2010/12/16

梶井厚志(2002)『戦略的思考の技術』中公新書


  • 相手に理解を求めるというが、互いに利害関係にある戦略的環境では、相手に理解を求めるのは無策であり、相手にどのような戦略がとれるかを調査するのが先決。
  • (授業ネタ)じゃんけんでグーで勝った場合は100円、チョキ・パーで勝った場合は10円もらえるルールで、20回実施。グーに負けるチョキとグーに勝つパーを、掛け金の比率に対応させて1:10の割合で出す。
  • 罰則は大きくしすぎると謝った場合の損失が大きくなる(ポイ捨ての無期懲役)。人の行動をコントロールするには、インセンティブを与える必要があるが、インセンティブを与えるにはコストがかかる。
  • (授業ネタ)(1)うっかり生ゴミ袋を玄関前に忘れた。真夏に放置はできない。隣の学生に捨ててもらうことを考えたが、無愛想だし持って行くか疑わしいので家まで戻り遅刻する。(2)夜外出の用事があるが、犬の散歩をしないと犬がかわいそう。隣の学生に頼むことを考えたが、10kmの散歩コースを歩くかわからないので外出をあきらめる。両者ともインセンティブを与えて(コストをかけて)解決できそうだが、前者は解決可能、後者は解決不能なモラルハザード問題。
  • 日本の就業者人口の10%以上が建設業界で働く。国土の大きいアメリカでも5%程度。日本の労働力分布の偏りがわかる。
  • (授業ネタ)他店より1円でも高ければさらに値引きします=他店と価格が同じなら値引きしません。自分から値引き競争を仕掛けず、価格を維持しますというシグナルを競合他社に発している。