目標管理とコンピテンシー
- 目標管理制度は,ドラッカーが『現代の経営』(1954)で提唱した経営管理システムで,組織全体の目標と個人の目標を上司と部下の共同作業で統合し,各人は設定された目標をPDSサイクルに沿って実行する。ポイントは,(1)目標の精査によって無駄な作業をなくすこと,(2)部下が目標設定に「参加」することでモチベーションを高めること。
- しかし,全員が達成可能な目標を立てようとする,目標の難易度が役職ではなく個人の能力で決まる,評価の際にどれだけがんばったかの努力度を評価する,ほぼ全員が目標を達成しているのに業績が上がらない,といったことが起こることになる。
- 目標管理は,人事評価の方法ではなく,職員間のコミュニケーションにより職員の仕事に対する意識改革を図るための制度。
- そこで,コンピテンシー評価(行動評価)が生まれる。1970年以降,心理学者マクレランドが,ハイパフォーマーの行動特性をモデル化する研究から生まれる。コンピテンシーは,ある職務や役割において優秀な成果を上げる過程において共通してみられる行動特性をモデル化したものである。
- 人事評価は,能力,態度,業績の3観点から行う。
- コンピテンシー評価では,能力を基本能力(業務遂行上の最低限の知識)と応用能力(判断力,企画力,折衝力,指導力)に分ける。態度は,積極性,協調性,責任感,服務規律に分ける。その上で,業績を目標管理で行う。