舟津昌平(2023)『組織変革論』中央経済社
- 企業は明らかに答えの見えない問題や,経験したことのない苦境に対して「ステイ」を選択することは難しく,何らかのアクションを起こさないといけない
- 組織は目まぐるしく変化する外部環境に適応し生き残るために変革を必要とする
- 変革をしなくても生き残る組織も存在する
- 変革は素晴らしい,どんな組織も変革をしないといけない→変革革とは何か,本当に必要なのか
- 変革は非常に難しい
- 組織の成立条件:定義は一定ではない
- 4条件(Daft):(1)社会的な「実体」であること,(2)目標によって駆動されること,(3)意図的に構成されること,(4)外部の環境と結びついていること
- 3条件(Barnard):(1)共通目的,(2)貢献意欲,(3)コミュニケーション
- (1)目的を持つ、(2)意図を持つ、(3)環境と関与し合う
- 環境とは:組織の外にあって影響をもたらすもの
- タスク環境:業界セクター、原材料セクター、市場セクター
- 一般環境:人的資源セクター、国際セクター、財務資源セクター、技術セクター、経済セクター、政治・法律セクター、社会文化セクター
- 環境セクターのうち、強い影響を持つものがタスク環境
- 変革=目的を達成したいといった意図の介在によって組織にもたらされる変化
- Changeは変化にも変革にも使う
- 変革は意図が伴う
- 何が変われば変革か:組織の構造か文化
- 組織変革の定義
- 変革とは広義には組織の構成要素を,狭義には組織の構造あるいは文化を変化させることを意味する
- 変革は環境との整合性をとりながらおこなわれる
- 変革には組織による意図が伴う。変化じたいは変革ではなく,意図の伴った変化を変革とよぶ
- 変革の目的は,組織が生存あるいは成長することにある
- 組織コミットメントの強い人が組織変革を決断し主導する
- 変革は必要か・誰にとって必要か:組織変革は,それが必要であると強く思い,組織変革に対して高いモチベーションをもつ人にとって必要
- 成功・失敗は何らかの基準を決めないと下せない
- 経営や変革において、経営者の認知という主観的で合間ないものが強力に作用する
- 組織生態学の前提:組織は自ら環境に適応できない、結果的に適応した組織が存続する
- 経営資源アプローチの問題点:資源に価値があるのかの目利きは難しく、事前に評価できるとは限らない
- ダイナミックケイパビリティ:環境に適応するための柔軟な自己変革能力が必要
- 学習の定義(Huber 1991):ある情報処理を通じて主体の潜在的な行動の範囲が変化したとき
- 組織学習の目的は環境適応
- 低次学習:解決法がどこかに存在し、それを見つけて当てはめることで問題が解決される学習
- 高次学習:明示的な知識のみならず価値観や理念の変革を伴う学習(雰囲気が変わる)
- ルーチンが作られる2プロセス:ルーチンが頻繁に行われ、繰り返される+意思決定が単純化されている
- 組織はルーチンの器でありルーチンの束
- 組織変革では何らかのルーチンを変革したり既存のルーチンを止める必要がある
- いかにルーチンの引き出しを持つかが組織変革にとって重要
- ダブルループ学習は根本的に相当難しい、組織慣性をふまえればなおそう
- リーダーをめぐる文脈は複雑:近年の資質論への回帰(リーダーシップではそれを受け入れる人々の存在が重要なため)
- コンティンジェンシー理論で考慮される状況性は3つ:支持率(リーダーがどのくらい支持されているか)、タスクの明確さ(不確実性が高いと問題の明確化が困難)、権限の強さ、これらでリーダーシップのあり方を決めるとよい
- シェアドリーダーシップ:リーダーシップは集団の中で結果的に発揮されていればよい、タスクAはYさん、タスクBはXさんでよい、公式リーダーはそれおを阻害しないように調整する
- 変革型リーダーシップの対は交流型リーダーシップ
- 基本は互酬関係、交流型リーダーシップは仕事の質や量が互いに何を与え合うかで決まる
- 変革型リーダーシップ:合理性を超えたコミットメント
- 4つの構成要素:理想化された影響(フォロワーがリーダーのようになりたい)、モチベーションの鼓舞(リーダーの鼓舞でフォロワーのモチベーションが上がる)、知的刺激(リーダーがフォロワーの問題意識や学習を刺激)、個別配慮(個人別にアドバイスや悩み相談を行う)
- 負の側面:フォロワーが疑問を感じても従わないといけない、チームに自信を持たせることは多様性や創造性を失うことでもある
- リーダーシップの持論アプローチ(金井 2007):リーダーシップ研究を広く知った上で、各自が持論といえるリーダーシップ観をもちなさい
- 特定の個人のものでなく、状況に応じて集団で共有されるなら、誰でも発揮場面が来る、その時に向けて自分の立ち位置や考えを明確にせよ
- 分化:組織内で分業した集団が独自の価値観や文化を持つこと
- 経営陣はどこかの部門出身→セクショナリズムが経営陣に浸透する状態は問題
- ゴーン改革の3質問:何が問題だと思うのか、どうすればよいと思うのか、その中であなたは会社に何が貢献できるのか→Just do it
- 組織変革とは
- 定義
- 目的:環境適応による成長・生存
- 主体:組織にコミットする個人
- 類型:変革の成功・失敗と生存の関係
- 潮流
- 推進派:経営戦略論(経営者の主観と机下の合致による生存)
- 懐疑派:組織生態学(組織創生時の初期条件による生存)
- 重要な下位概念
- 組織学習:変革のための知識のマネジメント
- リーダーシップ:変革を主導する人のマネジメント
- イノベーション:変革における新しさのマネジメント