2016/11/29

Hatch, M. (2013) "Theory and Practice," Organization Theory, Ch.9


  • 実用主義:アイディアの有用性が証明できるかが,重要な基準。
    • たとえば,組織をどうデザインするか。組織デザイン理論は規範的な知見。実証主義者の基準は効率性と有効性。
    • しかし,実際には効率性や有効性は達成できない。たとえば,組織図。デザインにおいてよく使われるが,組織図は調整メカニズムや非公式な関係に関する情報が含まれない。
  • 一般的な組織デザイン
    • 単純組織:全員が同様に仕事をする。
    • 機能別組織:専門化による規模の経済の最大化と,無駄を最小限にする効率性をもたらす。ただし,従業員が組織全体よりも部署への忠誠心を持つようになる(サイロ問題が生じる)。
    • 多部門組織:地域別に機能別組織を持つ形態。トップは予算の配分でしか部門を動かせなくなる→トップの関心が財政問題のみになる→部門が財政のみの成果に注目するようになる→組織全体の有効性が損なわれる。それでも機能別組織のデメリットを上回るなら,採用すべき。
    • マトリックス組織:新しいプロジェクトを起こしやすい形態(他の形態では組織構造の調整をしないと新しい仕事ができない)。また,分散した専門性を容易に束ねられる点も長所。ただし,権威の二重性の問題が生じる。
    • ハイブリッド組織:ジョイントベンチャー(新組織設立)や連携(新組織つくらない)などの形態。
    • ネットワーク組織・バーチャル組織:相手ブランドでのサービス提供など,基本的に需給関係にある組織間で組まれる。重要な情報や資源を持つ組織が,他の組織を不当に利用する場合がある。
    • 新組織:従来の組織が壊れて,新しい組織へ移行する。その過程は,アウトソーシングから始まる。アウトソースで,異なる組織文化が組織に持ち込まれ,既存の組織文化に取り込まれて,組織が溶解する。
  • 組織変革の理論
    • 主要な関心は,何が組織変革を起こすのか,どう変革が管理されるのか。
    • 変革自体は組織に必然の性質:環境変化,組織の成長,新技術の開発,コンフリクトの発生などが変革につながる。
    • 計画された変革(Lewin):解凍・移行・凍結プロセス。標準的な組織開発理論。
    • カリスマのルーチン化(Weber):カリスマの考えをフォロワーが広め現状の組織文化の中で機能させる(Systematization),新しい考えが組織内で政治的な力を持ち,ルーチン化を始める(Accommodation)。
    • 制度的起業:
      • 制度理論への疑問:組織環境が行為や信念を規程する時,構成員はどのように変革を行うのか?(外生的ショックが暗黙の前提への疑問を投げかけることで,組織内の確立された合意を不安定にする。)
      • 制度的起業はエージェンシーによる内生的組織変化。
  • 実践理論
    • 実践はルールやルーチンと結びついたもの。またスキル獲得プロセスでもある。
    • コンサルタントの活用=コンサルタントを通じて他の組織での成功に従うにすぎない。トップの実践は,同業の間での流行やトレンドでつくられる。
    • 実際の仕事は合理的基準に沿って行われるわけではないので,実践の論理が強くなる。そのため現状維持圧力が働く。
  • プロセス理論
    • 組織変革は,他者との相互作用から得られた新しい経験の結果として蓄積される信念と行動様式のこと。