2008/10/11

Duch, B. (2001) "Wrinting Problems for Deeper Understanding," in Duch, B., Groh, S. and D. Allen (eds) The Power of Problem-Based Learning, Ch.5, pp.47-58.

 PBLでは問題・教材を適切に選ぶことが、重要なポイントとなる。ここでは、適切な問題の特徴についてみてみる。
  1. 学生の興味と動機付けを高める問題でなければならない。そのためには、できる限り現実的・職業的問題であることが望ましく、学生が身近に感じるほどよい問題である。
  2. 問題は、どのような前提条件が必要か、何が必要な情報か、問題の解決にはどのような手順が必要かを、学生に考えさせるものでなければならない。通常、問題は段階的に示すことができるように設計する。
  3. 問題は、全ての学生が活動に参加できる程度に複雑なものでなければならない。また、問題を分割して個人が担当し、それを合わせてまとめるようなものであってもならない。
  4. 初回に示す問題は、オープンエンドで、全ての学生の間で論争になるようなものでなければならない。特に、問題が個人で取り組むものではなく、グループで取り組むものだという気にさせることが重要である。初回の議論では、既知の知識を確認できるようなものにすべきである。
以上の特徴を満たす問題の書き方について次に示す。
  1. 作業を通じて獲得する学習目標をリストアップする。ここでは、通常のテキストの練習問題を参照してもよい。
  2. 学習目標を実社会の場面でとらえる方法を考える。雑誌・新聞・評論からストーリーを取る。
  3. 学生が学習すべき内容を自ら設定できるよう、導入付け・段階化を行う。
  4. 講義、グループ討論などの授業実施計画を立てる。
  5. 学生の学習資源をリストアップする。(提示のためではなく。)
これらの例としては、慣性の法則の指導→交通事故の文脈で説明→ストーリーの中で検討すべき点を問いかけ、というところ。

 本文でブルームの教育目標の細分化について触れられていたので、ここで振り返っておく。

 認知領域:
  • 知識(学んだ時と似た状況で情報・考え・原理を再生・再認できる=書く・項目をあげる・名前を言う・名付ける・述べる・示す)
  • 理解(既習事項に基づいて情報を換言・解説・解釈できる=説明・要約・言い換え・記述)
  • 応用(問題や課題を解くためにあまり指示されなくても原理やデータを選択・変換して利用できる=利用・計算・解決・演示・適用・構成)
  • 分析(見分け、分類し、仮定・仮説・根拠あるいは文や問いの構造を述べられる=分析・分類・比較・対比・切り分け)
  • 総合(考えを生み出し、統合し、組み合わせて新しい作品・計画・提案を創る=創造・デザイン・仮説立て・発明・開発)
  • 評価(規準や基準に基づいて評価・査定・批評ができる=判断・推奨・批評・証明)の6つ。
3領域のでの段階:
  • 認知領域=知識→理解→応用→分析→総合→評価
  • 情意領域=受容→反応→価値付け→価値の組織化→価値の行動化
  • 精神運動領域=知覚→準備→導かれた反応→メカニズム→複雑な顕在的反応→適用→創造