2016/11/24

宮原浩二郎(2008)「社会美学のコンセプション(1)」『関西学院大学社会学部紀要』106,27-43


  • 美学=感性的経験に関わるもの(×美・芸術)。
  • 現代の生活:断片化されたもの → とくに非政治的になろうとしなくても,ただ現代社会を体験するだけで,自分の行動のもつ公共的意味を見極める力を失っていく(各人の生活に影響を及ぼす社会的諸力を 見分ける能力を失っていく)。 → 空間的断片化と時間的狂熱の増大(デューイ)。
    • 人は定期的に複雑性から撤退しなければならない(コスノスキー):人が小さな対面的アソシエーションのなかで,まとまりのある落ち着いた「社会美学」に身をゆだねることのできる時空間を確保するため。(停電になればわかる。)
  • 社会美学の特徴:
    • 社会のもつ感性的・美的質を把握しようとする(×制度論・イデオロギー論)。
    • 社会美学が対象とする「社会」は研究者個人による知覚が容易な小社会が中心となりやすい。
    • 社会美学は単なる事実認識にとどまらない,規範的・倫理的・ユートピア的指向を持つ。
  • 組織美学
    • 従来の組織構造分析や組織文化論の認知主義的偏向を批判し,視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚などによる感覚データを導入することで,人間の組織生活の現実に即したきめ細かな研究。
    • ex. 組織のパトスを把握するためにさまざまなアーティファクトに注意を向けることが重要。