横山拓(2024)『組織マネジメントにおけるメタ学習』東京大学出版会
- メタ学習:高次学習に関するメタレベルの学習
- 急激な環境変化が次々と起こる状況では,何度も高次学習をしなければならず,そこでは高次学習それ自体に熟達していく必要がある
- 調査期間中、それ以前の得意技を捨てまったく新しいやり方にチャレンジするような形で,マネジメントスタイルを次々と変化させていったマネジャー
- メタ学習とは、変身したことではなく、変身の仕方が上手になること
- 高次学習:既存の手法をアンラーンし、新たな手法を創出すること
- 高次学習そのものに習熟する必要がある
- マネジャーは過去の成功経験を新たな仕事に適用し、それにより失敗する
- 適応は適応力を阻害する(Weick 1979)
- 両利き経営:組織内で新規事業を担当する部署と既存事業を担当する部署を分ける、前者を独立・分離するなど、組織デザイン変更で新たな環境変化に対処する
- 有能性の罠(Competency trap)(Levitt & March 1988):過去に成功した既存ルーチンが新たな組織ルーチンの探索を阻害する
- → 組織学習論は、ある学習曲線上で効率化を進める低次学習と、所与の条件自体の見直しや作り直しを伴う高次学習を区別する
- 高次学習のミニチュアとは:(1)新規性のある解決策の創造、(2)既存の制約のアンラーニング、2つの要素を含む必要がある
- 洞察問題:解決にひらめきや発想の転換を必要とする問題
- (1)答えを聞けばごく簡単な問題なのに解けない、(2)同じ失敗を何度も繰り返す、(3)有益なヒントや手がかりを与えられても見逃してしまう、(4)問題解決が主観的にアハ体験として唐突に訪れる
- だからといって洞察問題で実験??
- 個人学習と組織学習
- 組織学習論には、個人を学習主体とする立場、組織を学習主体とする立場、、個人・組織両者を学習主体とする立場がある
- 本書は第1の立場=非連続環境変化では個人レベルの学習が必要だから
- 優れたマネジャーのパフォーマンスを平均値で分析すると個々のマネジャーの認知システム変化は捉えられない、学習や発達に重要な役割をはたすゆらぎや個別性が誤差になってしまう
- ダイナミクスの記述には、縦断的な単一事例分析が適している(Siggelkow 2007)