2016/10/05

「大学グローバル化の現段階」『IDE現代の高等教育』No.581,2016.6

大崎仁「国と大学」
  • 強い中央集権国家の日本が,分権国家であるアメリカで自発的に形成された多様で流動的なシステムを,十分咀嚼することなしに一律に制度化した点が,大学政策の最大の問題点。
  • 法律を実施するための政令・省令(法律を補完する規則)を定められる。
    • 執行命令:法律を執行するための手続きなどの細則を定めるもの。
    • 委任命令:法律と同等の制約や義務を課す規則を定めるもの(強力な政策手段)。
  • 学校教育法(法律):学校教育法施行令(政令),学校教育法施行規則(文部科学省令)
  • 大学設置基準は,大学の教育課程を規制している(104条)。= 設置基準改正が有力な政策手段になる。
  • 民間情報教育局(CIE):大学基準(協会)によりアメリカモデルの導入を義務づけ。
    • 大学基準=CIEの政策手段 → 大学設置基準=大学改革の政策手段
    • 新制大学以降の一貫課題:(CIEの押しつけた)一般教育と課程制大学院をどう根付かせるか。
    • → 大学紛争で硬直した人文・社会・自然の履修緩和
    • → 89,大綱化で一般教育・専門教育の区分と区分ごとの単位数義務づけ撤廃。
    • → 大学運営の枠組みは大学設置基準で決められるという印象を関係者に植え付ける。
    • → 委任事項である卒業要件を超えて,設置基準で大学運営のあり方を義務づけようとする傾向を生む。
    • 自己点検,情報公開は望ましいことだが,設置基準で義務化するのは学校教育法の委任の範囲を超えている。(学校教育法が委任したのは,学長・教員の資格と卒業要件の定めだけ。)
    • → その後自己点検,情報公開義務づけは,認証評価の法制化の際に学校教育法で法制化されて問題解消。