組織の変化を測るポイントは、(1)戦略計画に基づくマネジメント、(2)上級マネジメントチームの設置、(3)意志決定プロセスの省力化・組織構造のフラット化、(4)教員レベルへの予算権限委譲、の4つ。
英国での高等教育の市場化は、思ったような効果を持たなかった。その理由は、学生が商品に対する対価を支払う主体でないこと、その価格と商品を決める主体は政府であること、の2つ。
欧州の高等教育室保障のスタートは、学生の流動性を高めること、欧州市民の雇用適正の向上、それらを通じた欧州社会全体の経済的発展を目指したこと。
Bolognaプロセスの中で、大学院教育に対する国家の役割が軽視され、個人の責任で行うことになった。
流動性、雇用可能性、競争性、透明性については合意できても、各機関におけるその実現は別の問題。
質保障とは、誰が質を定義するかという問題であり、その議論はまさに権限に関する議論である。
戦略プランニングは、機関内の実行では様々な問題がありながらも、その有用性が指摘されてきた。本論の立場は、戦略プランニング自体の有効性を認めながらも、その実効性には不備があるというもの。
戦略プランは、アメリカで始まったが、必ずしも成功しているとは言えない。
その原因は、リーダーシップの欠如、コミュニケーションの不足、構成員の不参加、権限の分散、資源不足、改革への抵抗、戦略プロセスそのものへの不理解である。
Brysonによれば、非営利組織の戦略プランニングは、プランニングというよりも戦略的マネジメントである。戦略的な思考に参加することの方が、プランの立案そのものよりも重要。
もう一つアメリカでうまくいっていない理由は、単に流行に乗るためにプランを作っていて、信頼性がないため。対外的な文書作成に終始してる。
HEFCEの戦略プランニングガイドは、高等教育機関の複雑性や不確実性への配慮がなさすぎた。組織として直面する不確実性の認識や、戦略を単なる計画立案と解釈した点が問題だ。
本稿ではプランニングプロセスに失敗の原因があると考える。プロセスが、データ主義で、官僚的であるために、プランニングがうまくいかなくなる。戦略プランニングは、データ主導の情報処理、戦略的思考は創造的な発想と言ってもよい。
戦略プランニングは権限を教員から中央へ移すことと理解されがちだが、そうした状況では、教員は取り残されることへの不安を覚える。
ポルトガルは、戦略の必要性が業界で高まっている。:私大の成長と人口減、ポリテクの大学化など。
総じて、アメリカに比べて欧州では、組織が構造化され、コミュニケーションが効果的に行われず、教員が力を持っているため、トップが設定したプランを実行することが難しい。
しかも、トップが教員から選挙で選ばれ、トップしての準備をせずにポストに就くケースも多いために、リーダーシップを発揮しにくい。
欧州は、しっかりした質保障システムを持つ割に、国際化の取り組みが不十分。国際化を通じて質保障を進めることも取り組むべき。
PetersonのContexualアプローチをより重視すべき。
結局、アメリカ型の戦略プランニングモデルは、欧州で有効なのか?
→かなりの障害があるといえる。
課題は2つ。
1つは、自律性を高めること。
2つめは、構造化された組織でのモデルを確立すること。
↑あまりに、一般的すぎ?