Deci, E. and Ryan, R. (2000) "The "What" and "Why" of Goal Pursuits: Human Needs and the Self-Determination of Behavior," Psychological Inquiry, 11(4), 227-268.
- 動機づけ理論:人は望ましい成果が得られる行動を取る(ゴールによる動機づけ)
- 自己決定理論:ゴールの中身と遂行のプロセスを分離,この2つの統合に生得的心理的欲求がベースとなる。(欲求はモチベーションの中身を特定する考え方。)
- → ゴール選択と遂行のプロセスに注目する研究へシフト。
- なぜ・何のゴールを求めるのか:能力・関係性・自律性の3つが心理的欲求のコア。(欲求は心理的成長・統合・健全性に不可欠であるため)。
- (注)欲求=生得的,× 学習されるもの,ただし動因とは異なる。
- 自己決定理論の前提:人は,関心のある活動に関わり,能力を伸ばし,社会集団とのつながりを求めるものと考える。
- 動因理論による欲求=不足を満たす(passive),自己決定論による欲求=成長志向の活動(active)
- → 欲求が満たされていれば,重要なこと・面白いことをしようとする。
- パーソナリティ理論による欲求=学習されるもの,SDTによる欲求=普遍的・生得的なもの
- 内発的動機づけ:
- 心理的欲求の充足に貢献する条件によって促進される。優れた学習,成果,状態と関連する。
- 有能さの自覚は動機づけに不可欠,自律性の自覚は動機づけが内発的であるために不可欠。
- 関係性も一定程度重要(ベースは愛着理論)。
- 外発的動機づけの内面化:
- 統制のタイプが無気力→内発的の順に,外的,取り込み,特定,統合,内的。
- 外的な価値や統制を受け入れるには,レディネスが必要。自己決定的であるには,その外的な価値や動機づけの意味を統合し,重要性を理解する必要がある。
- 目的追求が差異を生み出すプロセス
- 教育目的の達成に向けた自律性は,価値の内面化,行動の持続,概念理解,自己調整,積極的対応と密接に関連している。
- ゴールへ向かう行動が受動的よりも自律的な時,関係性と結果はよりポジティブになる。特に,行動の質と状態の健全性にポジティブ。なぜゴールへ向かうか,自律的制御が高い欲求を満たすから。
- SDTの要点
- 内発的な目標(高い心理的欲求を満たす目標):健全なメンタルヘルスと関係。
- 目標追求の自律性:よい成果とよいメンタルヘルスにつながる。3つの心理的欲求を満たすため。
- 能力・自律性・関係性への欲求の働き:内発的動機づけを高める,外発的動機づけの統合と取り込みを促進する,人生の目標(基本的欲求の充足をもたらすもの)に向かわせる。