矢野眞和(2023)『今に生きる学生時代の学びとは』玉川大学出版部
- 教育効果を論じる4つの窓
- 大卒ホワイトカラーが一人前になるのは、どの国でも30歳ぐらいの年数が必要だと考えられている
- 大学卒業から30歳までの期間が長い日本では、短い国と比較して、卒業直後には大学知識の有用性が低いけれども、その後の経験を通して有用性が高まる
- 大学の選抜度を問わず、個別の大学を取り上げれば、その範囲で学び習慣仮説が成り立っている
- 政策科学では、内部システム(教育システム)の最終結果(出力)がアウトプットであり、そのアウトプットが外部システム(教育の外にある社会経済システム)に与える影響の総体をアウトカムという
- 個人レベルでは、教育システム内で身についた学力や規範がアウトプット、そのアウトプットが外部システムである卒業後の人生(働き方、所得、仕事の満足度、健康など)に与える影響がアウトカム(ラーニングアウトカム批判)
- Gritで使われたやり抜く力の測定法:情熱の5因子と粘り強さの5因子
- 私は挫折してもめげない。簡単にはあきらめない
- わたしは努力家だ
- いちど始めたことは、かならずやり遂げる
- わたしは勤勉だ。絶対にあきらめない
- 重要な課題を克服するために、挫折を乗り越えた経験がある
- 5件法で回答、あまり考え込まずに、同僚や友や家族とくらべてどうか、または、たいていの人とくらべてどうか、と考えて回答
- KJ法での分類:既成概念にとらわれずに現場の声を吸い上げてグルーピングする方法
- 既成概念で分類するなら、何のために言葉を収集したのかわからない
- 経済学と社会政策の対立思考
- 経済学=価格を媒介にして、お金を支払ってでも手にいれたい欲望(=需要)に資源を配分する市場メカニズムを理論化
- 社会政策=価格ではなく選挙による立法府を媒介にして、好ましい社会の必要(social needs)に資源を割り当てる官僚的ルールを設計するプロセスを理論化
- 市場と政府の二つの社会装置に私的ニーズを充たす社会的ネットワーク(家族・コミュニティ・非営利組織)を加えれば、社会問題の所在を理解しやすくなる