
- 心理的安全度は、リーダーの包摂度と質向上の取り組みの関係を調整する。
- 23NICUの1375/1440職員のデータを使用(100医師、998看護師、131呼吸器技師、146専門職)
- リーダーの包摂度が高いほど、低ステータス・高ステータス双方とも、心理的安全度が高い。