組織の理念や方針を、どのように構成員に理解し、それにそって行動してもらうか。
そのためには、各構成員が自ら理念について考え、共感して、実践してみたいと思ってもらう必要がある。
当たり前だが、これほど難しい組織運営課題はない。本書は、これについて様々な示唆を与える。
- 経営ビジョンは説明してもだめ。それに対する説明者の経験や自分の実践を語ると、聞き手の共感の手がかりとなる。
- 理念浸透という目的が達成された状態とは、その組織の全ての人が、理念と自分自身とのつながりを見出し、行動を通じて表現している状態
- 従業員の評価を、業績と理念の実践の2つの観点で行う。理念を具体的な好ましい行動やあるべき職場の状態に分解して定義し、自分・自分の組織がどれだけ実践できているかをサーベイする。(日本では雇用に直結する仕組みは難しいが。)
- 理念の浸透には、トップの意志と行動、プロモーション、職場での実践、物語の伝承、仕組みの設計と運用の5つが必要。そして、職場での実践には、語り伝え(知識による学び)、体験の共有(行動による学び)、対話(つながりの発見)の3つの取り組みが必要。
- 有名ヘッドハンティング会社コンサルタントの給与は、完全年控序列・歩合給なし。自分たちはチームで仕事をする会社とし、他のコンサルタントの案件に躊躇なく貢献できるようにした仕組み作りの例。