2008/11/17

Johnes, J. and Johnes, J. (1995) "Research Funding and Performance in U.K. University Departments of Economics: A Frontier Analysis," Economics of Education Review, vo.14, no.3, pp.301-314.

本稿は、英国の大学における経済学系学部の研究活動を、DEAによって評価する実証研究である。本稿では、分析の経済学的な解釈を丁寧に行っており、分析そのもの以上に注目に値する。
大学のような組織体が産出するサービスには市場で直接価格がつけられるものではない。従って、ある産出物が大学の価値をどれだけ高めたかを明示的に評価することは困難である。しかしながら、DEAでは直接価格を扱うことなく分析を行うことができる。ここがDEAのメリットであると述べられているが、同時に相対的な評価しかできないという点での短所もあるだろう。
DEAの注意点としては、第一に変数の選択がある。どんなに非効率な機関も他が全く産出していないものを産出したり、ある投入を全く使わなかったりすると効率的と評価されるため、投入と産出を明確に定義しておかないとロバストな結果が得られない。第二に、ある投入がある産出にどのようなインパクトを持っているかを評価することができない点である。これはDEAの計算方法から言っても当然なことであり、市場の存在しない組織内の分析における工夫でもあり、限界でもある。
DEAでは分析上、フロンティアが凹で、フロンティア上の機関は観測値からきめる。また、規模に関する収穫一定を仮定する。
英国には氏名、年齢、在職期間、職位、著書数、論文数などを取れるデータベースがある。36大学を対象にして分析を行い、大学を評価する指標としての提案を行っている。