2009/06/24

小塩隆士・妹尾渉(2003)「日本の教育経済学:実証分析の展望と課題」内閣府経済社会総合研究所ディスカッションペーパー No.63.

 本稿は、教育経済学の領域で行われた過去の実証研究を包括的にまとめたサーベイ論文である。本稿で得られる結論を先にまとめると、今後解決すべき問題として、教育成果に関する実証分析を蓄積するための、教育履歴情報を含む長期パネルデータの整備、教育成果に関する市町村間のクロスセクション分析、国立大学法人の経営学的分析、教育と社会階層・所得格差の関連の研究、の4つが今後蓄積されるべき実証研究課題としている。本稿は、リファランスのためのポータルで、詳細はFurther Readingsで検討。

 その他のメモ。

 ミンサー型賃金関数では、サンプルセレクションパイアスがかかることが広く知られている。

 教育の生産関数Ai = F(I, F, Q, P)+e(A:統一学力テストスコア・教育後の賃金、I:IQ等生来の能力、F:子供の家庭・社会環境、Q:学校で提供される教育の質、P:子供と一緒に脅威奥を受けるグループの特性・ピア効果、)の推定では、教育の成果に関係すると思われる変数をアドホックに説明変数に加えた回帰分析が行われ、理論的なモデルがあるわけではない。

 10年ごとに行われる社会階層と社会移動調査のデータがある。