- 大学におけるカリキュラムマネジメントとは,「大学の教育目標を実現するために,教育活動の内容・方法(カリキュラム)上の連関性と条件整備活動(マネジメント)上の協働性の対応関係を,組織構造と組織文化を媒介としながら,PDCAサイクルを通じて組織的・戦略的に動態化していく営み」を指す。
- つまり,CMは「目標達成に必要な教育活動の内容・方法」と「条件整備活動」の対応関係から構成される。その際,前者については,教育活動の内容上・方法上の「連関性」の存在が必要である。
- この連関性を実現するための条件整備は,人,情報,金,組織と運営の4Mからなり,特に人と組織・運営の間の「協働性」が重要である。
- 従って,CMは連関性と協働性の対応関係で成立する。
- 「教養教育に携わる教員には高い力量が求められ,絶えず授業内容や教育方法の改善を図る必要があり,入門段階の学生にも専門知識をわかりやすく興味深い形で提供したり,自らの学問を追究する姿勢を生き方を語るなど,学生の学ぶ意欲や目的意識を刺激することも求められる」これを著者は,組織文化への言及と呼ぶが,文化だけの問題ではなく,むしろそうしたキャリアを形成できない人材育成の問題である。
- ウィスコンシンの国際化ビジョン:(1)大学全体のビジョンを維持し深めていくこと,(2)現在の強みを維持していくこと,(3)新しいニーズやプログラム構成を明らかにすること,(4)統合した知識を育てること,(5)非伝統的な学習方法を導入すること,(6)重要なニーズをまずは充足すること,(7)プログラムと資源を結びつけること。こういうビジョンもあっていい。
冒頭の連関性と協働性の定義は興味深いが,その後の展開がこの2つを中心に議論されないため,示唆に乏しい点が残念。