2025/07/13

松下佳代・前田秀樹・田中孝平(2022)『対話型論証ですすめる探究ワーク』勁草書房

  • 3つの論題:論題=議論の主題
    • 事実論題:事実の有無・審議を議論の対象とする(原子力発電所が日本で最も多いのは福井県である)
    • 価値論題:価値判断(善、美しさ、重要性)を議論の対象とする(地球温暖化対策として、原子力発電所の活用が大切である)
    • 政策論代:行動や政策の是非(ある行動を取るべきか、ある政策を実施すべきか)を議論の対象とする(原子力発電所を廃止すべきである)
    • 政策論代の中には、事実論題と価値論題が、多層的に含み込まれた構造になっている
  • 問題・課題・問い
    • 問題:ある対象や状況についての問題意識やその背景、そこから設定した課題や問いを包含する
    • 課題:疑問だ、解決すべきだ、知りたいと思う問題の領域や具体的な事柄
    • 問い:課題の粒度を小さくした問い、中でも探究上の問いをリサーチ・クエスチョンという
    • 問いづくりのポイント


  • 問いをブレイクダウンしてリサーチクエスチョンを立てる
    • なぜを問う→どうなっているのかという実態を問う問いを挟む→さらになぜと導く
    • 例:なぜ地域によって大学進学率は異なるのか?→直接答えず、日本の大学進学率はどうなっているのか?、と実態を問う→地方において、男子と女子でなぜこれほど大学進学率は違うのか?と問う→地方における女子の進学率が、男子と比べて低い地域にはどのような特徴があるのか?←探究ができる粒度の問い(=リサーチクエスチョン)になった
  • 仮説は、事実の観察と、文献から浮かび上がる
    • むしろ、問いと仮説を思いつくように文献を読む→文献を読む時に4つを探す
      • 目うろこ、激しく同意、納得いかない、激しく反発
    • 主張=仮説のうち、根拠や対立する主張への反駁を通じて正当化されたもの
  • 事実・論拠・主張
    • 事実・データ:個別低・具体的
    • 論拠・理由づけ:一般的・抽象的
  • 論拠・理由付けのタイプ
    • 因果関係:放射線を受ける(原因)と、動植物に奇形が生じる(結果)
      • 事実:原発近くで奇形の花があった
      • 論拠:放射線を受けると動植物に奇形が生じる
      • 主張:この花は原発事故による汚染で生じた
    • アナロジー:2つの対象の類似性に基づいて主張を導く
      • 事実:Aは性質Pを持つ
      • 論拠:AとBは類似している
      • 主張:Bも性質Pを持つだろう
    • 規範:〜は良い・悪い、〜してもよい・いけない
      • 事実:死刑は罪を償う機会を奪う
      • 論拠:何人も罪を償う機会を奪ってはならない
      • 主張:死刑制度は廃止すべきだ
    • 権威:専門家の見解に依拠する
      • 事実:XはPと主張している
      • 論拠:XはPに関して信頼できる専門家である
      • 主張:Pは正しい
  • 結論を示す
    • 事実論題:XはAである
    • 価値論題:Aはよい・重要だ
    • 政策論代:Aを行うべきだ