居神浩(2018)「学生の多様化を正面から見ない大学論への絶望と希望」『高等教育研究』21, 127-145
- マージナル大学論の前提:多様化する学生をありのままに正面から観察している=伝統的な大学・大学生像で把握し得ない変化を把握するための新しい準拠枠組みがマージナル大学という概念
- マージナル大学の教員もノンマージナル大学観を持つ(見たくない学生は見ない)
- 多様化度合いを測る3軸:
- 基礎学力の定着度合い:1=中学卒業レベル担保できない、2=ある分野が壊滅的
- 発達・成熟の度合い:大人の付き合いができない、適切な距離がとれない
- 社会階層:親のSES、第1世代
- マージナル大学の教員:研究者としての実存にこだわることなく、学生のわからなさにとことんまで付き合うべき
- まともな就職に必要なのは、具体的職業能力ではなく、基礎能力(=SPIで測る内容)
- 小・中・高の学びをむすぶ学力20の指標
- 国語基礎能力
- 教育漢字(小学校で習う1006字の漢字)の90%を読み,80%を書くことができる
- 適度な速さと大きさでノートに文字を書くことができる
- 主語・述語がわかり,助詞が使い分けられる
- 動詞・名詞・形容詞を見分けることができる
- ローマ字の読み書きができる
- 国語教養
- 名作と言われる文学・伝記・科学的読み物を年に2冊は読んだ経験がある
- いくつかの詩歌・諺などを暗唱した経験がある
- 国語辞典・漢和辞典を使い,未知の語句を調べることができる
- コミュニケーション能力基礎
- あるがままの事実を時間的経過をたどって書き綴ることができる
- 一定の分量の話を整理し,人に伝えることができる
- 計数能力基礎
- 四則計算がよどみなくできる
- 基本的な単位換算ができる
- 基本的な図形が見分けられる
- 時間・距離の目算や概算ができる
- 割合(比・歩合・百分率)の意味がわかる
- 社会理解基礎
- 地図の上で東西南北をたどり,簡単な略図を描いて道案内ができる
- 日本列島のおおよその形を描き,都道府県の位置がわかる
- 代表的な世界の国々の位置が予想できる
- 学習習慣
- 家庭学習(最低1時間)が習慣になっている
- 学習用具の使い方に習熟している