Yamamoto, R. (2024) The enigma of collegiality: collegiality frames and institutional logics in US higher education. High Educ
- フレズノ州立大のコミュニティの原則:敬意を払う、親切、協調
- →検閲と順応を正当化するという批判(米国の大学では、教員間のいじめや職務怠慢が深刻な問題になっている)
- 制度論の考え方:個人や組織は、支配的な制度の文脈で意思決定・好み、理解・アイデンティティを形成する(=埋め込まれたエージェンシー)
- 個人や組織の行動・相互作用・解釈の指針となる価値観が制度論、しかも、その価値観は社会的に正当化されたもの
- 制度→行為者の解釈→実行→組織の慣行という変換プロセスを取る
- relational legitimacy:関係的正当性(Tost 2011)
- logic casting:論理の転換:アクターが組織論理を展開し、他者の動機を推論し、組織の政策や慣行の潜在的な結果を評価するプロセス
- なぜこれに注目するのか?
- 同僚性規範=一般には自治の強化と理解される
- → 協調の必要性が、適合への圧力となるなら、自治への侵害と理解されるかも
- 学術ロジック=同僚性の実用的な運用は、実は国によって異なる
- オックスブリッジ:自治権を持つカレッジの連合体、民主的統治
- フランス・ドイツ:学術団体と国家が現実的な交渉をして学術事項への権力を確保(近代大学の設立と国家の利益が密接だった国)
- アメリカ:共同統治としての協議制=教員・行政・理事会の共同責任
- 同僚性は、動機付けられたメンバーによる継続的な積極的な関与が必要
- 当然視された善意の仮定に基づくため、フリーライダー問題への対処能力が低い(Lazega 2005)
- 協調主義文化=個人の自主性を尊重、意見の相違は相互理解と成長機会 ⇔ 集団主義文化
- 同僚性の危機
- 3つのM:Massification、Marketization、Managerialism
- Faculty incivility:教員間のいじめ・非礼行為の増加(特に対女性・非白人)
- だからといって、協調性を強制していいのか?
- 問い:大学人が同僚性を重要と考えるなら、なぜその強要に強い反対がでるのか?
- →クロニクルの記事を質的内容分析 ⇔ 内容分析は量的・質的だが、質的内容分析はテーマ・スキーマ・概念抽出・カテゴリー化を重視する
- 2013〜2022年、10年の記事をcollegiality、collegialで検索、workplace、leadership and governance で絞り込み、114記事抽出
- 結果:6つの同僚性の枠組みを明示

- 同僚性は、反抗的・疎外教員への武器になり得る
- 同僚教員の評価において、非公式に協調性を利用することがある。これはクラブメンバーを選ぶ意味で重要。一方、行政上の制裁や公式の方針と結びつくと、その正当化のために管理論が持ち出され、協調の強制となる。