2018/06/26

八木信一・武村勝寛・渡辺亨(2016)「環境ガバナンスにおける橋渡し組織の機能に関する研究」『自治総研』449,59-80

  • ガバナンスが展開される空間スケールが既存の行政単位を超える場合がある(ガバメントの相対化をめぐる是非に関する議論)。
    • → 環境ガバナンス組織:ガバメントと他のアクターとの利害調整を行う=橋渡し組織
  • 公的ガバナンス論:社会統治のゲートキーパー役としてのガバメントの相対化をめぐる是非について検討してきた
    • 公共政策を担うアクターの多様化、福祉国家の危機が背景。
    • → 2つの立場:ガバメントが舵取り役 VS 行動原理が異なる多様なアクターの1つ
    • ← 公共政策の内容によってどちらが適切かは変わる。Ex. 資源が特定国に偏在・インフラ整備が重要なら前者、資源が分散・ネットワーク重要なら後者
  • ガバメント機能の変容研究の4分類
    • 自己ガバナンス:需要者としての地方自治体が果 たす機能に着目
    • 公共サービス供給によるガバナンス:インフラにかかる機能も含む点が特徴
    • 公権力によるガバナンス:条例や計画を通して低炭素化を推進するための指針や水準を規定し、他のアクターの事業や活動に影響を及ぼす点に注目(=地方自治体の規制機能)
    • 条件整備を通したガバナンス:ガバナンスでの作動起点が住民、NPO、企業等の他のアクターにある点が特徴(=事業や活動が円滑に進むための条件整備)
  • 境界組織(Boundary organization):ガバナンスの形成に関与する組織
  • 橋渡し組織(Bridging organization):アクター間・空間スケール間での認識、能力、およびニーズなどをすり合わせる組織
    • 召集機能(Convening function):アクターが互いに顔を合わせる場を橋渡し組織が提供し、アクターを巻き込んでいく機能
    • 解釈機能(Translation function):橋渡し組織に集うアクターがそれぞれ有する情報を理解したり、また利用できる資源を認識したりする機能
    • 協働機能(Collaboration function):アクター間で率直な対話を行うこ とによって協働を促すための機能
    • 媒介機能(Mediation function):各アクターの利害得失を表出させ、アクター間の利害調整を担う機能