土屋雅子(2016)『テーマティック・アナリシス法』ナカニシヤ出版
- 質的研究:
- 数値で表すことのできな事象の意味や経験を深く理解し解釈すること。
- そのため、RQはどのようにして起きたのかというプロセス重視になりやすい。
- 今まで明らかにされていないことを探索することが目的。
- 質的研究の厳密性:調査者の技術・分析の技術で、データの質と分析の質を担保する。
- 分析時に中立的な見方ができる訓練が必要 → テキストデータに変換して分析することが多い。
- インタビュー法:半構造化面接=共通質問を設定し、追及質問を加えながら協力者の語りへの理解を深める。
- 共通質問に聞き忘れがあってはいけない。→ インタビューガイドの作成とシミュレーションが重要。
- 初学者は分析手法が気になるが、データありきであることが重要。

- TA:質的データの中にパターンを見出すための体系的なプロセス
- Boyatzis(1998)のTA:演繹的分析手法、帰納的分析手法、ハイブリッドアプローチを提案。さらに、コードブックで分析プロセスを可視化する。
- 3段階で構成される:(1)研究デザインとサンプリングの設定、(2)コードとその信頼性の確認、(3)2のコードの全体への適用と再コード化、結果の解釈。
- 分析方法
- 演繹的:既存の理論・先行研究を基盤にしてデータを分析。理論が用いるテーマ名でコーディングする。(まれな方法。追試や不慣れな人向き。)
- 帰納的:データからテーマを生成する方法。単独・ミックスどちらも使える。
- ハイブリッド:帰納的分析で生成されたテーマを、既存の理論を用いて再分析・解釈する方法。分析単位が1つ(一人・一組織)の場合、帰納的分析に必要な比較基準が不明瞭な場合に使う。
- コーディングユニット:構造的コーディング=インタビューガイドの各質問をコーディングユニットにする(全員から回答を得ていることが前提)。逐語録の1ページ、1段落単位でもよい。
- コーディング:テキストデータにラベルをつけ、コードを階層的にまとめて生データの分量を縮小する作業のこと。
- 2つの方法:(1)RQに関連があると思われる語やコンセプトを探す、(2)RQに関わらず重要と思われる語やコンセプトを探す。
- 第1段階は、生データの言葉をそのまま使う(GTAでのin vivo code)。
- コードブックは、No、コード、定義、該当箇所、語りで構成する。定義は、コードが何を含み何を福間中井を詳述するもの。
- 類似したコードをまとめることで、コード、旧No、旧コードを含むコードブックに発展する。
- 協力者間比較はコードブックの追加で、グループ間比較はコードと語りの類似税と相違性の比較で行う。
- コードの信頼性は、(1)2週間以上あけて再コーディング、(2)複数者でコーディングで行う。
- 演繹的TA:既存のコードを生データに当てはめる。
- 語りを用いて結果をまとめる:
- 協力者数が少ない場合、結果の一般化を求めない場合、結果に強い特異性が認められる場合に適している。
- 示し方:TAから生成されたテーマを見出しとしてテーマに対応する語りを記述する。
- テーマを支えるサブカテゴリーがある場合は、それぞれを小見出しにして対応する語りを記述する。
- 数量化してまとめる:
- 読み手が質的研究に明るくない場合に適している。
- (1)テーマやサブカテゴリーにおける回答数を集計して示す。(2)クラスター分析でパターン化する。