- 3つの視点
- 組織学習・ナレッジマネジメント:実践ベースの変革とは異なる視点を提供する考え方。
- 組織アイデンティティ:組織の文化・構造・影響力を理解する視点を提供(プロセス理論の1つ)。
- 組織美学:技法や技巧が成果や努力の表現に与える影響を考える。
- 組織学習・暗黙知・知識の転移
- 経験曲線:累積生産量の増加と共に生産費用が下がること。
- 暗黙知:個人的,直感的,文脈依存の理解で構成される知識 → SCCIモデルへ(Nonaka and Takeuchi)。
- 探索と活用(March)
- 組織は常に柔軟性と効率性のバランスを求める。
- 活用:既存の知識を使ってより資源効率的に成果を出す。
- 探索:既存の知識を考え直したり今まで使わなかった状況で使うなどにより柔軟性を出す。
- ダブルループ学習・自己組織システム
- 前提を見直すというDLの性質は,自己組織システムと関連している。= 自ら有効性の基準を定め,行動とアイデンティティを決める。
- 組織変革の4つのプロセス
- ダイバシティ:差別解消と公平性,法令遵守の段階 → 正当性を得る段階 → 組織の一部になる段階
- CSR:法令遵守 → 特定部署が組織環境と交流する段階 → CSRが内部組織に統合される段階 → CSRの価値を内包した成果を出す段階
- 持続性:リーダーが責任を認識する → 組織内で変革に必要性が議論される → 持続性の価値観を取り入れた大変革を行う → 組織外に組織が経験したストーリーを見せる
- ブランディング:顧客と伝統の接続 → 望ましい変革を強調したリストラ → 組織内外の関係者との相互作用 → 実践・政策・コミュニケーションの統合
- 組織学習の注意点
- 誤った学習:実践と成果が誤って認識されると生じる。
- 成功の曖昧性:成功の指標は常に変化している。
- コンピテンシーのわな:局所的にフィードバック学習がうまくいき,DL学習が起こらなくなるような,有効性をもたらさない改善プロセス。
- 組織アイデンティティ
- (組織現象を個人レベルの分析で理論化するのはよくない。)
- 予算削減をきっかけに自分たちは何者と問うことで発現。
- 実証主義者:central, distinctive, enduringなもの。≒ ポジショニング。
- 社会構築主義者:自分たちは何者かについて再交渉された意味のセット。
- ポストモダン:マネジャーがつくった何者かについての省察。
- 2つの側面で考える:US=外の人がどう思っているか,WE=自分たちはどう思うのか。
- ダイナミクス:組織文化とステークホルダ文化の二重ループ。
- 組織アイデンティティ→ステークホルダ→(イメージ:外の人はどう思うのか)→組織アイデンティティ→組織メンバー→(省察:自分たちは何者か)組織アイデンティティ
- 組織美学
- イメージや物理的な環境・人工物は組織アイデンティティの形成を担う。
2016/11/30
Hatch, M. (2013) "Loose ends: Some promising new ideas in organization theory," Organization Theory, Ch.10
2016/11/29
Hatch, M. (2013) "Theory and Practice," Organization Theory, Ch.9
- 実用主義:アイディアの有用性が証明できるかが,重要な基準。
- たとえば,組織をどうデザインするか。組織デザイン理論は規範的な知見。実証主義者の基準は効率性と有効性。
- しかし,実際には効率性や有効性は達成できない。たとえば,組織図。デザインにおいてよく使われるが,組織図は調整メカニズムや非公式な関係に関する情報が含まれない。
- 一般的な組織デザイン
- 単純組織:全員が同様に仕事をする。
- 機能別組織:専門化による規模の経済の最大化と,無駄を最小限にする効率性をもたらす。ただし,従業員が組織全体よりも部署への忠誠心を持つようになる(サイロ問題が生じる)。
- 多部門組織:地域別に機能別組織を持つ形態。トップは予算の配分でしか部門を動かせなくなる→トップの関心が財政問題のみになる→部門が財政のみの成果に注目するようになる→組織全体の有効性が損なわれる。それでも機能別組織のデメリットを上回るなら,採用すべき。
- マトリックス組織:新しいプロジェクトを起こしやすい形態(他の形態では組織構造の調整をしないと新しい仕事ができない)。また,分散した専門性を容易に束ねられる点も長所。ただし,権威の二重性の問題が生じる。
- ハイブリッド組織:ジョイントベンチャー(新組織設立)や連携(新組織つくらない)などの形態。
- ネットワーク組織・バーチャル組織:相手ブランドでのサービス提供など,基本的に需給関係にある組織間で組まれる。重要な情報や資源を持つ組織が,他の組織を不当に利用する場合がある。
- 新組織:従来の組織が壊れて,新しい組織へ移行する。その過程は,アウトソーシングから始まる。アウトソースで,異なる組織文化が組織に持ち込まれ,既存の組織文化に取り込まれて,組織が溶解する。
- 組織変革の理論
- 主要な関心は,何が組織変革を起こすのか,どう変革が管理されるのか。
- 変革自体は組織に必然の性質:環境変化,組織の成長,新技術の開発,コンフリクトの発生などが変革につながる。
- 計画された変革(Lewin):解凍・移行・凍結プロセス。標準的な組織開発理論。
- カリスマのルーチン化(Weber):カリスマの考えをフォロワーが広め現状の組織文化の中で機能させる(Systematization),新しい考えが組織内で政治的な力を持ち,ルーチン化を始める(Accommodation)。
- 制度的起業:
- 制度理論への疑問:組織環境が行為や信念を規程する時,構成員はどのように変革を行うのか?(外生的ショックが暗黙の前提への疑問を投げかけることで,組織内の確立された合意を不安定にする。)
- 制度的起業はエージェンシーによる内生的組織変化。
- 実践理論
- 実践はルールやルーチンと結びついたもの。またスキル獲得プロセスでもある。
- コンサルタントの活用=コンサルタントを通じて他の組織での成功に従うにすぎない。トップの実践は,同業の間での流行やトレンドでつくられる。
- 実際の仕事は合理的基準に沿って行われるわけではないので,実践の論理が強くなる。そのため現状維持圧力が働く。
- プロセス理論
- 組織変革は,他者との相互作用から得られた新しい経験の結果として蓄積される信念と行動様式のこと。
2016/11/28
冨田知世(2015)「「進学校」制度の普及過程に関するミクロレベル組織分析」『教育社会学研究』96,283-302
- 東北地方に所在する公立高校組織をめぐる「進学校」制度の普及過程を事例とし,その過程における教師の行為を明らかにするとともに,制度の普及を担う教師というアクターを捉える概念を検討する。
- 制度論:組織構造や組織内のアクターの行為が,制度というマクロレベルに適合する形で形成される側面を強調。
- 制度=規制,規範,文化・認知的要素からなる。
- 進学校制度=進学校としての組織構造や教師の振る舞いを形成する制度。
- 制度的ルール=進学校制度下で取り込むべき組織構造や教師の振る舞いの個別具体的なもの。
- 進学校制度の中で,一種の社会的な約束事と化した制度的ルールとして,教師が進学指導と称する行為に着目。
- 進学校制度の普及をミクロレベルから捉える理由:
- 制度に対して受動的に埋め込まれるだけではなく,能動的に反応するアクターの 2 面性を同時に捉えるため。(進学指導の受容先の学校組織において,教師の行為を制度の受容ではなく創造と見ることで能動的な行為を捉える。)
- 文化-認知的制度:教師文化ほど広範な影響力を持たないが,組織文化ほど単一の組織への狭い影響力を想定しない = 組織の境界を越えた影響力(一定のまとまりを持つ行為や思考パターン)。
- 制度の普及を担うアクター=制度的運搬者。
- 象徴システム(重要な情報が含まれた象徴的な枠組み),関係性システム(個人間・組織間のつながり),ルーティン(行為者によって伝えられる戦略的知識を反映したパターン化された行為),人工物(人間の創意によってつくられた物的文化)の 4 つに分類できる(Scott)。
- 下位組織から見ると,新たな制度の創造者(制度的企業家)。
- 他組織とつながることで別の制度に気づき,自組織に代替する可能性をもたらし,制度変化を起こす。
- 制度的運搬者概念と制度的企業家概念の積=制度的移植者。
- 制度変化をトップダウンに行わず,一度自組織に「埋め込んだ後で」制度変化を引き起こす。
- 進学校の構成要素:教師個人が 各々授業を展開するのではなく,共通理解(特定の大学への合格者輩出という明確な目標)や大枠をもって足並みをそろえていく。
- 制度の創造
- 教師間関係変化(月1飲み会→資料や情報の共有→負担軽減,指導内容共通化)
- 生徒教師間関係変化(なんでできないの?→どのまでわかった?,個別指導→一斉指導=上位者を同じクラスへ)
- 時間配分変化:部活中心→学習課題・週末課題の導入
- 抵抗はあったが移植者の実践は埋め込まれた ← 同僚教師の中に理解があった+変化を期待する雰囲気があった(そんな理由?そのプロセスが重要なのに)
- 制度の普及
- 移植者が他校の進学指導を説明,他校は進学指導を文書化。
- Y校が進学実績トップという事実=進学校制度のルールとして機能(権威付与)。← 教師ABはここで,進学校制度に埋め込まれた経験を持つ。→ 移動先で新制度を普及。← 環境条件として,(1)XはYに次ぐ進学実績,(2)ABが同時異動,(3)既存の価値よりも進学校制度の方が上位の教師文化に合致した。
2016/11/25
間嶋崇(2008)「組織アイデンティティと組織不祥事」『専修大学経営研究所報』174,1-28
- 自己アイデンティティ:
- 斉一性:自分について自分も他人も同一の人と認めること,
- 連続性:昔の自分も今の自分も一 貫して同じであること,
- 帰属性:自分自身は何らかの集団に属し,それと一体感を持っていること。
- 社会的アイデンティティ:
- 所属する社会集団の特性によって記述される個人の自己概念・自己定義。
- 2つの研究の焦点:
- 集団間の葛藤と社会変化の分析に用いる。人々が肯定的な社会的アイデンティティを得るために,外集団に対する内集団の肯定的で価値づけられた特徴を維持し,高めようとする個人の欲求に焦点を当てる(集団間の理論)。
- 成員に共有された社会的アイデンティティが,個人の自己知覚や行為を非個人化するという考えに基づいたもの。(集団過程の理論)。
- 3つの代表的機能:
- 内集団びいき:内集団に好意的・肯定的な態度を示すことがいきすぎて集団ナルシズムになる。
- 過度の同調:内集団規範の学習によるグループシンク。
- 不確実性の削減:社会的文脈における自身の不確実性があるとき,どの集団のアイデンティティが最も不確実性を削減するかを探し,明確に定義され,他と明確な区別ができ,安定的で規範的なものを選ぶ。
- 組織アイデンティティ:
- 我々は何者か,何を欲しているかに対する理解・定義
- 3つの基準を満たす必要がある
- 中心的性質:何らかの方法で組織の本質と見なされる性質,
- 特異性:他組織と区別する性質,
- 時間的連続性:時間を超えた連続性の度合いを表す性質
- 理解の3つのレンズ

- 組織アイデンティティ:一枚岩か多様性か
- 多様性 → ハイブリッド(同類とはみなされない完全に分節されたアイデンティティの組み合わせ)かマルチプル(2つ以上の多様なアイデンティティの維持・ 表現を仮定し,アイデンティティ間のコンフリクトを想定しない)か。
- ハイブリッド → イデオグラフィック(下部組織にそれぞれのアイデンティティを維持・表現する多様性)か,ホログラフィック(組織全体 で多様なアイデンティティを維持・表現)か。
- 組織アイデンティティと組織に基づくアイデンティティ
- ミクロ・ミドル・マクロの関係がある(個人が所属組織の特性に基づいて自分自身のアイデンティティの一部を確立するという側面も存在する=組織に基づくアイデンティティ)。
- コーポレートアイデンティティ:
- 組織の外部のステークホルダーに向けて,組織の中心的で特異なアイデアをいかに表現し伝えるかに関係するマネジメント志向・マーケティング志向の概念。
- 組織アイデンティティは,組織の自省的な問いへの組織自身の理解ないし定義(組織・組織メンバーたちが主体的に創出していくもの)。
- 組織アイデンティティの形成プロセス
- 組織イメージ→(鏡映)→組織アイデンティティ→(反省)→組織文化→(表現)→組織アイデンティティ→(印象づけ)→組織イメージ。
- ただし,組織イメージ=組織の他者として行為する者によって持たれる組織に関する観念のセット。
- 鏡映(mirroring):他者という鏡に映し出された自分(組織イメージ)と彼らのアイデ ンティティとの間に不一致が生まれるとアイデンティティは不安定になり,自己定義の見直しが迫ら れるようになる。
- 反省(reflecting):鏡に映ったイメージを既存文化を通して反省しながら,アイデンティティは強化されたり,変化したりして組織文化の中に埋め込まれていく。
- 表現(expressing):シンボル(広告や CI,デザイン,アーキテクチャ,制服など)による組織アイデンティティの表現が組織文化理解の表現に結びつく。(組織文化理解が組織アイデンティティの表現を通して表現される。)
- 印象(impressing):広告やロゴ,制服などによって表現された組織アイデンティティが 他者に組織に対する印象を残す。
- このプロセスが機能不全になると,組織ナルシズムや過剰適応を引き起こす。

- 組織ナルシズム:外部に耳を貸さず・鏡映のプロセスを無視/信用せず,組織文化のみ参照するアイデンティティの構築から生まれる,自分本位でひとりよがりな状態。
- 過剰適応:外部のイメージをあまりに気にしすぎ,自分が誰なのか,その意味を見失ってしまう。
2016/11/24
宮原浩二郎(2008)「社会美学のコンセプション(1)」『関西学院大学社会学部紀要』106,27-43
- 美学=感性的経験に関わるもの(×美・芸術)。
- 現代の生活:断片化されたもの → とくに非政治的になろうとしなくても,ただ現代社会を体験するだけで,自分の行動のもつ公共的意味を見極める力を失っていく(各人の生活に影響を及ぼす社会的諸力を 見分ける能力を失っていく)。 → 空間的断片化と時間的狂熱の増大(デューイ)。
- 人は定期的に複雑性から撤退しなければならない(コスノスキー):人が小さな対面的アソシエーションのなかで,まとまりのある落ち着いた「社会美学」に身をゆだねることのできる時空間を確保するため。(停電になればわかる。)
- 社会美学の特徴:
- 社会のもつ感性的・美的質を把握しようとする(×制度論・イデオロギー論)。
- 社会美学が対象とする「社会」は研究者個人による知覚が容易な小社会が中心となりやすい。
- 社会美学は単なる事実認識にとどまらない,規範的・倫理的・ユートピア的指向を持つ。
- 組織美学
- 従来の組織構造分析や組織文化論の認知主義的偏向を批判し,視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚などによる感覚データを導入することで,人間の組織生活の現実に即したきめ細かな研究。
- ex. 組織のパトスを把握するためにさまざまなアーティファクトに注意を向けることが重要。
2016/11/23
松嶋登・高橋勅徳(2008)「制度的企業家の理論的射程」『神戸大学経営学研究科 Discussion paper』39
- 企業家:制度の外部から既存の制度に変化をもたらす存在(DiMaggio and Powel)
- = 制度を変革する役割概念 ← +補助的制度(企業家に正当性や資源を提供する)
- 企業家に想起された新結合も,近代的な合理性の下で管理の対象となる。
- 制度変化を説明する外的要因としての企業家概念は,概念の外延に頼っており,制度変化の具体的な説明図式になり得ていない。
- 制度は組織論の課題は,制度を主体から独立した実体として分析的に想定し,その制度に適応していく主体の実践を積極的にとらえ返していたこと。
- → 言説分析で克服:制度を言説体系に現れる主体間の権力関係として,制度化を主体間の対話的闘争としてとらえる。→ 他者に対して納得的な言説を生産し,自らの言説を普及させうるより強力な主体として制度的企業家を概念化する。
- アクター・ネットワーク理論
- 翻訳:ネットワークの作動原理
- 環境を構成する利害を主体の立場から仮説的に構成されたものとみなすために翻訳という概念が必要。
- 制度化プロセスは,主体によって見出されたさまざまな主体の利害を取り込んでいくプロセス。
- 制度理解の反省
- 新制度派:組織が従う技術的効率性と制度的正当性を対置(市場原理下の競争的理由と市場原理でとらえられない文化的な理由の対置)
- 経済学=制度化されない主体の利害の注目,新制度派=利害で説明されない制度化された主体に注目
2016/11/22
高橋勅徳(2007)「企業家研究における制度的アプローチ」『彦根論叢』365,53-69
- 制度的アプローチ:
- 国・地域・業界・集団などマクロの分析対象を仮想する,
- 正統性,文化(規範)等を鍵概念として起業という行為を捉える,
- マクロへの帰結に注目するという理論志向を有する。
- 埋め込み(embedednessを理論的基盤に置いた埋め込みアプローチ,
- 人が起業する行為を選択するメカニズムに注目,
- 特定の集団内部で単一の文化が共有される前提をおく,
- 企業がイノベーションに帰結する現象を説明できない,
- 新制度学派社会学(DiMaggio)を理論的基盤に,制度の生成・変革への注目から起業への注目に至った制度的起業アプローチで研究,
- 人々の行為に影響する文か(規範)に注目,
- 業界内で複数の文化が存在し,業界内で権力を行使しうる主体が多数存在することを前提。
- 新制度派社会学:
- 官僚制・事業部制・職能制といった組織形態が,経済的合理性に基づく合理的判断によって選択されるのではなく,そのような組織形態が肯定され,企業・官庁などあらゆる組織体に受け入れられ,普及してく社会的コンテクストの中で捉えるべき。
- 文化そのものの多様性・多元性を想定し,どのように文化が形成され,正統であると受け入れられ,普及していくのかを問う。
- → 制度も単一の文化が通底した一枚岩の存在ではなく,多様な規範を持つ集団が結合され,一時的に安定した存在として捉える。
- 制度的起業アプローチ:
- 特定の正統性の源泉との連携を実現することで,競争優位や参入障壁の構築を試みる個別企業の戦略性に注目する研究群,
- 特定の技術仕様がいかにしてディファクト・スタンダードに成り得たのかについて,様々な制度当局との関係(=ネットワーク)に注目し,分析を試みる実証的研究など,
- 正統性を鍵概念としつつ,新規事業の成立を様々なアクターの相互関係として捉える研究群がある。
- 特定の市場に対して強制的同型化を迫りうる権力を保有した制度当局が存在することは希(医薬業界はこれにあたる)。
- → 新たな技術や新規性の高いサービスを提供するベンチャー企業であるほど,様々な制度当局との連携の中で市場の中で自身の事業を守り,育てうる正統性を構築せねばならない。
- 新技術・新サービスの普及のために,行政や学会,教育機関ど顧客や業界関係者に強い影響力を持つ制度当局との関係作りを通じた正統性の構築プロセスを描く。
2016/11/21
桑田耕太郎(2015)「制度的起業研究と経営学」『経営と制度』13,1-24
- 制度理論における制度:組織から独立した安定的な客体として仮定,技術的合理性や経済的合理性では説明できない,組織の同型化をもたらす「非合理的」で安定的な強制力を持つもの
- → この仮定は,パラドックスを生む。
- 埋め込まれたエージェンシーのパラドックス:制度に埋め込まれた企業が、い かにして制度を変えることができるのか?
- → 制度とは独立に存在する制度の外部にある企業家なるものを仮定する必要が生じる→そのような企業家を仮定すると,何の制度からも独立した超越的合理性を持った企業家など存在しうるのかという論理的問題に陥る。
- 制度的起業研究の制度観:制度は,それが価値あるものとして実践において参照されることを通じてのみ存在する。制度を維持しようとする実践も,制度を変えるような実践も,基本的に制度を参照するという点では変わりはない。
- 協働体系において人々が活き活きと活動するには,その根幹に道徳的制度たる公式組織の構築と維持が不可欠である(バーナード)。
- 経営学の根幹に組織概念を置く(脚本)→メンバーが協働する(演技)
- 企業が社会における正当性を獲得しなければならない:
- 交換手段の貨幣を、,貨幣そのものの増殖を目的とした資本として利用して利潤を獲得することの正当性,
- そのために産業経営体という自由な個人を制約する組織形態を採用し,人々の行動を意識的に調整するという経営実践の正当性の2つの獲得。
- 利潤の類型を 3 つに分類し,イノベーションへの対価としての利潤が正当性を獲得できるという考え方(Dean)
- イノベーション:既存の定常状態を創造的に破壊し,経済を動的に成長させるキー概念。イノベーションを担うのは企業者精神。
- → 正統性をすでに獲得した事業から新たな事業を生み出し,その事業を正当化し,制度化していくという企業者精神を研究する必要性。
2016/11/18
跡田直澄(1999)「国立大学民営化論」『大学の財政と設置形態』
- 設置形態の議論
- 社会の変化(貧困層減,低価格高等教育の必要性減)
- 政府の役割変化(民でできることは民で)
- 大学の閉鎖性と独善性(社会と接点もちたがらない)
- 大学システムとしての問題点
- 組織運営上の問題(部局意思決定,組織整理不可)
- 評価を嫌う体質
- 独善的なサービス供給(夜間学生支援せず)
- 国立大学としての問題点
- 事業者意識の欠如(収入と歳出の不一致)
- 会計ルールの問題(少額も入札?)
- 雇用ルールの問題(3/31失業,雇用が切れないなら給与で見直す)
- 附属学校の甘えの構造(お受験に偏りすぎ?)
- 国立大学民営化論
- 民営化の形態(根本は権限の分権化=自律)
- 主要国立大学校法人化・地方国立大公立化(地方は民営化不能,自治体で)
- 教育と研究の会計上の分離(教育はペイ可能,研究は補助金獲得,希少な研究には寄付がくるはず(本当か?))
- 評価の必要性
2016/11/17
Deci, E. and Ryan, R. (2000) "The "What" and "Why" of Goal Pursuits: Human Needs and the Self-Determination of Behavior," Psychological Inquiry, 11(4), 227-268.
- 動機づけ理論:人は望ましい成果が得られる行動を取る(ゴールによる動機づけ)
- 自己決定理論:ゴールの中身と遂行のプロセスを分離,この2つの統合に生得的心理的欲求がベースとなる。(欲求はモチベーションの中身を特定する考え方。)
- → ゴール選択と遂行のプロセスに注目する研究へシフト。
- なぜ・何のゴールを求めるのか:能力・関係性・自律性の3つが心理的欲求のコア。(欲求は心理的成長・統合・健全性に不可欠であるため)。
- (注)欲求=生得的,× 学習されるもの,ただし動因とは異なる。
- 自己決定理論の前提:人は,関心のある活動に関わり,能力を伸ばし,社会集団とのつながりを求めるものと考える。
- 動因理論による欲求=不足を満たす(passive),自己決定論による欲求=成長志向の活動(active)
- → 欲求が満たされていれば,重要なこと・面白いことをしようとする。
- パーソナリティ理論による欲求=学習されるもの,SDTによる欲求=普遍的・生得的なもの
- 内発的動機づけ:
- 心理的欲求の充足に貢献する条件によって促進される。優れた学習,成果,状態と関連する。
- 有能さの自覚は動機づけに不可欠,自律性の自覚は動機づけが内発的であるために不可欠。
- 関係性も一定程度重要(ベースは愛着理論)。
- 外発的動機づけの内面化:
- 統制のタイプが無気力→内発的の順に,外的,取り込み,特定,統合,内的。
- 外的な価値や統制を受け入れるには,レディネスが必要。自己決定的であるには,その外的な価値や動機づけの意味を統合し,重要性を理解する必要がある。
- 目的追求が差異を生み出すプロセス
- 教育目的の達成に向けた自律性は,価値の内面化,行動の持続,概念理解,自己調整,積極的対応と密接に関連している。
- ゴールへ向かう行動が受動的よりも自律的な時,関係性と結果はよりポジティブになる。特に,行動の質と状態の健全性にポジティブ。なぜゴールへ向かうか,自律的制御が高い欲求を満たすから。
- SDTの要点
- 内発的な目標(高い心理的欲求を満たす目標):健全なメンタルヘルスと関係。
- 目標追求の自律性:よい成果とよいメンタルヘルスにつながる。3つの心理的欲求を満たすため。
- 能力・自律性・関係性への欲求の働き:内発的動機づけを高める,外発的動機づけの統合と取り込みを促進する,人生の目標(基本的欲求の充足をもたらすもの)に向かわせる。
2016/11/16
Gersick, C. (1988) "Time and Transition in Work Teams: Toward a New Model of Group Development," Academy of Management Journal, 31(1), 9-41
- 従来のグループダイナミクス理論:基本的なパターンは同じ,
- 状況の定義,新しいスキルの開発,適切な役割の開発,仕事の遂行(Hare 1976)
- オリエンテーション,不満足,解決,実行,解散(LaCoursiere 1980)
- オリエンテーション,評価,コントロール(Bales and Strodtbeck 1951)
- グループのライフスパンは明らかにしたが,その変化のメカニズム,何がきっかけで変化するか,1つのステージをどの程度継続するかなどのダイナミクスは不明。かつ,クローズシステムを前提にしている。これに対応するのがこの研究。
- コーディングではアドホックなコーディングをせず,スクリプトを何度も読んで何が話され・行われたかの記述にフォーカスする。
- 実際のグループダイナミクス:
- グループ形成,維持,成果の枠組みの見直しが突如行われる。
- これを左右する要因が,タイミングと環境からの影響。
- 初期の活動=ゆっくり,中盤=パラダイムシフトを経験,それでも初期のプランを変えたくない力が働く,変革中にプランの方向性が見直され,終盤で過去の経験の長所と短所が振り返られる。
- ステージの継続時間:
- メンバーが集まる前に確立された条件に依存:仕事への期待,他のメンバーへの期待,置かれた状況,ルーチンの幅。
- なぜ,中盤で変革が起こるのか:(1)誤った情報収集(=限定合理性),(2)アラームクロック効果(期限までにやらないといけないけどできるの?)
- 実践への示唆:
- 初回のミーティングでセットされたマインドが,中盤まで継続する = 初回のミーティングが重要。
- 従来のモデルは混乱期を必須としたが,むしろ初回のミーティングの状況が中盤まで続くことが重要。
2016/11/15
Kim, S., Price, J. Mueller, C. and Watson, T. (1996) "The Determinants of Career Intent among Physicians as a US Air Force Hospital," Human Relations, 49(7), 947-976
- 転職モデル:期待理論による,入職した組織の期待と価値が自分の期待と価値と合致すれば残留する。
- 期待:職場を特徴づけるもの,価値:行動基準の選好
- これらをどう定式化するかが実証上の課題 → 先行研究は,構造変数,環境変数,個人変数を使って測定。
- Price and Mueller:職務満足度,組織コミットメント,サーチ行動の3変数で測定。
- 測定データ
- 内生変数:職務満足度,組織コミットメント,サーチ行動,残留希望
- 環境変数:定住状態,転職機会
- 個人変数:一般訓練,仕事への動機づけ,期待にあっているか,気分の正負
- 構造変数:自律性,分配的公正,仕事の物理的危険度,仕事のストレス,給与,専門的な成長,昇進可能性,ルーチン度,社会化の支援
- 因果モデル:
- 環境変数 → サーチ行動,残留希望
- 個人変数 → 職場満足,組織コミットメント
- 構造変数 → 職場満足,組織コミットメント
- 職場満足 → 組織コミットメント+,サーチ行動-,残留希望+
- 組織コミットメント →サーチ行動-,残留希望+
- サーチ行動 → 残留希望-
- テキサス州空軍基地病院の医師244サンプル(46%カバレッジ),質問紙調査,5件法,OLS推定(なぜOLS?SEMでよいのでは?内生変数は推定値で推定?)
- 結果:
- 因果モデルは全体的に良好に推定
- 満足度,コミットメント,サーチ行動が残留行動を左右することを示した
- 価値やストレスの要因は先行研究で過大評価された可能性あり
- 残留に最も大きいインパクトを持つのは,組織コミットメント
- 満足度の規定要因には,期待の合致,モチベーション,プラス感情が重要 = 先行研究が軽視してきたKi個人の要因をより重視すべき
2016/11/14
生和秀敏(2016)『大学評価の体系化』東信堂
杉谷祐美子 第2章 大学評価の展開 第1節 プロセスアウトカム重視の評価
- 出口管理の強化:評価の厳格化 → 評価や管理の対象である知識・技能・態度へ
- 学修成果重視の背景
- 人材養成による国際競争力強化(+学位の国際通用性),市民の基礎教育,米国の学習パラダイム転換
- エバリュエーション=教育プログラム内容の価値判断,アセスメント=学習者の到達度評価
- 評価の原理
- 妥当性:評価対象をどの程度よく測れているか,構成妥当性=現象の背後にある技能や属性を意味する構成概念が,評価しようとしている概念をどの程度適切に測れているか
- 信頼性:安定的に一貫して測れるか
- 公正性:社会集団間の平等性,評価の実施が及ぼす影響を見る結果的妥当性,条件の明確さ,評価基準の公表と承認の原則
- 実行可能性
- アセスメントツール
- 間接・直接 vs 認知(既存)・態度技能(新規)
- 新しいアセスメントツール:大規模継続型学生調査(間接・態度技能),AHELO標準テスト&パフォーマンス評価(直接・態度技能)
- AHELO=一般技能が過度にアメリカ的,記述式問題が難しい,資金不足で短期間実施,最終報告書が複雑でわかりにくい → 関係者の参加,調査の設計・結果の分析にお金と時間がかけられないなら,調査すべきでない。
- ルーブリック:観点は最大でも6-7,尺度は3が最適・最大5。長期的プログラムルーブリック,授業科目ルーブリック,課題評価ルーブリックの3つ。
- カリキュラムは公教育の目標達成のために国が定めるもの,大学の教育課程は教育プログラム。
- 教育プログラム制:教育目標を明確に定めた上で,相応しい科目を解説し,相応しい教員が担当し,学生が主体的にプログラム選択をする制度。
- 全学教育は専門分野別評価に含まれないが,特定部局が編成や実施責任を担う場合は対象としないわけにはいかない。→ 評価対象の組織単位が,(1)学生の受け入れと定員管理に権限と責任を持つ,(2)教員の人事計画・選考に権限と責任を持つ,(3)教育課程の編成権を持つ,(4)教育内容・方法を決定し成績評価・単位認定権を持つ。=制度的には教授会を構成する組織。
- JABEEはアメリカ参照なのでプログラム評価。
- 教育プログラム評価の視点:教育目標の明確化,教育内容の充実,適切な履修コースの設定,適切な教育組織の構成,系統的な授業科目の配置,プログラムに適合した教育方法の採用,成績評価の厳格化,教育成果の保証,プログラムの点検・評価・改善。
鳥居朋子 第2章 大学評価の展開 第6節 内部質保証システムを支えるIR機能
- 外部質保証:プログラムの質の審査・維持・向上のための機関間・機関上位にある制度
- 内部質保証:プログラムの一連の活動に関する質の監視と向上に用いられる大学内部の仕組み
- 基準協会の内部質保証の3評価項目
- 大学の諸活動について点検・評価を行い,その結果の公表で社会への説明責任を果たしているか
- 内部質保証に関するシステムを整備しているか
- 内部質保証システムを適切に機能させているか
- 適切なリサーチクエスチョンから始める(多様な社会経済背景による学士取得経路の違いをリサーチクエスチョンと呼ぶと誤解を招く)
誰向けの本か。
2016/11/11
加藤毅(2016)「大学職員の職務特性と育成環境」『大学研究』42,27-47
- 大学職員 ≠ 狭い領域に特化したスペシャリスト,= 専門家の力を借りて積極的に協働し,難度の高い問題群の解決や課題群の達成をもたらす総合職
- 全ての職務の中核的職務特性:技能の多様性,職務の完結性,職務の重要性,自律性,フィードバック(職務設計理論)
- 重度習熟=4年以上の習熟が必要
- 専任職員の仕事=定型的作業51%,軽度習熟業務19%,重度習熟業務・新規課題対応各10%。経験を積んでも比率がほとんど変わらない。高度人材にはなれない。
- 有期職員は軽い業務が80%。成長ややりがいは得にくい。
- 高度な仕事が与えられれば,情報収集や自己学習などが積極的に行われる。
- 軽度業務が大いに関わらず,マニュアル化がほとんどされていない。
- 自己認識としても,仕事は難易度が高くないと考えている。
- 専門職による高度業務に対しても消極的(財政問題による自主制約か)→ 専門職には依存しないという組織対応
- プロジェクトも,標準的なプロジェクトマネジメントの枠に沿うものは少ない(スコープ,期間,リソースは事前に定められない)。
2016/11/10
木下康仁(2007)「修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチの分析技法」『富山大学看護学会誌』6(2),1-10
- GTA:
- 継続的比較分析法による質的研究で生成された理論,
- データに密着した分析から独自の概念をつくり,統合的に構成された説明図が分析結果として提示される,
- 人間行動の予測と説明に関するものであり,研究者によってその意義が明確に確認されたテーマに限定された範囲内で説明力に優れた理論,
- 実践的な活用のための理論(提示された理論は現場に戻されて評価されるべき)。
- GTAが適した研究:(1)ヒューマンサービス分野,(2)現象がプロセス的な特性を持っている
- 分析の特徴:
- 理論生成よりも,データに密着することが優位。
- 生データより生成した概念が優位。(上と矛盾するように見えるが,生成された概念は着想のもとになったデータの当該部分を具体例に使える。具体と抽象の関係。)
- → 質的研究は結局,データを解釈してコードにすることと,コードと元データの関係がたどれるの2点に集約される。
- データに関する心配はいらない(1-2時間自由に話せば大きな問題はない)。
- 概念は簡単につくらない。データから数通りの解釈をして,その概念の独自性をはっきりさせる。
- 生成した概念は分析ワークシートに記入する。1概念1ワークシート。理論的飽和によって分析終了。
- M-GTAは,データの解釈をぎりぎりまで行い,データから直接概念を生成する。その方が優れた概念を生成できる。(GTAは,データ→コード→概念,手順重視。)
- 論文を書く側はデータ→概念→カテゴリー→プロセス・結論だが,読む側は結論から始まり逆にたどる。なので,都合のよい恣意的な結果という批判が来る。
2016/11/09
白石賢(2009)「組織の不祥事問題と組織形態--中央省庁「三報告書等」からみた組織の不祥事問題」『企業と法創造』6(2),273-290
- ルールで縛れば不祥事は生じにくくなるか?→ 組織における不祥事発生の原因を,組織における情報の集中と分権の議論を発展させることにより検討。
- 3報告書の共通点:個人の使命感・責任感の欠如の下での行動が,情報伝達・情報共有といった組織構造の問題を通して組織全体としてのルール違反,誤った・偏った意思決定・行動として顕在化したこと。
- (1)使命感・責任欠如,(2)情報伝達・共有の問題,(3)利害関係者を中心とする偏った意思決定の問題,(4)閉鎖的な組織の問題。
- 「企業不祥事や事故に共通するのは,それが単純なミスではなく,積極的な意思決定のもとで違反の黙認・隠蔽・秘匿・偽装が行われ,その意思決定の多く は,会議や非公式な懇談でなされている。」
- 適切な意思決定:正しい情報が過不足なく意思決定者のところにあり,伝達する機能が必要。
- 中央官庁の意思決定は課長レベル。定型化されたものは組織上部へ伝える必要性が少ない。
- 環境が安定=情報集中型・人事分権型,環境が不安定=情報分権型・人事集中型(双対原理)
- ← 情報が分権型=現場間調整が必要で労働者に一般的な幅広い技能を求めるので,人事を集中することが効率的
- 情報システムとしてのヒエラルキー:ピラミッド構造では,情報チャンネルは線形的にしか増加しないですむ。
- ヒエラルキー組織:階級システムとしてのヒエラルキーがあるから,情報システムとしてのヒエラルキーが機能する。
- → ただし,この組織はコミュニケーション障害が多く生じる。
- メンバーの個人的要因,組織内構造要因,文化的要因,コミュニケーション状況要因のうち,組織内構造要因による。
- 情報が上司に伝わる時:(1)その情報が上司に不愉快な結果をもたらさない場合,(2)いずれ上司が他の経路から入手するので,伝えておくこ とが望ましい場合,(3)上司がさらにその上司と交渉する場合にその情報が必要であり,その情報がないと上司が不快に感じると思われる場合。(Simon)
- → 悪い情報は伝わらない。
- 人事集中システムは,労働者の仕事ぶりのモニターが不十分になる(現場から離れているので)。→ 異動させて長期間で情報を集め,相場をつくる(=積み上げ型褒賞)。
- 組織にヒエラルキー構造がある方が,ゴミ箱型意思決定(見過ごし・飛ばし)が起きやすい。
2016/11/08
Ödalen, J., Brommesson, D., Erlingsson, G. Schaffer, J. and Fågelgren, M. (2016) "Teaching university teachers to become better teachers – does it work (and should it be made compulsory)?," American Political Science Association Conference
- スウェーデンの大学:学生数が倍増したのに政府予算は増加せず。学生のレディネス低下。→ 教育の質が問題になる,特に教員の教育能力として。
- 教員の採用・昇任に,教授法コースの履修が求められるようになる。(優れた研究者が優れた教師ではないのに。)
- 教授法コースを検証する:
- コースは意図した効果があるか,自分の教授法の点検に有効か,教師としての自信を持つに有効か,コースに満足できるか。
- 先行研究は,ポジティブな評価。
- 教員の基本的な姿勢が学生の態度を決めるという仮説,特に学習者中心学習について。
- 459教員調査,239サンプル,コース終了後再調査,183サンプル。Approaches to Teaching Inventory(Trigwell 1994 1999)を調査項目として使用。
- 結果は,コースの効果がほとんどない。
- 若手教員は,まず教員中心の教育を身につけないと学習者中心の教育へ進めないのではないか。
- 悪いことではなく,基礎としてとらえるべき。
- 教員としての自信が得られると,学習者中心の教育へ進みやすくなる。
- コースの費用対効果は再検討すべき。
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