エドガー・シャイン(2014)『問いかける技術』英治出版
- 謙虚に問いかける:よい人間関係を構築する。
- プロセス・コンサルテーションの延長(内容でなく相手が納得できる答えを見つけられるようプロセスを設計・支援する方法)
- 弱い自分を見せることが関係性を深める上で最も重要
- ⇔ 質問する人よりも意見を言う人が有能と見なす組織文化。
- 謙虚に問いかける:相手の警戒心を解くことができる手法,自分で答えが見出せないことについて質問する技術,その人のことを理解したいという純粋な気持ちを持って関係を築いていくための流儀。
- 上司:いつでもオープン ⇔ 部下:悪いことを知らせる不安
- 3つの謙虚さ
- 基本的な謙虚さ:礼儀をわきまえて振る舞う
- 任意に示す謙虚さ:多くを成し遂げた人への謙虚さ
- 今ここで必要な謙虚さ:目的達成に必要な力を頼る謙虚さ
- 達成志向の文化では知識を持っていれば顕示することが賞賛される = 謙虚になれない。
- 問いかける行為は,相手に対する興味や好奇心を抱く態度から導かれる。
- 謙虚に問いかける中でもベストなのは,具体例を尋ねること。
- 4つの問いかけ
- 謙虚な問いかけ:自分が知らないことを積極的に認める(その時の文化的ルールに合わせて行う,標準化できない)。
- 診断的な問いかけ:相手の志向プロセスに影響を与える質問(1.感情や反応に関する質問,2.理由や動機に関する質問,3.実際の行為(やったこと・考えたこと・やろうとしていること)に関わる質問,4.体系的な質問(状況の全体像を把握する))。
- 対決的な問いかけ:質問に自分の考えを入れる。
- プロセス指向の問いかけ:「立ち入った質問だったでしょうか(謙虚プロセス)」「今回こういう話をしてくれたのはなぜでしょうか(診断的プロセス)」「私の質問があなたの感情を刺激してしまったでしょうか(対決的プロセス)」。
- 謙虚に問いかけるを困難にする一面:人間関係の構築よりも,課題の遂行に価値を置く文化。
- 第2の問題:自分が話す文化(正しい質問は許されるが,ものを知っていることが評価される),人に助言することは自尊心を満たす。
- 世界は今,技術がますます複雑化し,人々が互いに依存するようになり,社会が文化的に多様化している。このことは,人間関係の構築が仕事を進める上でますます重要になっていることも意味する。円滑なコミュニケーションを行うためには,人間関係が重要な役割を果たす。課題を遂行するためには,コミュニケーションが円滑に行われていることが肝要だ。良好な人間関係を維持するためには「今ここで必要な謙虚さ」を軸として相手に「謙虚に問いかける」ことが鍵となる。
- 上司が会話を主導し,部下が聞き手に回ることが機能する3場面:
- 上司の目標を,上司も部下も共有している。
- 上司は解決策を心得ている。
- 部下は指示された内容を理解している。
- ORJIモデル(知覚判断バイアスモデル)
- 観察:入ってくる情報は,期待や経験に基づいてふるいにかかる。→ 現実と向き合い,客観性を求め,物事の真の姿をとらえることに努める。
- 反応:観察した結果に感情的に反応する。→ 自分の感情とうまくつきあい,自分で自分の感情を把握する。
- 判断:根拠となるデータの中身が感情で歪められたり偏ったりする。→ 論理的帰結の精度はデータに依存する。
- 介入:反射的な行動に自覚がない。→ 相手に対する好奇心と関心を忘れない。
- 謙虚に問いかける態度 = 内省する態度
- 速度を緩める,ペースに変化をつける,マインドフル,クリエイティブ
- マインドフルネス:「ほかに何が起きていたのですか」← 膨大なデータがあっても結論を急ぐのでそのほとんどを見ていない。→ 状況を見極めるために自分自身にぶつける問い。