北居明(2011)「組織文化の測定と効果 : 代表的測定尺度の検討」『大阪府立大学經濟研究』57(1), 41-66, (2), 49-67
- 5つの組織文化測定尺度の特徴を検討する
- Organizational Culture Survey(OCS)
- 4次元尺度
- 関心:組織文化と成果の関係の分析
- ケーススタディから得られたGTAで尺度作成
- 高い成果につながる文化:(1)従業員の参加・高いコミットメント、(2)(1)が当てはまらない場合→規範的統合・強い文化
- 組織文化のタイプ:(1)参加=有効な組織は人々をエンパワーメントする、(2)統合=一貫性が高く、よく調整され、高度に統合された強い文化を持つ組織が有効、(3)適応=顧客志向、リスクを負う、失敗から学ぶ、変化を作り出す(よく統合された組織は変化に適応が難しい)、(4)使命=組織の目標や戦略的目的を定義し、将来ビジョンを表明する組織が成功する
- つまり、4文化特性は両立しにくい
- 文化と主観的成果の関係:売上成長率に効くのは適応、ミッション、利益に効くのは一貫性、ミッション、品質、従業員満足度、全体的成果には全て効く
- ただし、この結果は国によってかなり違う
- Competing Values Framework(CVF)
- OCSは帰納的モデル、CVFは演繹的に導出されたモデル
- 最もよく使われる:文化と従属変数、媒介変数との関係の分析に関心がある
- 組織有効性研究から演繹的に尺度を作成→2次元4クラスター=柔軟性・自由裁量 VS 安定性・コントロール、内部重視・統合 VS 外部重視・差別化
- これらを組み合わせて4タイプを導出

- 大学・病院ではクランタイプが相対的に有効
- Cameron and Feeman (1991):アメリカ334大学のデータから成果と関係があるのは、クランやアドホクラシーである。
- Organizational Culture Inventory(OCIy)
- CVFと双璧
- 成果に影響する12の思考スタイルを測定するもの
- 人間的・援助的、関係的、承認的、保守的、依存的、回避的、反抗的、強制的、競争的、能力・完全主義、達成、自己実現の12。
- Organizational Culture Index(OCIx)
- 個人のキャリア上の成功は、知識・スキルの向上だけでなく、本人のパーソナリティやモチベーションと所属する組織の文化との適合に左右される
- 官僚的文化、革新的文化、支持的文化の3タイプで文化を捉える
- 個人レベルの組織文化知覚と個人のコミットメントの関係を見ているに過ぎず、集団レベルを捉えていないという批判
- 市場志向
- 市場志向を文化として捉える研究:具体的には、顧客志向、競争志向、部門間調整の3つで捉える
- 非営利組織では市場志向行動が文化形成につながる:市場志向の行動が市場志向の文化を創り、それが顧客満足の成長につながり、経営資源の成長につながる。