舟津昌平(2017)「析出する制度ロジックの複雑性」『組織学会大会論文集』6(1),38-43
- 目的:2つのILがLMをもたらす状況下で、LM がどのようにコンフリクトを生じさせるのか。
- LM はきわめて普遍的な制度環境である。
- LM 下の IL 同士は常に共存できるとは限らない。
- LM は企業活動を妨げるコンフリクト・制度複雑性(IC)を起こす。
- 先行研究は、IC が引き起こすコンフリクトの低減に注目。=コンフリクトは所与 ← LM 下においてコンフリクトはどのようなメカニズムによって生じるのかを考察すべき。
- コンフリクトのために IL 同士が両立不可能である状態をICと呼ぶ。
- → IC が新たなILを創出する機会であると捉え、IL同士を複合せよ ⇔ ILを複合することは危険
- ドミナントILは、ミッション・資源依存パターン変更で決まるという研究もあり。
- 事例:A社の科学的知識とB社の事業化のプロジェクト
- 15名18回面接+会議・WS観察+文書資料のデータの二次分析。
- 専門ロジックと市場・事業ロジックが影響し合うLMが生じる状況。
- → AからBへの知識の移転が滞る。
- → Bが積極的にコミュニケーション、移転が進む。
- →
- テーマ:「ホワイトカラーの生産性向上」→(期限内に結果を出せ)→「プロポ ーザルライティングシステムの開発」→(より大きい事業的成功を)→「エスノグラフィという知識のスキルを広めていく」→(事業に貢献しがたい)→「ヘルスケア事業での活用」→ プロジェクト終了。
- B内では、一貫して市場・事業ロジックドミナントである一方、エスノグラフィ以降はメンバー間で専門ロジックがドミナントになりコンフリクトが発生。
- 事業Lの推進で科学Lが生じた点が重要。
- ドミナントLにとどまったメカニズム:
- あるILは別のサブ IL を自らに内在させているが、サブILは通常は顕現せず、ドミナントなILの構成要素の一部として機能するに止まっている。
- → サブILが析出・顕現し、LM を生じさせる。
- → ドミナントなILから異物であると認識され、コンフリクトを生み、排除の危険性に晒される。