2017/01/23

成瀬尚志(2016)『学生を思考にいざなうレポート課題』ひつじ書房


  • 論証型のレポート(戸田山 2012)
    • 与えられた問い,自分で立てた問いに対して,
    • 1つの明確な主張をし,
    • その主張を論理的に裏付けるための事実的・理論的な根拠を提示して主張を論証する。
  • 問いのフィールドから問いと答えのフィールドへ移るために有効な作業
    • それぞれの問いについて,今の時点で思いつくことのできた答えのアイディアや仮設を書き込んでおく。
    • 答えを思いつけないときも,さらにどのようなことを調べていけば答えることができそうかを考えて,そのアイディアを書き込んでいく。
    • 場合によっては,それぞれの問いをさらにどのような細かな問いに分割すれば答えることができるかを考え,そのサブ問題を書き込んでいく。
    • 1と2の答えに対して,さらに問いをぶつけて生じる新しい問いを書き込んでおく。
  • 是非型論題で必要なこと(井下 2014)
    • 自分の主張の妥当性を,これまでの議論に位置づけて吟味し,信頼性のある根拠を裏付けとして論証・実証すること。
    • 自分の主張とは異なる意見について,どこがどう違うのかの基準を示して,自分の主張の妥当性を論証・実証すること。
  • 是非型レポートの構成要素
    • 論点を提示し,その問題の背景を説明する。
    • 根拠に基づき,自分の意見を述べる。
    • 自分の意見とは異なる意見を根拠に基づき批判する。
    • 結論として,自分の意見を明確に主張する。
  • 論証型レポートの難しさ = 問いを学生自身が立てる難しさ。
    • 是非型論題(問いを出題者が設定)でも,適切な論証を構築することの難しさ。

  • 素材に対する創意工夫の仕方を明確にする = 素材とは明らかに異なるものを出力として求める指示を含める。
  • よいレポートを書けるようになる = 成果物としてのレポートそのものよりも,学生自身がレポートを読む際の評価基準がどれだけ成長するか。
  • パフォーマンス評価は,思考の表現としてのパフォーマンスを手がかりに,知識の習得以上の見えにくい成長を質的に評価する方法。
    • 質的 = 人間が評価する(機械ではない)。その妥当性を高めるためにルーブリックがある。
    • ルーブリックありきで,それにあてはめて評価するのは本末転倒。人間の判断がベースにある。