2008/11/27
堀義人(2002)『吾人の任務』東洋経済新報社
行動計画はオプションを挙げて意志決定し、詳細な計画を立案する。それらはチームで役割分担する。
常に自らの意志決定が間違っている可能性と、考え通りに進まないリスクに対して、コンティンジェンシープランを用意する保守的な心構え。
起業家と一般人の違いは、可能性をとことんまで信じているかどうか。
日本では、リスクや問題点を挙げて、できない理由を簡単に列挙してしまう。
ワークシートスタディ。HBSのケースメソッドは、経営環境を分析しなさい、行動計画を立案しなさいの2つの質問のみしかされない。これをひたすら考えて、クラスでの意見交換の過程で学ぶ。
これを通信化する際には、質問を細分化し、20~30以上の質問をワークシートに列挙して、その質問を解くことによって分析や行動計画が立案できるようにした。
創業とはゼロベースから人間関係をつくりあげるプロセスと、堀は定義する。
事業では、全てのステークホルダーの満足が一番重要である。
顧客の満足、スタッフの満足、株主と銀行の満足、社会全般とのきちんとしたコミュニケーションをする必要がある。
成長段階で満足要因を最大限に高めて、不満足要因をつくらないことが事業拡大のポイントである。
クリエイティビティとは、顧客のニーズと、自分たちの理想としている姿のみから生まれる。
同業他社に焦るのではなく、自分がやりたいことができないことに焦る。
他社のまねをしてもユニークなポジションは築けない。
意志すべきは、上の2点である。顧客のニーズを見極めて常に理想のサービスを提供すべく努力し続ける必要がある。
事業にはスピードが必要である。
ブレストしてみてある程度方向性が固まれば、それ以上の完成度を求めずにまず始めて見る。問題があれば、フレキシブルに変更する。
能力が高い会社は必ず勝つ。HBSで学べることの一つ。
タイムマネジメントとは、自らと家族の健康管理を含めて、アウトプットの最大化をはかること。
思考、行動、思考、行動のサイクルによる知恵と行動の拡大再生産が重要。Thoughtful Action
経営者が持つべき能力は、外的要因の中で経営資源を分析し、目標達成に必要な戦略をつくる考える力、それをコミュニケートしてスタッフを鼓舞する人間関係力、考えの定石であるビジネスフレームワーク。
まとめて、ヒューマンスキル、コンセプチュアルスキル、ビジネスフレームワーク
2008/11/20
Madden, G. and Savage, S. (1997) "Measureing Public Sector Efficiency: A Study of Economics Departments at Australian Universities," Education Economics, vol.5, no.2, pp.153-68.
本稿は、豪州の国立大学経済学部系の活動効率性計測を試みた実証研究である。24大学を対象に87年と91年の比較を行う。教育成果は学部・院の卒業者数ではかり、研究成果は5段階に格付けした論文数ではかる。
データに関する注意点として、一時点のデータを用いることには特に論文数のカウントでバイアスが出やすいこと、共著は1/nとしてカウントすること、5段階目の論文は後に別のジャーナルに出ることが多いことからデータから省くことが指摘されている。24大学のうち7大学は新規参入大学であり、分析上区別する。
本稿のおもしろい点は、政府の教育政策の転換を評価する点である。政策導入の前後の時点のデータを取り、効率性を測定して比較することで、政策の意義を検討しようと言うものである。これは国立大学法人化のケースで試みてもおもしろいと思われる。分析結果では、新規参入大学の活動効率性が極めて高かったことを示している。
データに関する注意点として、一時点のデータを用いることには特に論文数のカウントでバイアスが出やすいこと、共著は1/nとしてカウントすること、5段階目の論文は後に別のジャーナルに出ることが多いことからデータから省くことが指摘されている。24大学のうち7大学は新規参入大学であり、分析上区別する。
本稿のおもしろい点は、政府の教育政策の転換を評価する点である。政策導入の前後の時点のデータを取り、効率性を測定して比較することで、政策の意義を検討しようと言うものである。これは国立大学法人化のケースで試みてもおもしろいと思われる。分析結果では、新規参入大学の活動効率性が極めて高かったことを示している。
2008/11/18
Beasley, J. (1995) "Determining Teaching and Research Efficiencies," Journal of Operational Research Society, vol.46, pp.441-452.
本稿は、英国の化学系・物理系の学部55大学について、研究活動と教育活動の効率性を計測し評価した実証研究である。
産出指標は、学部学生数、修士学生数、博士学生数、研究費、S評価ダミー、A+評価ダミー、A評価ダミー、A-評価ダミーの8つ。投入指標は一般経費、施設設備費、研究費の3つ。研究費はだぶっている。このようなデータでよいものかどうかが疑問であるが、判断基準がないためわからない。これらから各学部の効率性ekを計測する。
ek = [Σ(i=1~8)uiyik]/[Σ(j=1~3)vjxjk], k = 1, ... , 55
where 0 ≦ ek ≦ 1,
max ep,
s.t. ui ≧ ε, for i = 1, ... ,8,
vj ≧ ε, j = 1, 2, 3
本稿の分析のポイントは現実的に不可分な教育と研究の割合をqというパラメータで分離する点である。詳細な計算は省略するものの2n+14の変数を2n+16の制約条件を用いて推定することになる。
本稿には、実際に使用したデータが掲載されており、検算をするにはちょうどよい。また、非線形最適化問題を計算するソフトウェアGINOというものが紹介されている。どうせクソWindowsのソフトだと思うが、DEAで非線形モデルの収束計算にどのようなアルゴリズムを用いているのかわからなかったので、調べてみる価値はある。
産出指標は、学部学生数、修士学生数、博士学生数、研究費、S評価ダミー、A+評価ダミー、A評価ダミー、A-評価ダミーの8つ。投入指標は一般経費、施設設備費、研究費の3つ。研究費はだぶっている。このようなデータでよいものかどうかが疑問であるが、判断基準がないためわからない。これらから各学部の効率性ekを計測する。
ek = [Σ(i=1~8)uiyik]/[Σ(j=1~3)vjxjk], k = 1, ... , 55
where 0 ≦ ek ≦ 1,
max ep,
s.t. ui ≧ ε, for i = 1, ... ,8,
vj ≧ ε, j = 1, 2, 3
本稿の分析のポイントは現実的に不可分な教育と研究の割合をqというパラメータで分離する点である。詳細な計算は省略するものの2n+14の変数を2n+16の制約条件を用いて推定することになる。
本稿には、実際に使用したデータが掲載されており、検算をするにはちょうどよい。また、非線形最適化問題を計算するソフトウェアGINOというものが紹介されている。どうせクソWindowsのソフトだと思うが、DEAで非線形モデルの収束計算にどのようなアルゴリズムを用いているのかわからなかったので、調べてみる価値はある。
2008/11/17
Johnes, J. and Johnes, J. (1995) "Research Funding and Performance in U.K. University Departments of Economics: A Frontier Analysis," Economics of Education Review, vo.14, no.3, pp.301-314.
本稿は、英国の大学における経済学系学部の研究活動を、DEAによって評価する実証研究である。本稿では、分析の経済学的な解釈を丁寧に行っており、分析そのもの以上に注目に値する。
大学のような組織体が産出するサービスには市場で直接価格がつけられるものではない。従って、ある産出物が大学の価値をどれだけ高めたかを明示的に評価することは困難である。しかしながら、DEAでは直接価格を扱うことなく分析を行うことができる。ここがDEAのメリットであると述べられているが、同時に相対的な評価しかできないという点での短所もあるだろう。
DEAの注意点としては、第一に変数の選択がある。どんなに非効率な機関も他が全く産出していないものを産出したり、ある投入を全く使わなかったりすると効率的と評価されるため、投入と産出を明確に定義しておかないとロバストな結果が得られない。第二に、ある投入がある産出にどのようなインパクトを持っているかを評価することができない点である。これはDEAの計算方法から言っても当然なことであり、市場の存在しない組織内の分析における工夫でもあり、限界でもある。
DEAでは分析上、フロンティアが凹で、フロンティア上の機関は観測値からきめる。また、規模に関する収穫一定を仮定する。
英国には氏名、年齢、在職期間、職位、著書数、論文数などを取れるデータベースがある。36大学を対象にして分析を行い、大学を評価する指標としての提案を行っている。
大学のような組織体が産出するサービスには市場で直接価格がつけられるものではない。従って、ある産出物が大学の価値をどれだけ高めたかを明示的に評価することは困難である。しかしながら、DEAでは直接価格を扱うことなく分析を行うことができる。ここがDEAのメリットであると述べられているが、同時に相対的な評価しかできないという点での短所もあるだろう。
DEAの注意点としては、第一に変数の選択がある。どんなに非効率な機関も他が全く産出していないものを産出したり、ある投入を全く使わなかったりすると効率的と評価されるため、投入と産出を明確に定義しておかないとロバストな結果が得られない。第二に、ある投入がある産出にどのようなインパクトを持っているかを評価することができない点である。これはDEAの計算方法から言っても当然なことであり、市場の存在しない組織内の分析における工夫でもあり、限界でもある。
DEAでは分析上、フロンティアが凹で、フロンティア上の機関は観測値からきめる。また、規模に関する収穫一定を仮定する。
英国には氏名、年齢、在職期間、職位、著書数、論文数などを取れるデータベースがある。36大学を対象にして分析を行い、大学を評価する指標としての提案を行っている。
2008/11/14
Astin, A. (1991) "A Conceptual Model for Assessment," in Assessment for Excellence, ch.2, pp.16-37.
初期値の違いを考慮せずに結果の評価のみに注目することは偏りが出てしまう。そのため評価には、初期値、教育的関与、成果の3点を常に把握する必要がある。すなわち、初期値をコントロールした上で学習環境の違いが学習成果に与えた効果を見なければならない。
そのための分析手法にはいくつかタイプがあり、次のようである。
そのための分析手法にはいくつかタイプがあり、次のようである。
- 実験グループと対照グループを作って比較をする方法。しかし実験台にされたという事実が参加者へ与える影響が無視できない。
- 既存のグループと実験グループを作って比較する方法。
- 学習成果のみを評価する方法(統一テストなど)
- 学習環境と学習成果を評価する方法(学部別の退学率をとる、学校別の成績をとる)
- 初期値と学習成果を評価する方法(追跡調査のような形)
- 学習環境のみを評価する方法(授業評価アンケートなど、教授法・教室・教材の評価)
2008/11/12
Iacovou, M. (2002) "Class Size in the Early Years: Is Smaller Really Better?," Education Economics, vol.10, no.3, pp.261-290.
本稿は初等教育の少人数クラスが、学習成果を高めるのか否かを検証する実証研究である。少人数クラスの場合、そもそも他の教育環境も変わっているので、少人数であることが学習成果向上の原因になるとは直接言えない。少人数クラスでは教授法が異なる、少人数クラスへ入れる学生は家庭の階層が異なるなどの内生的・外生的要因が関与するからである。そこで、操作変数法で純粋な少人数クラスの効果を計ろうという趣旨の分析である。
具体的には、学校規模と学校タイプの交差項を操作変数に使う。生産関数は次式の通り。
Ti = αXi + γSi + ui
ここで、Tはテストスコア、Xは学生の属性、家庭環境を含む説明変数ベクトル、Sが学生のクラスサイズを表す。E(Xi, ui) = 0であるが、E(Si, ui) ≠ 0の可能性がある。そこで2つの変数の操作変数ベクトルZを作る。しかし、このZの定義が何度読んでもわからない。学生数とInfant schoolダミーの交差項なのだが、ダミーとの積を取るとゼロになるのでは?という点がわからない。
それはともかく、むしろ少人数によって可能になる教育方法の方が実践上重要ではないかと思う。仮に少人数にしさえすれば学習成果は上がるという結果が出て、それを採用するという政策に至るだろうか。少人数化は教授法の選択肢を広げる環境の一つで、効果の検証は教授法を対象にすべきかと思う。
具体的には、学校規模と学校タイプの交差項を操作変数に使う。生産関数は次式の通り。
Ti = αXi + γSi + ui
ここで、Tはテストスコア、Xは学生の属性、家庭環境を含む説明変数ベクトル、Sが学生のクラスサイズを表す。E(Xi, ui) = 0であるが、E(Si, ui) ≠ 0の可能性がある。そこで2つの変数の操作変数ベクトルZを作る。しかし、このZの定義が何度読んでもわからない。学生数とInfant schoolダミーの交差項なのだが、ダミーとの積を取るとゼロになるのでは?という点がわからない。
それはともかく、むしろ少人数によって可能になる教育方法の方が実践上重要ではないかと思う。仮に少人数にしさえすれば学習成果は上がるという結果が出て、それを採用するという政策に至るだろうか。少人数化は教授法の選択肢を広げる環境の一つで、効果の検証は教授法を対象にすべきかと思う。
2008/11/09
Jourmady, O. and C. Ris (2005) "Performance in European Higher Education: a Non-parametric Production Frontier Approach," Education Economics, vol.13, no.2, pp.189-205.
本稿は欧州の高等教育機関の生産効率生を非線形の生産フロンティアで評価する実証研究である。だが、この論文は本論よりもAppendixに掲載されたDEAの方法論の解説が興味深い。
DEAは投入物の加重総和に対する生産物の加重総和を最大にする問題を扱う分析で、ウェイトが最適化すべき変数となる。各機関の相対効率性値の推定方法は、同じ投入量で最も産出の高い機関を特定し、他の機関はそれとの差を取ることで相対的非効率性を計算するという2段階が基本。フロンティア上の機関の効率性を1とする。
n個の機関がm個の投入でsの産出を行うとする。ある機関jが投入iをxijの量投入して、産出rをyrjの量産出する。産出rにかかるウェイトをur、投入iにかかるウェイトをviとすると、ある機関の生産性は次式で表される。
h0(u, v) = {Σ(r=1~s)yr0ur}/{Σ(i=1~m)xi0vi}
このウェイトを内生的に決める。ある機関は他の機関に対して1を超えない範囲で生産性を最大化するようウェイトを決める。すると最大化問題は、
max(u,v) h0(u, v) = {Σ(r=1~s)yr0ur}/{Σ(i=1~m)xi0vi}
{Σ(r=1~s)yrjur}/{Σ(i=1~m)xijvi} ≦ 1 for j = 1,2,...,n (each DMU sample)
ur≧0 r = 1,2,...,s
vi≧0 i = 1,2,...,m
観測された投入量を用いて産出を最大化するOutput-orientedモデルでは、分母を一定にして分子を最大化する線形問題へ上記問題を変形する。
min(μ,v) h0 = Σ(i=1~m) xi0vi
Σ(r=1~s) yr0μr = 1 (ウェイトの合計が1になる制約条件)
Σ(r=1~s) yrjμr + Σ(i=1~m)xijvi ≧ 0, j = 1,2,...,n
μr ≧ 0 r = 1,2,...,s
vi ≧ 0 i = 1,2,...,m
規模に関する収穫を可変にするには、凸制約(Σ(j=1~n)λj)を追加する。
max(θ,λ,s+,s-) θ + ε[Σ(r=1~s)sr+ + Σ(i=1~m) si-]
θyr0 - Σ(j=1~n)yrjλj + sr+ = 0
Σ(i=1~m)xijλj + si- = xi0
such that Σ(j=1~n)λj = 1, sr+ ≧ 0, si- ≧ 0
このモデルでは、θ=1かつsr+とsi-がゼロのとき最も効率的になる。
DEAは投入物の加重総和に対する生産物の加重総和を最大にする問題を扱う分析で、ウェイトが最適化すべき変数となる。各機関の相対効率性値の推定方法は、同じ投入量で最も産出の高い機関を特定し、他の機関はそれとの差を取ることで相対的非効率性を計算するという2段階が基本。フロンティア上の機関の効率性を1とする。
n個の機関がm個の投入でsの産出を行うとする。ある機関jが投入iをxijの量投入して、産出rをyrjの量産出する。産出rにかかるウェイトをur、投入iにかかるウェイトをviとすると、ある機関の生産性は次式で表される。
h0(u, v) = {Σ(r=1~s)yr0ur}/{Σ(i=1~m)xi0vi}
このウェイトを内生的に決める。ある機関は他の機関に対して1を超えない範囲で生産性を最大化するようウェイトを決める。すると最大化問題は、
max(u,v) h0(u, v) = {Σ(r=1~s)yr0ur}/{Σ(i=1~m)xi0vi}
{Σ(r=1~s)yrjur}/{Σ(i=1~m)xijvi} ≦ 1 for j = 1,2,...,n (each DMU sample)
ur≧0 r = 1,2,...,s
vi≧0 i = 1,2,...,m
観測された投入量を用いて産出を最大化するOutput-orientedモデルでは、分母を一定にして分子を最大化する線形問題へ上記問題を変形する。
min(μ,v) h0 = Σ(i=1~m) xi0vi
Σ(r=1~s) yr0μr = 1 (ウェイトの合計が1になる制約条件)
Σ(r=1~s) yrjμr + Σ(i=1~m)xijvi ≧ 0, j = 1,2,...,n
μr ≧ 0 r = 1,2,...,s
vi ≧ 0 i = 1,2,...,m
規模に関する収穫を可変にするには、凸制約(Σ(j=1~n)λj)を追加する。
max(θ,λ,s+,s-) θ + ε[Σ(r=1~s)sr+ + Σ(i=1~m) si-]
θyr0 - Σ(j=1~n)yrjλj + sr+ = 0
Σ(i=1~m)xijλj + si- = xi0
such that Σ(j=1~n)λj = 1, sr+ ≧ 0, si- ≧ 0
このモデルでは、θ=1かつsr+とsi-がゼロのとき最も効率的になる。
2008/11/06
Flegg, A., Allen, D., Field, K. and T. Thurlow (2004), "Measureing the Efficiency of British Universities: a Multi-period Data Envelopment Analysis," Education Economics, vol.12, no.3, pp.231-249.
本稿は、イギリスの大学45校を対象に相対的な効率性を計測した実証研究である。通常DEAでは、その年の効率性フロンティアの変化や、経年でのシフトを捉えられないので、Malmquist Indexも計算する。ある年の各大学の技術効率性は、大学iの算出rの産出量がQr、投入sの投入量がXsとして、次のように表す。
TEi={ΣUriQri}÷{ΣVsiXsi}
ただし各大学は{ΣUriQri}÷{ΣVsiXsi}≦1、u, v≧0、の制約の下で最大化を行う。
さて、実際の分析に用いるデータであるが、研究・社会活動からの収入、質調整済み学士学位授与数、修士・博士学位授与数を算出に、教職員数、学部学生数、大学院学生数、大学の歳出を投入に使う。これによれば、80~87年の間はTEはほぼ一定だったが、その後93年にかけてTEが上昇する。マンモス大学と小規模大学では学生数が異なるので、学生数でウェイト付けした計算結果でもほとんどかわらない。
ところで、Malmquist Indexとは、もともと地域Aと地域Bの生産性を比較する際に、それぞれの生産関数Qaa=fa(Ka, La)とQbb=fb(Kb, Lb)を考え、生産要素を入れ替えたQab=fa(Kb, Lb)とQba=fb(Ka, La)を用いて計算する。Bに対するAのMalmquist Indexは、Qaa/QabとQba/Qbbの幾何平均(算術平均ではない)である。これが1を超えればAの方が生産性が高い。
TEi={ΣUriQri}÷{ΣVsiXsi}
ただし各大学は{ΣUriQri}÷{ΣVsiXsi}≦1、u, v≧0、の制約の下で最大化を行う。
さて、実際の分析に用いるデータであるが、研究・社会活動からの収入、質調整済み学士学位授与数、修士・博士学位授与数を算出に、教職員数、学部学生数、大学院学生数、大学の歳出を投入に使う。これによれば、80~87年の間はTEはほぼ一定だったが、その後93年にかけてTEが上昇する。マンモス大学と小規模大学では学生数が異なるので、学生数でウェイト付けした計算結果でもほとんどかわらない。
ところで、Malmquist Indexとは、もともと地域Aと地域Bの生産性を比較する際に、それぞれの生産関数Qaa=fa(Ka, La)とQbb=fb(Kb, Lb)を考え、生産要素を入れ替えたQab=fa(Kb, Lb)とQba=fb(Ka, La)を用いて計算する。Bに対するAのMalmquist Indexは、Qaa/QabとQba/Qbbの幾何平均(算術平均ではない)である。これが1を超えればAの方が生産性が高い。
2008/11/05
Coates, D. (2003) "Education Production Function using Instructional Time as an Imput," Education Economics, vol.11, no.3, pp.273-292.
本稿は、イリノイ州の公立小学校の教育生産関数の推定を主なテーマにする論文である。教育費の投入は増え続けているのに成果としてのテストスコアが伸びていないというのが、モチベーションである。推定式は
Sjtk=α+γ×Xjtd+μ×Xjts+β×MPDjt+εjtk
t年における学校jの科目kについて、Sはテストの平均得点、Xdは地域特性変数、Xsは学校特性変数で、MPDが指導時間を含むベクトルになる。95、96、97年度の3年について800地区2500校から6806のサンプルを得ている。変数には学生数とその白人割合・留学生割合・低所得家庭出身割合、出席率、転入出率、白人教員の割合、学位取得教員の割合、教員の教育年数、国語、数学、理科、社会の一週間の平均指導時間、年次ダミー、読み・書き・計算のテストスコアを使う。
結果的に時間の効果は小さいようだが、日本の小学校では指導時間は学習指導要領等学校側で可変な部分が少なく、同様の影響ではないだろうか。
Sjtk=α+γ×Xjtd+μ×Xjts+β×MPDjt+εjtk
t年における学校jの科目kについて、Sはテストの平均得点、Xdは地域特性変数、Xsは学校特性変数で、MPDが指導時間を含むベクトルになる。95、96、97年度の3年について800地区2500校から6806のサンプルを得ている。変数には学生数とその白人割合・留学生割合・低所得家庭出身割合、出席率、転入出率、白人教員の割合、学位取得教員の割合、教員の教育年数、国語、数学、理科、社会の一週間の平均指導時間、年次ダミー、読み・書き・計算のテストスコアを使う。
結果的に時間の効果は小さいようだが、日本の小学校では指導時間は学習指導要領等学校側で可変な部分が少なく、同様の影響ではないだろうか。
2008/11/03
Worthington, A. (2001) "An Empirical Survey of Frontier Efficiency Measurement Techniques in Education," Education Economics, vol.9, no.3, pp.245-268.
本稿は、教育機関の効率性フロンティア計測に関するこれまでの研究動向をまとめて、今後の研究課題を展望するサーベイ論文である。そもそも効率性には技術効率性と配分効率性の二つがあり、両者の結合で生産効率生が決まるとミクロ経済学的には解釈される。等量曲線上の議論のためには効率的な期間が既知である必要があるが、実際にはこの効率的な等量曲線をデータから推定することになる。その推定では、初中等教育、高等教育を含め、これまでに多くの分析が行われてきたが、分析方法は大きくわけてDFA、SFA、DEAの3つに分けられる。中でもDEAは変数選択の適切性を誤ると結果の信頼性が落ちるとい制約があるものの、多くの分析が行われてきた。DEAではスラック変数の解釈が一つのポイントになる。
実際の分析では、投入に教職員数、運営費や管理費、蔵書数やコンピュータ数などを入れ、産出に卒業者数、一定水準に達した学生の割合、初任給などを使っているようである。このペーパーだけでは具体的な分析内容まではわからないので、他の文献に当たることになる。高等教育機関を対象とした分析として、Diamond and Medewitz (1990), Johnes and Johnes (1993), Beasley (1995), Johnes and Johnes (1995), Athanassopoulos and Shale (1997), Madden et al (1997)と基本的な手法に関して示したBessent et al (1982)が重要。
実際の分析では、投入に教職員数、運営費や管理費、蔵書数やコンピュータ数などを入れ、産出に卒業者数、一定水準に達した学生の割合、初任給などを使っているようである。このペーパーだけでは具体的な分析内容まではわからないので、他の文献に当たることになる。高等教育機関を対象とした分析として、Diamond and Medewitz (1990), Johnes and Johnes (1993), Beasley (1995), Johnes and Johnes (1995), Athanassopoulos and Shale (1997), Madden et al (1997)と基本的な手法に関して示したBessent et al (1982)が重要。
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