2009/04/16

Birnbaum, R. (1991) "The Political Institution: Competing for Power and Resources," How Colleges Work, Ch.6, pp.128-149.

政治モデルには、以下のような特徴がある。
権力と意思決定が集中せず分散し、多数の個人・集団が権力を持ちその大きさは状況によって変化する(教育担当副学長の影響力と外部の視覚認定期間の影響力)。また、大学は単一の組織ではなく、学部・大学院・人文系研究者・社会系研究者・自然系研究者・専門職大学院・非教学部門・管理職などの複数の組織体。
教育・研究・社会貢献という抽象的な大学の使命には合意が得られるものの、どのプログラムが最も重要かについては合意が得られず、有限の資源配分を巡る競争が起こる(研究支援よりも初年次支援の方がよりよいことを証明するデータはなく、よい方を選ぶのではなくよいものの中から選択する)。
構成員のほとんどが無関心である特徴があり、ほとんどの問題に関心がない。
平等モデルでは水平的相互作用、官僚モデルでは垂直的相互作用があったが、政治モデルでは競争と調整による相互作用が特徴である。どのグループも圧倒的な力を持たないので、共謀と交渉によって意思決定が進められる。このことは結果が妥協の産物となることを意味し、各グループは最低限要求する水準を高めるために多大な要求水準を設定する。対立や意見の不一致は決して問題ではなく当然のことであり、リーダーはこれを説得と駆け引きで調整する。
リーダーは各グループを尊重し、強制力は必要最低限にとどめなければならない。基本的に各グループは不満があっても負担が増えるという理由で改善に参加しない。参加せずとも一定に利益があるためで、明確な動機なしに行動が起こらない。むしろ、負担をいやがる傾向があるので、グループに与えられる課題を明確に示し、その活動のみに参加してもらうことが適切である。
地方国立大学に当てはまるモデルということだが、なかなか的を得ている。