2010/12/19

関満博(2002)『現場主義の知的生産法』ちくま新書


  • 現場調査をする場合は、相手にとって有益なことを提供する。そうでなければ、現場を荒らすだけ。学生であっても、必ず提案をさせる。ゼミでの調査は、簡易であっても必ず製本して提案を相手に送る。稚拙であっても学生の率直な意見は歓迎される。
  • 現場調査を実施する際は、当方とつきあうことが利益があることだと理解してもらわなければならない。具体的には、取引先や投資者の紹介。海外の調査をする際は、国内でしっかり仕事をし、各部門に有力なつながりを持っていることが不可欠。
  • 現場調査の基本は、対話と提案が基本、わからないことはとことん聞く、相手の話したいと思っていることを引き出す。
  • 書ける時間に一気に書く、できるところから書く、締め切りまで持ち越さない、とにかく早く片付ける。生産性を高める原則。また、早朝がまとまった時間がとれる唯一の時間。世間が休んでいるときに書くしかない。生産性を上げるうまい手などはなく、とにかくキーボードに向かう時間を作り、余分なことは考えずに書き続ける。
  • 締め切りは決して遅らせない。締め切りの順番ではなく、やれるものから早めに片付ける。編集者との信頼関係が深まれば、その後の仕事もやりやすくなる。原稿は自分だけで書いているのではなく、編集者に恥をかかせないよう、編集者の気持ちになり、早め早めに仕上げる。特に論文は社会に対するラブレターであり、自分の伝えたいことを思いを込めて書き進める。
  • 講演では1つでも記憶に残る話を提供できるように努力する、聴衆に希望と勇気を与えることを心がける。1つか2つ記憶に残ることがあれば十分なので、ホワイトボードに図を書いて講演の伏線にする。