2020/10/18

数家鉄治(2015)「行政改革と組織改革 -地方自治体の行政経営的組織改革-」『大阪商業大学論集』11(2),31-46

  • 行政組織の持続性は保障されていない:制度的環境が変化⇔行政職員の主観的認識とズレ
  • 税<地方交付税 → 職員が住民要求よりも交付税確保に知恵を絞る方に向かわせる
    • → 住民の期待しない事業に予算がつく、期待する事業が後回しにされた気持ちになる
  • 行政組織は法改正に敏感でなければならない(病院など多様な事業をするために多数の法律が関与している)
  • 結局、行政組織は組織と制度が密接に関係している=精度が組織に与える影響が大きい。
  • 減点主義的な人事評価→自己の守備範囲を狭くして、その領域での穴をなくすことに注力→全体的整合性との関係性を軽く考えて、意図せざる穴を増やす→他の人の守備範囲との間に隙間をもたらして、それらの間の調整を難しくする→組織にムダ・ムラをもたらすっ→市場競争を欠くので、競争で是正できない。値打ちのある仕事とムダな仕事の区別をあいまいにし、 選択と集中をしにくくし、力の配分を間違いやすい。
  • 市町村合併→職員数増・削減目標設定→職員がルーチンに追われて人材育成やルーチン外の仕事をする余裕がない→ICT化=非正規対応可能→人材育成よりも目の前の問題を非正規で対応するので人的資源が劣化しやすい→ルーチンをこなす即戦力の非正規が増える→組織能力を劣化させる。
  • 行政改革は改革というより改善。
  • 行政組織は利害関係が多様=機が熟さないのに改革すると失敗しやすい。
  • 組織文化と組織の罠は違う(アージリス)
    • 罠:防衛的な思考枠組み。組織文化に主因があるとはかぎらない。