2020/01/03

高橋真吾(2016)「組織システムのモデル化と組織学習の分析」『計測と制御』55(1),22-28


  • 現代の組織論:組織はオープンシステムとして定義される
    • (1)社会的な存在,(2)目標によって駆動,(3)意図的に構成され,調整される活動システム,(4)外部の環境と結びついている(Barnard)。
  • 組織シミュレーション研究:組織設計と組織学習に焦点化。
    • 組織のモデルの解像度の低い順に,Abstract Model, Middle Range Model, Facsimile Model。
    • Abstract:複雑な社会現象の原理的な理解を目指し,システムの性質を支配するシステム構造を少数 のパラメータで記述するシンプルなモデル。ただし難しい。→ モデル化したい状況の要因を入れる → Middle Range。
    • Middle Range:どこにモデル化の焦点を当てるかや,本質的に着目すべき 要因の影響を調べるのに適する。最もアプローチしやすい。
    • Facsimile:特定の現場状況での具体的な特性をモデル化。最も解像度の細かいモデル。
  • 組織システムの成長・失敗は意思決定の結果=組織モデルと意思決定モデルは連関している。
    • 複雑システムモデル:
      • Rational unitary actor model:一人の合理的個人による決定により組織の意思決定が行なわれているとして組織意思決定を扱う。
      • Organizational model:サイバネティックなアプローチから組織システムをモデル化するときの基本。複数の意思決定主体の意思決定結果の統合により組織目標を達成することが主題。
      • Political model:個人やセクタの目標が組織目標に取っ て代わる状況を扱う。組織メンバー間あるいはセクタ間 のコンフリクトや権力構造の存在を認める。
      • Contextual view:ゴミ箱モデル。予測不可能な環境複雑性を前提として,個人の 意思決定が優先した組織行動を扱う。
      • Evolutionary model:組織の環境適応や学習に主眼が ある。個々の組織メンバーの自律的意思決定行動と組織 全体の行動との関係を進化的方法によりモデル化する。
    • マネジメントサイエンスアプローチ
      • 合理的意思決定モデル:意思決定者 に完全な計算・推論・情報収集能力が備わっていることを 仮定。
    • カーネギーモデル:必ずしも期待 効用が最大となる最適な選択が行われるのではなく,満 足化による決定が行われることを組織意思決定の基準と して提示。
    • ゴミ箱モデル
    • サイバネティックモデル:オープンな社会-技術システムであり,階層的な構造をもっ ている.また構造安定性の志向をフィードバック機構に より実現し,環境に対して適応的で成長志向をもってい る。
    • 計算組織論:組織を主に,適応(adapt),学習(learn),応答(react, respond),進化(evolve)の特徴でとらえる。
  • 組織学習のモデル化:ダブルループのモデル化が困難