2016/06/29

Dee, J. and Heineman, W. (2016) "Understanding the Organizational Context of Academic Program Development," New Directions for Institutional Research, 168, 9-35


  • 新しいプログラムの承認は,十分なデータに裏付けられて行われなければならない。
    • 卒業生の労働市場での需要,プログラム運営に必要な予算・教員・施設・技術など。
  • データは,組織の文脈内でどのように解釈されるかについても知っておく必要がある。
    • context=組織構造,文化,権限配分
  • 新プログラム決定のパターン:新規設置,既存プログラムの拡張,既存プログラムの大幅な見直し → それぞれ決定に関わる文脈が異なる。











  • Rational model:内部データの客観的分析(組織や部署のパフォーマンス)
  • Entrepreneurial model:外部データの客観的分析
  • Political model:組織内の関心やパワーバランスに関する主観的分析
  • Exploratory model:外部データの主観的分析(トレンド)
  • これのモデルは,事前に選ばれるのではなく,決定のプロセスで生じるもの。また,途中で変わっていく可能性があるもの。
    • 教員と執行部が反発している=信頼度の低い組織 + 新しくややリスクのある意思決定をする → political modelになりやすい
    • exploratoryプロセスにより,リーダーが外部環境で相対する選択肢に直面していることをあぶり出される → political modelへ
  • 大学組織の特色:質保証,シェアドガバナンス,分権化とルースカップリング,学問の自由,明確な目標がない。← 機関のタイプ,規模,目的によってその程度は異なる。
  • 大学の外部環境の3領域=政府の規制,質保証,学生獲得競争 → ベンチマーク表作成によるプログラム比較
  • 組織面の問題:部局をまたぐ問題は,協力者を得にくい.
  • 組織文化(組織内で共有されている価値観や信念で決定や行動につながるもの)の問題:大学では複数のときに対立する下位文化が特徴。
    • 執行部の下位文化=一貫性・効率性,教員の下位文化=自由・柔軟性
    • → データに関する見方でも対立する(効率性・効果の指標 ⇔ あやしいもの・罰則に使われるもの)
    • 教員の専門分野によってもデータに対する見方が変わる
    • 文化に沿って改革を進める方が成功しやすい
  • 政治力:目的があいまいで多様に解釈される組織では,データに基づく議論は多様な解釈を生み,提案が採択されるには交渉や連携が必要。
  • 全学的問題の決定=データ分析は主観的・政治的 ⇔ 特定部局内の決定=データ分析はより客観的
  • ルーチン型の意思決定=データ分析は客観的 ⇔ 前例のない意思決定=データ分析は主観的
  • 意思決定の初期段階=データは問題理解に使う(データ分析は主観的),中期段階=選択肢の選択に使う(データ分析は客観的),最終段階=選択肢の最適な実行に使う(データ分析は客観的)
  • Rational model
    • 分析は客観的で,効果が最大になる選択肢を導くという仮定を置く(実際には,そうした意思決定はめったに起きないが)
    • プロセスを単純化して早い意思決定を試みる → 組織の問題を見落とし,結果的に小さいインパクトの選択しかできない
  • Entrepreneurial model
    • 分析は特定目的の探索で,解決したい問題に関する情報収集を行う
    • 組織のメンバーが明確な目標と優先順位を決められるという仮定を置く(戦略プランとして示される)
  • Political model
    • 分析は主観的で,意思決定は交渉と競争の結果として現れる,データは競争の源泉に使われる,特定の主張を支持するデータのみが注目される,メンバーはデータを隠蔽,操作,選択する
    • 特定の個人に特定の権力がないことを仮定する
  • Exploratory model
    • 一般的な情報収集を行う(Entrepreneurialと逆),トレンドの探索
    • 分析は主観的,不確実性のあるときに適している