2009/04/21
共感で人を動かす―ロジックを超えるコミュニケーション
実際のビジネスにおいて、ある程度の時間や労力を伴うアクションを起こすためには、「理解」だけではなく、強いインセンティブがそこに存在するか、もしくは、単なる理解を超えた「共感」が醸成されなくてはならない。これらがあるからこそ、自分自身が積極的に動いたり、さらに誰かを巻き込もうという気になるのだ。
http://www.globis.jp/921
2009/04/20
Birnbaum, R. (1991) "Effective Administration and Leadership in the Cybernetic Institution," How Colleges Work, Ch.9, pp.201-229.
本書では、大学の組織を自律モデルでとらえようという試みと思われる。
自律モデルにおけるリーダーシップの特徴は、下位組織にリーダーシップを作ることがトップの役割である点である。大学におけるリーダーシップとはトップダウンではなく、下位組織がリーダーシップをとれるよう制約を外すことである。
本章では学長の仕事のあり方について書かれている。学長は努力した結果として運営の効果や成功を測ることができないため、確信を持って事前に結果が予想できる取り組みを示すことはできない。しかし、以下のような仕事をすべきと示されている。情報の収集チャンネルの設置、情報の適切な伝達経路の確保、意見の不一致の奨励などである。
本書の知見はあくまで米国におけるものと思われるが、この経験を日本でどう活用するかがこの過渡期の大学経営陣の課題でもある。
自律モデルにおけるリーダーシップの特徴は、下位組織にリーダーシップを作ることがトップの役割である点である。大学におけるリーダーシップとはトップダウンではなく、下位組織がリーダーシップをとれるよう制約を外すことである。
本章では学長の仕事のあり方について書かれている。学長は努力した結果として運営の効果や成功を測ることができないため、確信を持って事前に結果が予想できる取り組みを示すことはできない。しかし、以下のような仕事をすべきと示されている。情報の収集チャンネルの設置、情報の適切な伝達経路の確保、意見の不一致の奨励などである。
本書の知見はあくまで米国におけるものと思われるが、この経験を日本でどう活用するかがこの過渡期の大学経営陣の課題でもある。
2009/04/18
Birnbaum, R. (1991) "The Cybernetic Institution: Providing Direction Through Self-Regulation," How Colleges Work, Ch.8, pp.177-199.
自律モデルは、平等・官僚・政治・無秩序の各モデルを統合する考え方である。実際の大学は断片化・構造化されており、単一のモデルで説明できるわけではなくそれぞれのモデルを部分的に取り入れながら活動していると考えられる。
自律モデルでは、アウトプットの測定や改善ではなくインプットに対応するのが特徴である。また、その対応もインプットの許容量を超えたときのみ対応する、非連続の対応が特徴である。しかしすべてのインプットにトップが対応できるわけではないので、相当な単純化や曲解とともに対応することになる。また、インプットは複雑であるため、通常は下位組織に対応を任せることによって、相反する目標への対応が可能になる。下位組織自体は独立・安定的で、下位組織同士はゆるやかに関わり合いを持つ。
おもしろい点は、こうした組織では、データを集めるだけでは対応が起こらず、データによって組織が対応するチャンネルを持っていなければ変化が起こらない。そこで、リーダーの役割は対応に気づくためのコミュニケーションシステムの開発であるという点。
自律モデルは4モデルの統合とはいうものの、4モデルの方がより直観的に大学の組織を説明できると思われる。まだよくわからない部分が多い。
自律モデルでは、アウトプットの測定や改善ではなくインプットに対応するのが特徴である。また、その対応もインプットの許容量を超えたときのみ対応する、非連続の対応が特徴である。しかしすべてのインプットにトップが対応できるわけではないので、相当な単純化や曲解とともに対応することになる。また、インプットは複雑であるため、通常は下位組織に対応を任せることによって、相反する目標への対応が可能になる。下位組織自体は独立・安定的で、下位組織同士はゆるやかに関わり合いを持つ。
おもしろい点は、こうした組織では、データを集めるだけでは対応が起こらず、データによって組織が対応するチャンネルを持っていなければ変化が起こらない。そこで、リーダーの役割は対応に気づくためのコミュニケーションシステムの開発であるという点。
自律モデルは4モデルの統合とはいうものの、4モデルの方がより直観的に大学の組織を説明できると思われる。まだよくわからない部分が多い。
2009/04/17
Birnbaum, R. (1991) "The Anarchical Institution: Finding Meaning in a Community of Autonomous Actors," How Colleges Work, Ch.7, pp.151-174.
無秩序モデルには、以下のような特徴がある。
目標に問題が含まれていること、生産技術が曖昧であること、構成員が流動的に参加することの3点が、無秩序モデルの特徴である。1点目は、目標の明確な規定ができず達成を評価することができないことを指す。例えば、教養教育を重視するという目標があっても何が教養教育かに関する意見は一致しておらず、結果的に個人や学科の利害を反映したカリキュラムができる。2点目は多様な教育方法・学習経験の中でそれぞれの効果を説明できないことを指す(それはどこでもおなじではないのか?)。3点目は出席がまばらな委員会方式を指す。
このモデルにおけるリーダーは、影響力が小さく、内部の改革よりも環境の変化の影響力が大きい。そうした中では、委員会に権限と手柄を移譲し実体的な組織にする、委員会には反対者を必ず入れ推進者の慎重な思慮と反対者の理解を得ることを進める、大学の対応能力を超える提案を避ける、計画と関係ない問題を議論する委員会を作って注意をそらす(ゴミ箱をつくる)ことが有効になる。大規模基幹大学に当てはまるモデルということだが、どうだろうか。
これまで説明されてきたモデルは、事例から読み取れる解釈としては適切と思われるが、一般化されたモデルとまではいかない。
目標に問題が含まれていること、生産技術が曖昧であること、構成員が流動的に参加することの3点が、無秩序モデルの特徴である。1点目は、目標の明確な規定ができず達成を評価することができないことを指す。例えば、教養教育を重視するという目標があっても何が教養教育かに関する意見は一致しておらず、結果的に個人や学科の利害を反映したカリキュラムができる。2点目は多様な教育方法・学習経験の中でそれぞれの効果を説明できないことを指す(それはどこでもおなじではないのか?)。3点目は出席がまばらな委員会方式を指す。
このモデルにおけるリーダーは、影響力が小さく、内部の改革よりも環境の変化の影響力が大きい。そうした中では、委員会に権限と手柄を移譲し実体的な組織にする、委員会には反対者を必ず入れ推進者の慎重な思慮と反対者の理解を得ることを進める、大学の対応能力を超える提案を避ける、計画と関係ない問題を議論する委員会を作って注意をそらす(ゴミ箱をつくる)ことが有効になる。大規模基幹大学に当てはまるモデルということだが、どうだろうか。
これまで説明されてきたモデルは、事例から読み取れる解釈としては適切と思われるが、一般化されたモデルとまではいかない。
2009/04/16
Birnbaum, R. (1991) "The Political Institution: Competing for Power and Resources," How Colleges Work, Ch.6, pp.128-149.
政治モデルには、以下のような特徴がある。
権力と意思決定が集中せず分散し、多数の個人・集団が権力を持ちその大きさは状況によって変化する(教育担当副学長の影響力と外部の視覚認定期間の影響力)。また、大学は単一の組織ではなく、学部・大学院・人文系研究者・社会系研究者・自然系研究者・専門職大学院・非教学部門・管理職などの複数の組織体。
教育・研究・社会貢献という抽象的な大学の使命には合意が得られるものの、どのプログラムが最も重要かについては合意が得られず、有限の資源配分を巡る競争が起こる(研究支援よりも初年次支援の方がよりよいことを証明するデータはなく、よい方を選ぶのではなくよいものの中から選択する)。
構成員のほとんどが無関心である特徴があり、ほとんどの問題に関心がない。
平等モデルでは水平的相互作用、官僚モデルでは垂直的相互作用があったが、政治モデルでは競争と調整による相互作用が特徴である。どのグループも圧倒的な力を持たないので、共謀と交渉によって意思決定が進められる。このことは結果が妥協の産物となることを意味し、各グループは最低限要求する水準を高めるために多大な要求水準を設定する。対立や意見の不一致は決して問題ではなく当然のことであり、リーダーはこれを説得と駆け引きで調整する。
リーダーは各グループを尊重し、強制力は必要最低限にとどめなければならない。基本的に各グループは不満があっても負担が増えるという理由で改善に参加しない。参加せずとも一定に利益があるためで、明確な動機なしに行動が起こらない。むしろ、負担をいやがる傾向があるので、グループに与えられる課題を明確に示し、その活動のみに参加してもらうことが適切である。
地方国立大学に当てはまるモデルということだが、なかなか的を得ている。
権力と意思決定が集中せず分散し、多数の個人・集団が権力を持ちその大きさは状況によって変化する(教育担当副学長の影響力と外部の視覚認定期間の影響力)。また、大学は単一の組織ではなく、学部・大学院・人文系研究者・社会系研究者・自然系研究者・専門職大学院・非教学部門・管理職などの複数の組織体。
教育・研究・社会貢献という抽象的な大学の使命には合意が得られるものの、どのプログラムが最も重要かについては合意が得られず、有限の資源配分を巡る競争が起こる(研究支援よりも初年次支援の方がよりよいことを証明するデータはなく、よい方を選ぶのではなくよいものの中から選択する)。
構成員のほとんどが無関心である特徴があり、ほとんどの問題に関心がない。
平等モデルでは水平的相互作用、官僚モデルでは垂直的相互作用があったが、政治モデルでは競争と調整による相互作用が特徴である。どのグループも圧倒的な力を持たないので、共謀と交渉によって意思決定が進められる。このことは結果が妥協の産物となることを意味し、各グループは最低限要求する水準を高めるために多大な要求水準を設定する。対立や意見の不一致は決して問題ではなく当然のことであり、リーダーはこれを説得と駆け引きで調整する。
リーダーは各グループを尊重し、強制力は必要最低限にとどめなければならない。基本的に各グループは不満があっても負担が増えるという理由で改善に参加しない。参加せずとも一定に利益があるためで、明確な動機なしに行動が起こらない。むしろ、負担をいやがる傾向があるので、グループに与えられる課題を明確に示し、その活動のみに参加してもらうことが適切である。
地方国立大学に当てはまるモデルということだが、なかなか的を得ている。
2009/04/15
Birnbaum, R. (1991) "The Bureaucratic Institution: Rationalizing Structure and Decision Making," How Colleges Work, Ch.5, pp.105-126.
官僚モデルには、以下のような特徴がある。ある部署間のコミュニケーションを促進すると他の部署とのコミュニケーションを減少させる可能性がある。従って、組織構造を作ることは取引の問題。意思決定が文書化される。昇進昇格が業績に基づいて行われる。官僚モデルは合理的組織であり、目標の明確化とその費用算定等のデータ収集・分析を行う。無能な者が上の職位につくことを制限し、意思決定において宗教等本質的でない要因を排除できる。自己保存のために自己を強化する目標を立てる、目標達成のための手段自体を目標にすることがある。アカウンタビリティが形式主義を生む場合がある。
興味深い点は、権威は命令を出す側の権力によって規定されるのではなく、命令される側がどれだけ進んで命令を受け入れるかに規定され、権威の関係を確立するのは上司ではなく部下である。
興味深い点は、権威は命令を出す側の権力によって規定されるのではなく、命令される側がどれだけ進んで命令を受け入れるかに規定され、権威の関係を確立するのは上司ではなく部下である。
2009/04/14
Birnbaum, R. (1991) "The Collegial Institution: Sharing Power and Values in a Community of Equals," How Colleges Work, Ch.4, pp.85-103.
平等モデルでは、職階上の違いは重視されず平等な関係で関わるコミュニティ、決定は命令ではなく合意、全員に発言する機会が与えられている、学長は教職員の代理人と見られており平等な筆頭仲間、80人程度の構成員、という特徴で語られる大学があてはまる。意思決定を合意で行い、効率が悪いという面もあるが、取り組みが形骸化しない利点がある。こうした組織では、リーダーが組織内で模範的な行動を示し、職位の違いを超えてコミュニケーションを取り、構成員の自己規制を尊重することが最適な管理職モデルとなる。
どうやらこの文献は、事例は豊富だがボリュームの割に一般化された知見は少ない文献のようである。
どうやらこの文献は、事例は豊富だがボリュームの割に一般化された知見は少ない文献のようである。
2009/04/12
Birnbaum, R. (1991) "Making Decisions and Making Sence: The Administrator's Role," How Colleges Work, Ch.3, pp.56-82.
本稿の要旨を示すと以下の通り。大学での意思決定において客観的合理性は存在しない。よって意思決定は最大化ではなく、満足させるための意思決定となる。通常、組織には目標がありそれが明確であるほどよいが、大学においては目標の集合は制約条件であり、活動が分権化された大学では教職員が成果を左右する以上、どの制約条件を最大化するの合意はない。また、目標の評価についても、活動の効果に関して構成員が対象・基準・期間全てにおいて異なる基準を持っている。
こうした状況下では、構成員がより同じものの見方ができるよう促進し、現状の共通認識を形成する交流の場を提供する活動を、管理職が支援しなければならない。
なかなか抽象的な内容で大変分かりにくい。
こうした状況下では、構成員がより同じものの見方ができるよう促進し、現状の共通認識を形成する交流の場を提供する活動を、管理職が支援しなければならない。
なかなか抽象的な内容で大変分かりにくい。
2009/04/10
Birnbaum, R. (1991) "Thinking in Systems and Circles: The Structure and Dynamics of Academic Organizations," How Colleges Work, Ch.2, pp.30-54.
本稿の要旨を示すと以下の通りである。大学組織の特徴はLoose Couplingであり、ある影響が組織内のシステム間で弱くしか働かない。よって、調整が困難で、あたらしいアイディアが伝わりにくく、運用に費用がかかる。その一方で独立した専門組織を持ち、環境に適応しやすい。環境が変化する状況下では、下位組織を多様化すべきである。大学は管理部門と生産技術の2つがあり両者を連結させるのが学部長など。その学部長も任期があって出ては去っていく。
Systemの方はわかりやすいがCircleの方がわからない。因果関係が複雑で非線形であるということはわかった。
Systemの方はわかりやすいがCircleの方がわからない。因果関係が複雑で非線形であるということはわかった。
2009/04/08
Birnbaum, R. (1991) "Problems of Governance, Management and Leadership in Academic Institutions," How Colleges Work, Ch.1, pp.3-28.
本書は数少ない大学組織論の文献である。本稿では、大学と他の組織体の根本的な違いについて指摘している。その根本的な違いは、究極的にはガバナンスの違いであり、ガバナンスシステムが最終的に大学の責任を持つという点で、他の組織と異なる。
大学には通常、理事会・管理職・教授団という3つの登場人物がいる。大学は、企業のような収益に関する目標を持たず、活動の成果が数量化されて示されないために、目標について合意がない。すなわち、企業で使われるガバナンス手法が有効でなく、経営管理者が権威を持たない。階層的で目的が明確な組織ではトップのリーダーシップが重要であるが、大学では機能しない。目的が曖昧かつ多様で、権限者が専門職化されており、流動的に関与する特徴がある。
大学には通常、理事会・管理職・教授団という3つの登場人物がいる。大学は、企業のような収益に関する目標を持たず、活動の成果が数量化されて示されないために、目標について合意がない。すなわち、企業で使われるガバナンス手法が有効でなく、経営管理者が権威を持たない。階層的で目的が明確な組織ではトップのリーダーシップが重要であるが、大学では機能しない。目的が曖昧かつ多様で、権限者が専門職化されており、流動的に関与する特徴がある。
2009/04/06
入社式、親子で一緒に、感謝の言葉、食事会も…、企業は離職歯止め期待
入社式は社会人最初の一歩。企業も新人を大人扱いする、と思っていたら最近はどうも様子が違うようだ。
企業は職場を親に見せたいらしい。採った人材にはしっかり育ってもらわなければ困る。新入社員の三割が三年以内に退社する昨今、家庭でも新戦力をケアしてほしいというわけだ。
日経夕刊
企業は職場を親に見せたいらしい。採った人材にはしっかり育ってもらわなければ困る。新入社員の三割が三年以内に退社する昨今、家庭でも新戦力をケアしてほしいというわけだ。
日経夕刊
2009/04/03
大学進学、愛知は地元志向(なるほどマップ)
入学・進学の春を迎えた。高校卒業者の大学・短期大学への進学率は2005年度以降、50%を超えており、2人に1人が大学に進む時代。ただ、地元と県外の大学のどちらを選ぶかは地域によってばらつきが大きい。
08年度の文部科学省の学校基本調査によると、地元大学に入学した高校生の割合は愛知県が最も高く、10人のうち7人が県内の大学に入学している。反対に、最も低かったのは和歌山県で、県内の大学を選んだのは10人中1人しかいなかった。
文科省によると、このように大きな差が開いている要因として、地域ごとに東京志向に温度差があるほか、県内で通える大学の数や地理的な条件などが影響しているという。例えば和歌山県。県内に大学が少なく、周辺の府県に関西の大学がたくさんあるため、県外に出る高校生が多いとみられる。
全国的にみると地元の大学を希望する高校生の割合はこの10年で少しずつ上昇している。昨秋以降の景気後退の影響も家計に重くのしかかっており、実家から通える地元の大学に入る高校生は今後も増えそうだ。
日経夕刊
08年度の文部科学省の学校基本調査によると、地元大学に入学した高校生の割合は愛知県が最も高く、10人のうち7人が県内の大学に入学している。反対に、最も低かったのは和歌山県で、県内の大学を選んだのは10人中1人しかいなかった。
文科省によると、このように大きな差が開いている要因として、地域ごとに東京志向に温度差があるほか、県内で通える大学の数や地理的な条件などが影響しているという。例えば和歌山県。県内に大学が少なく、周辺の府県に関西の大学がたくさんあるため、県外に出る高校生が多いとみられる。
全国的にみると地元の大学を希望する高校生の割合はこの10年で少しずつ上昇している。昨秋以降の景気後退の影響も家計に重くのしかかっており、実家から通える地元の大学に入る高校生は今後も増えそうだ。
日経夕刊
本当に転職に有利なのか? 日本の社会人大学院事情
受講者は、キャリアプランも研究も中途半端だったという印象を持つ。大学院卒の資格及び授業の内容を仕事や転職に生かすという明確な戦略がある方は少ないし、道を変えて研究の世界に入るには明らかに基礎学力不足の方が多かった。
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