2016/06/08

羽田貴史(2003)「大学組織の変容と質的保証に関する考察」『高等教育システムにおけるガバナンスと組織の変容 』COE 研究シリーズ8,第1章


  • 大学は外部から組織的変容の圧力にさらされているが,重要なことは,外部性(環境要因)と内部性(学問研究と教育)の相互関係の力学であり,その変化のメカニズムや形態を明らかにすること。
  • クラークは,大学組織の分析の基礎に仕事を置き,大学の固有の仕事としての学問研究と,その結果生み出される知識に基づく組織編成の関係を構造化した。
    • 学問分野の分化や学際研究など研究の論理(内部要因)によって変容する志向を持つ下部構造(基礎組織)と,財源変化・高等教育政策(外的要因)によって変容する志向を持つ中間構造(事業組織体)との葛藤・統合過程として把握する。
    • ベッチャー・コーガンモデルでは,個人レベルを含む点がポイント。
  • Brennan and Shah (2000) が整理した質保証で重視する質
    • タイプ1:学術的
      • 科目の焦点(知識とカリキュラム)
      • 専門職的権威
      • 質の価値は機関によって多様
    • タイプ2:経営的
      • 機関に焦点(政策と手続き)
      • 経営的権威
      • 質の価値は機関を超えて不変
    • タイプ3:教授的
      • 個人に焦点(熟練技能と能力)
      • 職員開発者・教育者的影響
      • 質の価値は機関を超えて不変
    • タイプ4:雇用重視
      • 成果(Output)に焦点(卒業基準・学習成果)
      • 雇用者・専門職的権威
      • 質の価値は機関を超えて不変および多様