2009/04/20

Birnbaum, R. (1991) "Effective Administration and Leadership in the Cybernetic Institution," How Colleges Work, Ch.9, pp.201-229.

本書では、大学の組織を自律モデルでとらえようという試みと思われる。
自律モデルにおけるリーダーシップの特徴は、下位組織にリーダーシップを作ることがトップの役割である点である。大学におけるリーダーシップとはトップダウンではなく、下位組織がリーダーシップをとれるよう制約を外すことである。
本章では学長の仕事のあり方について書かれている。学長は努力した結果として運営の効果や成功を測ることができないため、確信を持って事前に結果が予想できる取り組みを示すことはできない。しかし、以下のような仕事をすべきと示されている。情報の収集チャンネルの設置、情報の適切な伝達経路の確保、意見の不一致の奨励などである。
本書の知見はあくまで米国におけるものと思われるが、この経験を日本でどう活用するかがこの過渡期の大学経営陣の課題でもある。