小熊英二(202)『基礎からわかる論文の書き方』講談社現代新書
- アメリカで習うパラグラフ
- いろいろな役割を持つパラグラフの書き方を習い、部品を組み立てるようにして、エッセイを書く(=積み木モデル)
- 基本形式(Opinion essay)
- 最初のパラグラフ:象徴的な物語・ナラティブで読み手の関心を引く
- 本論第1パラグラフ:データで現状を記述する
- 本論第2パラグラフ:他国と比較して問題を明確化する
- 本論第3パラグラフ:原因や影響を分析する
- 最後のパラグラフ:やはり格差の問題だ、こういう対策をすべきだと結論する
- アメリカのライティング教育は、内容以上に形式が評価される(essayの元の意味は試論)
- 日本の国語教育は、主人公はどういう気持ちか、筆者の言いたいことは何かなど、相手に共感する能力を訓練する
- 作文は自分の気持ちを素直に書くことが求められる
- なぜ形式を指導するか?
- 文化の違う相手には、感情や人柄で説得が難しいから→論理で説得する技法が重視される
- 形式で評価する方が、客観的な評価をしやすい
- 論証に使う根拠は文献・調査・実験で調べたものに限る(レポートでは必ず出典を明らかにする)
- レポートにない卒論の特徴
- 自分の研究はどこが新しいのか、これからどういうやり方で研究をするのかの2つを示す
- アメリカ型の論文形式:説得の技法が発展したもの、真理探究の技法ではない
- IMRAD形式と序論・本論・結論形式(ハンバーガーエッセイ形式)
- 論文は全ての過程が公開されている必要がある
- 主題・対象・方法問題
- 対象=目で見たり耳で聞いたりして調査できるもの
- 主題=調査で明らかになったデータをもとにした、論証したいと考えている普遍的な問い
- 小さく絞るのではなく、具体的に調べられる対象から普遍的な真理を探究する
- 大学で教えられている学問
- 経験的に観測できる対象から、観測できない主題を探究する学問
- 主題と対象を意識的に区別すると良い
- 主題は問いの形で立てる、具体的に調べられる対象から問いを探究する、自分が調査可能な対象を設定する
- 方法と方法論
- 方法論はレシピ=個別の方法を組み合わせて1つのシステムになっていること=材料の調達→盛り付けにはいかない、調達→調理→盛り付けという順序が必要
- サンプリング
- 無作為抽出でなくても、極端な例でもいい、なぜその対象を選んだのか、それを調査して何を明らかにするかによる
- ナラティブ分析
- 個別の事実をつないで1つの筋書きにする語り方(同じ体験をしても、その語り方が全く違う=個別の事実をつなぐまとめ方が違う、それを分析するのがナラティブ分析)