金井壽宏(2005)『リーダーシップ入門』日経文庫
- 変革型リーダーシップのエッセンスは,大きな絵を描いて大勢を巻き込むこと。
- リーダーシップ理論の説明力は2-3割,理論の説明力が低い。逆に,7-8割の部分は実践家が自分なりの持論と状況判断力で作り出す部分だと言える。
- 差し当りの定義:絵を描いて目指す方向を示し,その方向に潜在的なフォロワーが喜んでついてきて絵を実現し始める:リーダーシップという社会現象が生まれつつある。
- ミンツバーグがたどり着いたのは,マインドセット(幹部としての心構え・考え方の基盤)。職能別に経験を結びつけて議論するのではない。マインドセットのモジュールは,内省的マインドセット(自己管理),分析的マインドセット(組織管理),アクションマインドセット(変化の管理),コラボレーティブマインドセット(人間関係管理),ワールドリーマインドセット(脈絡の管理)の5つ。
- リーダーシップ研修では,理論を学ぶことよりも,理論の学習を通して,自分が無意識に寄りかかっている/信じている理論(=持論)を探ることに,時間と労力をかけることが重要である。
- リーダーシップを身につける上で重要なこと
- 自分がリーダーシップを直接経験する
- すごいリーダーと思う人と共に仕事をして,その言動を観察する
- その経験と観察からの教訓を言語化し,自分なりの持論を構築すること
- 学者の理論や実践家の持論を,自分の持論の創出・拡張に活用する
- リーダーシップのような統合的で積極的なものを身につけるには,自分ならどうするかという観点で学ぶことが重要。
- ビジョンの伝え方はいろいろあり,リーダーには自分なりのスタイルがある。
- 選ばれ方によるリーダー
- 自然発生的(emergent leader)
- 選挙で選ばれる(elected leader)
- 任命で選ばれる(appointed leader):任命されたリーダーには肩書きに基づくパワーが伴う点が特徴。
- リーダーシップ定義の2つの基準
- 振り向けばついてくるフォロワーがいる(クーゼス・ポスナーの基準)
- フォロワーはフォロワーなりに自立している(ハイフェッツの基準)
- リーダーシップを見る3つの視点
- リーダーの倫理観
- フォロワーの能動性
- 表現型の多様性
- リーダーシップを把握するキーワードを一言にすると信頼性(クーゼス・ポスナー)。
- プレゼンの達人が言語化するコツは,動け,問えの2つ。
- PMアプローチの特徴:(1)2つの軸でリーダーシップ行動が記述できる,(2)PM型(Hi-Hi)ほど成果につながるリーダーシップを発揮している。
- P.289,LPC尺度の18項目。
- どのような理論も状況に埋め込まれたところから抽象化されたものであり,実践に戻すときは状況判断力や自己診察力が必要である。
- リーダーシップの理論:研究者の公式理論,誰もが語る素朴理論(native theory),その気になれば語れるコツ(Teachable point of view),自分なりに体系化した持論(theory-in-use)がある。