2020/10/17

前田一之(2017)「組織文化と学長リーダーシップに関する実証的研究」『大学論集』49,85-100

  • 組織文化とリーダーシップ研究
    • Schein(2004):組織の変革期に組織特性によって強い展望(Strong Vision_を持ったリーダーか、構成員の意見を重視する提言重視型(Fuzzy Vision)のリーダーのいずれかが必要になる。変革期は長期にわたり新たな前提認識が組織に組み込まれなければならない。
    • Taylor(1986):大学の主たる目標に組織文化は影響を受ける→伝統定期大学=学長は文化の体現者=自大学出身者
    • Kezar(2004):学内の意思決定過程は効果的に機能していないというメンバーの認識→組織構造等の形式的手続きの改変より、リーダーシップ、関係性、信頼という非公式側面を重視する必要がある
  • 学長リーダーシップと組織文化の概念の具体化を図る
    • アンケートで因子分析、構造的特性を検証し、企業リーダーシップと比較
    • ←中央集権的な制度整備は大学組織で有効かを検証するために有益
    • 副学長が上司の学長のリーダーシップを評価する部下評定方式(三隅 1988)
    • 国公私329校
  • 結果
    • 学長リーダーシップ7因子:信頼関係構築、大学差別化、大学理念・目標達成、分権化、提言活用、経営強化、凝集性
    • AGIL枠組みで解釈:企業トップはGとIの比重が高いがLは逆
  • 組織文化測定尺度:競合価値フレームワークがよく使われる(北居 2014)
    • 縦=柔軟性・適応生⇔安定性・コントロール、横=内部重視と統合⇔外部重視と差別化:クラン、アドホクラシー、ヒエラルキー、マーケット
  • 結果(国公私間比較)
    • ヒエラルキー、マーケットで差異なし
    • アドホクラシー:国立+、公立±、私立−、クラン:国立−、公立±、私立+
    • 国立と公私の文化的差異を決めるのはアドホクラシー、公立と私立の文化的差異を決めるのはクラン