天野郁夫(2007)「21世紀の高等教育システム構築 : トロウ「理論」再考」『21世紀型高等教育システム構築と質的保証 : 第34回(2006年度)『研究員集会』の記録 : 基調講演』
- ヨーロッパにはマス化した高等教育が機能するための3要件がない=私学セクターがない。
- 高等教育機関の多様性
- 公的な財源以外の収入源の問題
- 社会の要求に柔軟に対応できる機関の不在
- アメリカの独自性とは,
- システム全体に共通の基準を維持し監視する中央機関がない(国家が弱い)
- アメリカシステムが志向しているのは学者集団(生産者)ではなく,学生(消費者・ユーザ)である
- 日本はヨーロッパ型国立とアメリカ型私立を持つ,説明しにくい国。
- 公立であるがゆえに安い授業料で多様な教育機会を誰にでも提供する,オープンドア型のコミュニティカレッジは,アメリカ高等教育の一大発明。しかし日本ではユニバーサルかの中心的担い手にはなり得ない(私学の国庫助成が少ない)。
- 日本は国立と私立の間でスタンダードを保つために様々な制限を加えてきた。ヨーロッパモデルから出発した帝国大学モデルを,私学にも模倣することで単一性の圧力をかけた。その後で,戦後になりアメリカモデルに移行した。